通し狂言 『小笠原騒動』 / 京都南座
京都四條南座
五月花形歌舞伎
小笠原諸礼忠孝
通し狂言 小笠原騒動
平成21年5月3日(日)~26日(火)
犬神兵部/岡田良助 中村 橋之助
小笠原隼人/奴菊平 片岡 愛之助
小笠原豊前守/飛脚小平次 中村 勘太郎
お大の方/小平次女房お早 中村 七之助
隼人妹小萩/林数馬 中村 壱太郎
良助母お浦 上村 吉 弥
良助女房おかの/小笠原遠江守 市村 萬次郎
先日 通し狂言『小笠原騒動』を観てまいりました。
南座興行での橋之助丈初め今回の役者さんたちは『霧太郎天狗酒盛』http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/95cac02fcb223bbeeb7fcb87a286cf6d(2007年3月)以来です。
さて会場に着くと,ご贔屓さんと年齢層の広い女性。
流石若手人気役者さんたちだと感心しておりました。
お芝居は,かなり面白かったです。
歌舞伎的にも舞台的にも見せ場がてんこもり。
おそらく歌舞伎が初めてといった方でも筋書きは面白くわかりやすい。
台詞も聴きやすいですよ。
歌舞伎は少し不安という方でも肩残らない楽しいお芝居です。
特に,女性にお勧めいたします。
通し狂言 『小笠原騒動』は歌舞伎チャンネルでも放映されていました。
今回の役者さんの舞台も好きでしたよ。
まず 橋之助丈がかっこいいのなんの。
見得を切れば,役者絵さながら。
いや。役者が先で浮世絵があとだってば。
舞台の上の橋之助丈は,おっそろしく男前。
『霧太郎天狗酒盛』の見得に負けず劣らず。
話の中身は今回の方がわくわくします。
七之助丈は今回もやってくれました。
幽霊絵図さながらの透き通った怖さ。
頬はこけ、長い指がだらり。
この世のものとは思えない美しさ。
目を閉じると浮かび上がる想像通りの幽霊。
これはすごいわ!と、感心すること,しきりなし。
前回の『鷺娘』も感動を覚えておりました私。
もう,びっくりです。
貫太郎さんも勘三郎丈そっくりの言い回し。
花道での走り風仕草は,巧い抜き足で見とれました。
愛之助丈は今回もそつなくうまい!
仁左衛門丈メークは今回はなかったです。
お舞台はじめに仁左衛門丈そっくり登場ってな感じ。
てっきり愛之助丈かと思い、筋書きおかしいよ~と内心悩んでいました。
あはは。
橋之助丈でしたよ。馬鹿ですねぇ~。
壱太郎さん、良かったよ。
いつもにも増して,男前。
それもそのはず。
林数馬役ありでした。
良助母お浦役の上村 吉弥丈は緊迫感を感じる死に方。
萬次郎丈の死に方もド!迫力。
大きな目をうまく使いこなされ,最後は息を引き取られました。
いつもの声色とは一風変えられた小笠原遠江守役。
ちなみに娘は萬次郎丈も好きだそうです。
おっと!よけいなことを書いちまった・・・ようです。
女性のみなさま、お勧めいたします。
今回の舞台は楽しいですよ。
舞台めぐりや水場や宙づり。
賢い子の場面は,見とれてしまいます。
歌舞伎本来の部分を味わって感動するというよりは 楽しい時間を過ごせるように感じます。
最近でいえば、映画『レッドクリフ 2』のような感じです。(笑み×2)
それにしてもどれだけ『丈』を使えば気がすむんでしょう。
今回出ておられない役者さんでも好きな方がいっぱい。
あらあら!私って、気が多いわね。
最後になりましたが,私は歌舞伎は好きですが観て楽しんでいるだけです。
間違いやお気づきの点がございましたら、お教えいただけましたらうれしいです。
また記述に失礼がございましたらお詫び申し上げます。
======================================================
▼ 松竹株式会社様 『歌舞伎美人』より
【物 語】
ここは九州・豊前国。小笠原家では、お家乗っ取りを企む執権・犬神兵部(ひょうぶ)(橋之助)とお大(だい)の方(七之助)一味の陰謀が着々と進んでいた――。
