イラン キャンドバーン
(キャンドバーンにある民族博物館)
『The Lost Strait ロスト・ストレイト』 4,8★/5 2018 イラン 94分 バラム・タヴァコリ監督・脚本
幕開けのイランの男たちの騒々しい噛み合わない会話や、「頭ごっつんだけは嫌だ。」などの言葉に大爆笑する間も無く、戦地から歩く険しい地獄を見てきたと云った大きな瞳を持つ女の子が歩いてくるとともに、背景音は一変する。
そこまでは大笑い。イラン映画のコメディはすごいわ!と云っていたのもつかの間、いざ、戦場に向かう男たち、かたや、帰路の戦士たちに、生きゆく男たちは気前よく、水筒ごと水を分け与える。
生きゆく男たちは、これから砂漠の真っ只中の戦地へと向かうというのに。
この辺りが、私の感じているイラン人らしさが出ていると感じる。
戦場!
そこには死と直面し、喉の渇きに苦しむ無残な場であった。
その描き方が鋭く、初めはヘラヘラと笑っていた私は、戦地の様子を見て、背を質して息を飲んだ。
アーリー(アリー イランによくある名前)は、写真を撮るといい、戦地に向かうと駄々をこねていた、まだ幼さの残る少年であった。
そして、戦地から帰る時には、、、、その顔は引き締まった大人であったことに寒気がするほど恐ろしさを感じた。
その顔には、戦争を実体験したのだという事実が刻まれていた。
この映画は、とても好きだな!
それと、人参ジュース、懐かしいな^^v
今回もネタバレなしの、見たという記録のみにて、失礼致します。
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監督バラム・タヴァコリ
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脚本バラム・タヴァコリ
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撮影ハミド・コズィ・アブヤネ
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音楽ハメド・サベ
役名 | 役者名 |
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マジード | ジャバド・エザッティ |
ハッサン | アミール・ヤジジ |
カリール | ハミド・レザ・アザラン |
アジーズ | アリ・ソレイマニ |
イラン・イラク戦争の末期、イラン軍のある大隊が臨んだ激闘を実話に基づいて再現した戦場ドラマ。ヒロイズムを排除し、それぞれの兵士の苦難をリアルかつ迫力満点に描写。
その約1カ月後、停戦を迎えるイラン・イラク戦争の末期。首都テヘランに戻ろうとしていたイラン軍のある大隊に、最前線へ向かうよう命令が下る。兵士たちは大混乱する戦場で、決死の戦いに挑むが……。娯楽性を追求した戦争アクション映画と異なり、冒頭の約30分は兵士たち(多くは義勇兵だったという)が戦争と関係がない日常的な会話を延々と続けるのがユニーク。しかし戦場場面では大量の火薬を使い、俳優自身が危険なアクションを演じ、戦場にヒーローはいないという鮮烈なメッセージを盛り込んでみせた。 (wowow)