MOS-YANの自然観察日誌

身近な自然を探したら…

『アゲハ(ナミアゲハ)』と『キアゲハ』

2020年06月28日 | 昆虫

二日間、撮影が空いたので、レポートネタがありません。

そこで久しぶりに生態写真系のネタでいってみたいと思います。

お題は“アゲハ”と“キアゲハ”の違いです。

蝶に興味のある方ならば、「常識だよ。」と言われてしまいそうなんですが…。

これ、意外にご存じない方が多いんですよね。

確かにちょっと見には殆ど同じに見えるので無理も無いんです。

まず、彼岸花で吸蜜中のところを真横から見てみると…。

名前の通り、“キアゲハ”の方が黄色味が強いでしょう?

でも、翅の模様は殆ど同じですよね。

 

もっと解りやすいのは翅の表です。

これも色の違いを除けば殆ど同じなんですが、大きく違うのは前翅の付け根です。

“アゲハ”は縞模様、“キアゲハ”はグレーになっています。

飛んでいる最中でも、ここがチラッと見えれば間違えることはありません。

 

こんなに似ている“アゲハ”“キアゲハ”ですが、大きく違うのが幼虫です。

1齢から3齢幼虫は殆ど同じ黒いイモムシなんですが、4齢でいわゆる青虫になった時、その違いは歴然です。

左はお馴染み“アゲハ”の青虫ですが、成虫の色が全く違う“クロアゲハ”“カラスアゲハ”もほぼ同じような青虫です。

それに比べて“キアゲハ”の縞模様は特徴ありますよね。

これがあの“キアゲハ”と知らず、駆除されてしまうことも良くあるらしいです。

家庭菜園のパセリやニンジンなんかを食べちゃうので、まあ仕方ないかな~?

そうそう、パセリで思い出しましたが、幼虫の食草も全く違います。

“アゲハ”はミカン科のミカン類、山椒、カラタチなどを食べます。

これに対して“キアゲハ”は上記のように、セリ科のセリ、ニンジン、シシウドやアシタバなどを食べて育ちます。

以上、ごく簡単に違いを書いてみましたが、如何でしたか?

 

梅雨が終わって蝶狙いでプチ遠征をしたいのですが、コロナウィルスがね~。

里山を一人で歩いている分には問題ないと思うのですが…。

 

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