そんな中、狩りに出た藩主の小笠原豊前守(ぶぜんのかみ)(勘太郎)が白狐を射ようとするのを家臣の小笠原隼人(はいと)(愛之助)は押し止め、また藩政の乱れを意見するが、兵部やお大の方の言いなりとなっている豊前守の逆鱗に触れ閉門を言い渡される。
兵部は、大望の妨げになると隼人に刺客を差し向ける。絶体絶命に陥った隼人の前に、最前助けた白狐の化身である奴菊平(愛之助)が現れ隼人を救い出す。
隼人から分家小笠原遠江守(とおとうみのかみ)(萬次郎)への密書を託された召使のお早(七之助)は、その道中で兵部に加担する足軽の岡田良助(橋之助)に殺され密書を奪われる。
妻のお早を殺された飛脚の小平次(勘太郎)は、すぐさま敵が良助と知る。一方の良助は、お早の怨霊にとりつかれた末に自らの愚かさを悟り、真人間に改心するが、女房のおかの(萬次郎)をはじめ、家族を一度に失ってしまう。
それを知らない小平次は、水車小屋で激闘の末、良助を討つのだが、断末魔の良助から遠江守へ届ける兵部一味の連判状と訴状を託される。
程なく通りかかる遠江守の行列に小平次は直訴をするのだが、その瞬間、一発の銃声が辺り一面に響いたのだった……。
【みどころ】
享和三年(一八〇三)豊前小倉藩(現北九州市)に実際に起こったお家騒動に題材を採った『小笠原騒動』は、本外題を「小笠原諸礼忠孝(おがさわらしょれいのおくのて)」といい、明治十四年(一八八二)道頓堀戎座で三代目勝諺蔵が書き下ろした狂言です。
この作品は、十年前に南座にて復活上演し、ストーリーの面白さ、水車小屋の本水を使った立ち廻りの迫力が話題を呼び、その後、新橋演舞場、御園座、博多座と全国でも上演され、絶賛を博しました。
南座では待望の再演となり、今回は一昨年『霧太郎天狗酒醼』で好評を博した花形四人が挑みます。
人気の花形役者が魅せる、清新で熱気あふれる、新たな『小笠原騒動』をたっぷりとご堪能下さい。
京都四條南座
五月花形歌舞伎
小笠原諸礼忠孝
通し狂言 小笠原騒動
平成21年5月3日(日)~26日(火)
犬神兵部/岡田良助 中村 橋之助
小笠原隼人/奴菊平 片岡 愛之助
小笠原豊前守/飛脚小平次 中村 勘太郎
お大の方/小平次女房お早 中村 七之助
隼人妹小萩/林数馬 中村 壱太郎
良助母お浦 上村 吉 弥
良助女房おかの/小笠原遠江守 市村 萬次郎
先日 通し狂言『小笠原騒動』を観てまいりました。
南座興行での橋之助丈初め今回の役者さんたちは『霧太郎天狗酒盛』http://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/95cac02fcb223bbeeb7fcb87a286cf6d(2007年3月)以来です。
さて会場に着くと,ご贔屓さんと年齢層の広い女性。
流石若手人気役者さんたちだと感心しておりました。
お芝居は,かなり面白かったです。
歌舞伎的にも舞台的にも見せ場がてんこもり。
おそらく歌舞伎が初めてといった方でも筋書きは面白くわかりやすい。
台詞も聴きやすいですよ。
歌舞伎は少し不安という方でも肩残らない楽しいお芝居です。
特に,女性にお勧めいたします。
通し狂言 『小笠原騒動』は歌舞伎チャンネルでも放映されていました。
今回の役者さんの舞台も好きでしたよ。
まず 橋之助丈がかっこいいのなんの。
見得を切れば,役者絵さながら。
いや。役者が先で浮世絵があとだってば。
舞台の上の橋之助丈は,おっそろしく男前。
『霧太郎天狗酒盛』の見得に負けず劣らず。
話の中身は今回の方がわくわくします。
七之助丈は今回もやってくれました。
幽霊絵図さながらの透き通った怖さ。
頬はこけ、長い指がだらり。
この世のものとは思えない美しさ。
目を閉じると浮かび上がる想像通りの幽霊。
これはすごいわ!と、感心すること,しきりなし。
前回の『鷺娘』も感動を覚えておりました私。
もう,びっくりです。
貫太郎さんも勘三郎丈そっくりの言い回し。
花道での走り風仕草は,巧い抜き足で見とれました。
愛之助丈は今回もそつなくうまい!
