新しくEOS7D MarkⅡを手に入れた方が私の周りにもずいぶん増えてきましたが、かなりの方が私と同じように「ピントがずれている…。」と言う話をされているのを耳にします。
まあ、「機械のことなので…。」と割り切って、一昨日、残りのレンズ3本についてもチェックしてみました。
私のMarkⅡは一様に前ピンだったので、全体に補正は後へ+5、328にエクステンダーは更に個別に+3としました。
これで多分OKだとは思いますが、やはり実写で試したいですよね。(^^)
…というわけでレンズ調整後、出かけようとしたら…。
ここで話は1週間戻ります。
先週10月30日の事でした。
MarkⅡ最初のテスト撮影を終えて帰宅したところ、カミさんが「今日、ツマグロヒョウモンが卵をたくさん産んでいったよ。」ですと…。(@_@)
ここに遊びに来てくれている方はご存じと思いますが、今年の秋はツマグロヒョウモンの蛹化、羽化を動画を含め集中的に撮りました。
その後、餌にしたスミレの葉が復活し、何故か花まで咲いていたので、かなり産卵の可能性は高いとは思っていたのですが…。
どうやら予想通りでしたね。
ところが、いくら探してもスミレの葉には卵がありません。
やっと見つけたのは、なんと最近カミさんが買ってきたビオラの葉裏でした。
(ビオラやパンジーが幼虫の食草になることも、ツマグロヒョウモンが生息範囲を広げている大きな理由の一つなんでしょうね。)
ビオラの葉裏に4個の卵が並んで産み付けられていました。 大きさは高さ0.8mmというところでしょうか?
孵化シーンを撮るとなると、また恐怖の“半分徹夜"状態が続く可能性があるので、ちょっとだけ迷いました。
でも、私はまだツマグロヒョウモンの孵化は撮って無いんですよね。
結局は「こりゃ、やるっきゃない!」…です。(-_-;)
機材は新型のMarkⅡではなく、敢えて使い慣れた7Dにしました。
理由の一つは、室内用にセッティングした後はカメラを持ち出したくない事。
それと私が愛用している現像ソフト、Photoshop Lightroom5がMarkⅡにはまだ対応していないのです。
このような生態写真は濃淡差が大きく、現像での画像調整がより重要になるため、使い慣れていない、カメラに付属のDPPでは自信がありません。
機材は EOS7D + MP-E65mm F2.8 (マクロ専用レンズ ×2.5 で使用) で決まりです。
通常、蝶の産卵から孵化迄の期間は長くても5日程なので、11月の3日か4日には孵化すると予想していました。
ところが4日が経ち、5日も過ぎると「もしかして無精卵?」という嫌な可能性が頭の中を過ぎります。(過去に1度あったので…。)
それが1週間目の朝…。(ここで初めの部分に戻ります。)
朝の6時には全く変化の無かった卵の様子が、出かける前に念のため再確認したところ…。
9時43分 「あれ~っ、幼虫の頭が見えてるよ~。」(*_*)
まだ一個(最初の写真の一番左の卵です)だけですが、明らかに孵化の兆候です。(昼過ぎには他の3個も同じような状態になりました。)
こうなると予定は全てキャンセルして撮影待機状態に。
おそらく早くても5~6時間後でしょうが、予想より早くて撮り逃がしたことも数多くあるので、長時間待機も覚悟の上です。
(実際そうなっちゃうんですけどね。)(^^;)
というわけで、昼食が過ぎ、晩酌(待機状態でも飲みますよ~。(^_-))、夕食も終わり、「本当に生きているのかな?」などと思いつつ、午後11時。
寝不足には極端に弱い私は、いつも通り開き直って仮眠をとることにしましょう。(-_-)zzz
30分寝て様子を見、また30分寝てチェック、更に1時間寝てモニターを見た午前1時20分、卵の殻がポコッと浮いたように見えた後、遂に穴が開き始めました。
01時26分 穴、解りますか?(手前のやや左です。)
01時39分 まだ出口が十分広がっていないのに、強引に出てこようとしていますね。
01時49分 もう少し穴を広げて、やっと頭部が出てきました。 孵化シーンはこの瞬間が一番楽しみです。 (なんか可愛い!)
01時52分 お尻が引っかかっていて、なかなか抜けません。 ほら、もうちょっとだよ! アゲハに似てますが、毛虫っぽいですね~。(^^;)
02時01分 出たら早速、初めてのお食時タイムです。
3時頃まで経過を撮って、ここまでくれば一安心!(^-^)
では、もう一度仮眠します。。(-_-)zzz
…で、4時半に起きて見たら、丁度2頭目の穴が開いたところでした。
写真は省略しますが、続いて3頭目も孵化。
さすがに4頭目は孵化時間がダブったのでパス。
(今日はついてるな~。)(^_^)v
06時10分 ノンビリ休憩の1頭目です。 大分色が黒くなってきていました。
07時32分 3番目に孵化した妹の所にやってきました。 長男「僕も食べたいな~。」 アケミちゃん3号「ダメよ~、ダメダメ! 自分のは食べちゃったんでしょ!」 (ん?)
(冗談は置いといて…。)この状態で体長約2mmです。
これでも立派な一つの命なんですよね。(^-^)
とりあえず落ち着いたところで、ビオラのプランターに乗せておきました。
今回も上手く冬越ししてくれるでしょうか?
これでツマグロヒョウモンが自宅のベランダで越冬するのは3度目ですが、8割は春には羽化出来ています。
もう蛹化、羽化は当分撮りませんけどね…。(^-^)
今年の昆虫撮影は終わったはずだったのに、最後に大きいのが待ってました。
それでも待機が1日で済んで良かったです。 (待機時間、通しで約24時間でした。)
これで今年の昆虫生態写真は終わりです。(ホントに。)