乱鳥の書きなぐり

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『仁勢物語』における、能楽『田村』を演じられた時の様子。    『伊勢物語』77「田村の帝」→ 『仁勢物語』77 能楽『田村』

2020-10-14 | 在原業平、そして、伊勢物語 と、仮名草子 仁勢物語
能楽『田村』の写真がどこに保存したかがわからないので、祇園祭にしました。
 
 
 
 
 
『伊勢物語』 77
 
昔、田村の帝といふものが、おはしましけるから始まる、『伊勢物語』 77段
 
田村の帝が転じて、『仁勢物語』 77段では、能楽の『田村』となる。
 
『仁勢物語』で演じられる能楽『田村』(お話)は、
 
 
 

 1 をかし、田村と云 能ありけり、

 2 その時の大夫、高安といふ、

 3 天王寺にて、三日しける  (四天王寺)

 4 人/″\、提(サケ)食籠、提重箱

  上で、三日続く能楽鑑賞の中で、(あくまでもお話だが)飲み食いしながら能、狂言を楽しんだことがわかる。

 5 堂のまへに立てたれハ、山もさくらに堂の前にひかり出たるやうになむ、みへける、(春)

 6 祝言のをハる程に、歌読む人/″\を招き集て、

  「けふの御能を題二てあ春の心ばえある歌たてまつらし給へ、」と云った。

   上で、三日続く能楽鑑賞の中で、(あくまでもお話だが)和歌などを詠んで楽しんだことがわかる。

 7 右の馬の大夫なりける翁、目ハたかりながら、よみける、

   山婆の をハりて後の狂言ハ

   腹しつきれて わらふなるへし

  上の歌で、江戸時代は狂言も大笑いしても良かったらしい。

  今も狂言を見て笑うが、笑わぬを良しという人も多い。(笑)

  理由は、ここではあえて割愛させていただきます。

 

大夫、高安

 大原高安

 大原 高安(おおはら の たかやす)は、奈良時代の皇族・貴族・歌人。

 当初高安王を称するが、大原真人姓を与えられ臣籍降下した。

 敏達天皇の孫である百済王の後裔。

 筑紫大宰率・河内王の子。

 官位は正四位下・衛門督。

 

『仁勢物語』 77

◯をかし、田村と云 能ありけり、その時の大夫、高安と

いふ、今もありけり、それを呼て、天王寺にて、三日しける、

人/″\、提(サケ)食籠もてきたる、もてきあつめたる、くひ

物、千ゝハかりあり、そこばくの提重箱を木の枝に付て

堂のまへに立てたれハ、山もさくらに堂の前にひかり出たる

やうになむ、みへける、それを「謡衆にありける藤市の

何ゆきか」とか申すゐたり、祝言のをハる程に、歌読む人

/″\を招き集て、「けふの御能を題二てあ云(ママ)の心

ハヘある歌たてまつらし給へ、」と云、右の馬の大夫

なりける翁、目ハたかりながら、よみける、

   山婆の をハりて後の狂言ハ

   腹しつきれて わらふなるへし

とよみけるを、今見れハ、よるもあらさりける、その

かみとこれやまさりけん、をかしかりける、

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