仁左衛門丈メークは今回はなかったです。
お舞台はじめに仁左衛門丈そっくり登場ってな感じ。
てっきり愛之助丈かと思い、筋書きおかしいよ~と内心悩んでいました。
あはは。
橋之助丈でしたよ。馬鹿ですねぇ~。
壱太郎さん、良かったよ。
いつもにも増して,男前。
それもそのはず。
林数馬役ありでした。
良助母お浦役の上村 吉弥丈は緊迫感を感じる死に方。
萬次郎丈の死に方もド!迫力。
大きな目をうまく使いこなされ,最後は息を引き取られました。
いつもの声色とは一風変えられた小笠原遠江守役。
ちなみに娘は萬次郎丈も好きだそうです。
おっと!よけいなことを書いちまった・・・ようです。
女性のみなさま、お勧めいたします。
今回の舞台は楽しいですよ。
舞台めぐりや水場や宙づり。
賢い子の場面は,見とれてしまいます。
歌舞伎本来の部分を味わって感動するというよりは 楽しい時間を過ごせるように感じます。
最近でいえば、映画『レッドクリフ 2』のような感じです。(笑み×2)
それにしてもどれだけ『丈』を使えば気がすむんでしょう。
今回出ておられない役者さんでも好きな方がいっぱい。
あらあら!私って、気が多いわね。
最後になりましたが,私は歌舞伎は好きですが観て楽しんでいるだけです。
間違いやお気づきの点がございましたら、お教えいただけましたらうれしいです。
また記述に失礼がございましたらお詫び申し上げます。
======================================================
▼ 松竹株式会社様 『歌舞伎美人』より
【物 語】
ここは九州・豊前国。小笠原家では、お家乗っ取りを企む執権・犬神兵部(ひょうぶ)(橋之助)とお大(だい)の方(七之助)一味の陰謀が着々と進んでいた――。
そんな中、狩りに出た藩主の小笠原豊前守(ぶぜんのかみ)(勘太郎)が白狐を射ようとするのを家臣の小笠原隼人(はいと)(愛之助)は押し止め、また藩政の乱れを意見するが、兵部やお大の方の言いなりとなっている豊前守の逆鱗に触れ閉門を言い渡される。
兵部は、大望の妨げになると隼人に刺客を差し向ける。絶体絶命に陥った隼人の前に、最前助けた白狐の化身である奴菊平(愛之助)が現れ隼人を救い出す。
隼人から分家小笠原遠江守(とおとうみのかみ)(萬次郎)への密書を託された召使のお早(七之助)は、その道中で兵部に加担する足軽の岡田良助(橋之助)に殺され密書を奪われる。
妻のお早を殺された飛脚の小平次(勘太郎)は、すぐさま敵が良助と知る。一方の良助は、お早の怨霊にとりつかれた末に自らの愚かさを悟り、真人間に改心するが、女房のおかの(萬次郎)をはじめ、家族を一度に失ってしまう。
それを知らない小平次は、水車小屋で激闘の末、良助を討つのだが、断末魔の良助から遠江守へ届ける兵部一味の連判状と訴状を託される。
程なく通りかかる遠江守の行列に小平次は直訴をするのだが、その瞬間、一発の銃声が辺り一面に響いたのだった……。
【みどころ】
享和三年(一八〇三)豊前小倉藩(現北九州市)に実際に起こったお家騒動に題材を採った『小笠原騒動』は、本外題を「小笠原諸礼忠孝(おがさわらしょれいのおくのて)」といい、明治十四年(一八八二)道頓堀戎座で三代目勝諺蔵が書き下ろした狂言です。
この作品は、十年前に南座にて復活上演し、ストーリーの面白さ、水車小屋の本水を使った立ち廻りの迫力が話題を呼び、その後、新橋演舞場、御園座、博多座と全国でも上演され、絶賛を博しました。
南座では待望の再演となり、今回は一昨年『霧太郎天狗酒醼』で好評を博した花形四人が挑みます。
人気の花形役者が魅せる、清新で熱気あふれる、新たな『小笠原騒動』をたっぷりとご堪能下さい。