夜に京都シネマで映画を観ました。
「そこのみにて光輝く」を。
ひとりで夜行く映画って気楽でいい。
お客さんほとんどお一人様で
(見える範囲は男性ばかりだった)、
上映始まるまで
誰かがドリンク飲む喉の音が
ゴキュっと響くほど静か。
この映画観てよかった。
理屈じゃないもの、
「それでも」な気持ちというのは
やっぱりある。
主人公たちはみんな
人生行き詰っていて
猥雑な街で、荒涼たる暮らしをしてて
退廃的ではあるけれど、
よく考えたら、誰も最終的に逃げてなかった。
何を大切に思って
何を美しいと思うのか
ひとそれぞれ。
目を見たときに
わかるんだと思う。
自分の思う美しい心 を持った人間が。
ズバンとわかってしまうんだと思う。
またそういうのは
双方向なのではないかと思う。
そういうふうに
誰かと出逢ってしまったら
相手にとってもそうなんじゃないだろうか。
片想いなんてきっとない。
男、女かぎらず。恋愛だけじゃなくて。
うらぶれた街で
どん詰まりの状況で
けだるい雰囲気を漂わせ
髪の毛バサバサ、ぜんぜんオシャレじゃない服で
朝陽の光を背に笑った主人公(池脇千鶴)が
ぞくぞくするほど魅力的だった。
シュミーズ着て
汚い台所で
気怠くあやしいチャーハンを作ってる後ろ姿も
エロとは違う、重厚な女感。
キレイな格好して
おしゃれでステキな人より、
キレイにしてないのに
おしゃれじゃないのに魅力的
そういうのにめっぽう弱い。
それにしても
男がふたり
ボロボロで自転車ふたり乗りしてるのって
なんかいい!
キッズリターンにもそういうシーンがあったけど、
いい!