映画『王の男』 監督 イ・ジュニク カム・ウソン イ・ジュンギ

『王の男』




　満足度　★★★★★　★★★★★

　感動度　★★★★★　★★★★★

　お気に入り度　★★★★★　★★★★★

　脚本　★★★★★　★★★★★

　わかりやすさ　★★★★★　★★★★★

　重厚さ　★★★★★　★★★☆☆

　色彩　★★★★★　★★★☆☆

　おすすめ度　★★★★★　★★★★☆


　 2005　韓国


監督　イ・ジュニク
　
出演

　カム・ウソン(芸人チャンセン役)
　 チョン・ジニョン(王ヨンサン役)
　カン・ソンヨン(チャンノクス役)
　 イ・ジュンギ(コンギル役)


　かねてからみたいと思っていた『王の男』。以前は後半を観ただけだったが、今回は初めから観ることができ、満足感は大きい。この映画は娘と一緒に観ていたが、彼女も、
「久々に映画で感動したわ。」
と喜んでいた。
　韓国の映画もこういった重厚な作品も多いから、二十年以上前から好きなんだ。

　この作品は私にとっては何かに付け興味深い。漂泊民である芸人は韓国でも日本と同じ立場におかれていたんだと思うと、身近な感じがする。今現在は沖浦和光氏の『「悪所」の民俗誌』を読んでおるところだが、その中には歌舞伎や旅芸人たちのような漂泊明のことが描かれている。その内容と今回観た『王の男』のないようが合わさって、より一層楽しめたのだと感じる。

　また多少なりとも舞台に興味を持つ私にとっては韓国の伝統的な仮面劇や朝鮮初の宮廷人形劇や影絵や大道芸や中国の京劇をアレンジしたパロディー劇なども楽しむことができて、大満足。比較民俗学のDVDを観ているような部分もあり，面白くて仕方がない。

　芸人チャンセン役のカム・ウソンさんの包容力のある演じ方にみとれ、コンギル役のイ・ジュンギさんの美しさに目を奪われる。やはりこの映画でも歌舞伎役者の中村七之助丈を思い浮かべるのだが，娘に聴くとわからないという（苦笑）こんなことを書けば、イ・ジュンギさんのファンの方々にも中村七之助丈のファンの方々にもおしかりを受けるだろうか。失礼があればお許しいただきたい。（私はご両人ともに美しいと感じております。）

　筋書きはうまく練り込まれていた。じんわりと涙が流れつつ画面を眺めていたが，結末の締めがうまかった。悲しく切ない話なのに青空に飛ぶ芸人二人の姿が私たち観客を救ってくてた秀作。

映画『フライ・ダディ』 原作 金城一紀 イ・ジュンギ イ・ムンシク

（写真はカスピ海の　ギアーシャフルです）



　　　『フライ・ダディ』


原作
　金城一紀『フライ，ダディ，フライ』

出演者
　イ・ジュンギ
　イ・ムンシク
　ナム・ヒョンジュン
　キム・ジフン
　イ・ヨンス
　イ・ジュ
　キム・ソウン
　イ・ジェヨン
　チョ・ソンハ
　ペク・ソンギ

　


　誰もが真のヒーローになれる！高校生と中年サラリーマンの情熱が“僕らの自慢のダディ”を誕生させるまでをドラマチックに描き出す感動エンターテインメント！といううたい文句の映画『フライ・ダディ』　　たいへん面白く、少し感動。楽しめる映画だった。

　父親役は誰だったのだろう、名は知らない。かなりこなれた演技と表情。映画が進むにつれ顔付きや体系なども変化していき、驚いた。役者魂を感じる。

　以前後半だけ観た『王の男』に出演していた切れ長の目の美しいイ・ジュンギが出演。中村七之助丈を思い浮かべる。

　私は韓国映画がとりわけ好きと言うのではない。重厚なつくりの韓国映画は邦画や中国映画と同様、二十年以上も前から好きだった。『西便　風の丘を越えて』『春夏秋冬』なども好きな映画である。

『NINAGAWA 十二夜』『王の男』/ 本日は緊張しております。

　午前十時。

　松竹の『NINAGAWA　十二夜』チケットの発売日。

　午後八時五十五分。

　以前からみたかった『王の男』をテレビ放映。

　そんなこんなで　わたくし、非常に緊張しております。

　ちと、小さいか（汗）



　本日も充実した一日を過ごしたいものです。

　さて、どうなりますことやら・・・。