前回のスタジオで
一乗寺ハリソンのギターのイチローさんが
めずらしくファイヤーバードを持ってきて弾いてた。
ルックスだけで
グラっとくるギターというのがある。
SGと
レスポールブラックビューティー
そしてファイヤーバード。
これは高校生の頃から変わらない。
高校生の頃
SGのグラマラスなシェイプを見て
やたらデンジャラスな感覚をおぼえた。
毒と華。
視界がゆがむような少しの不安と
あぶない恍惚
そして安定。拡がってゆく自由。
それまでの自分にはなかった感覚。
ロックの入り口だったのだと思う。
そしてファイヤーバードはヤバイ。
あの野蛮で繊細な見た目には
ちょっと、人を狂わせるものがある。
しかしわたし、
ファイヤーバード
ほんとに全然似合わない。
わたしはイチローさんの
若い頃を知らない。
でもファイヤーバードをかけた肩
弾き始めたのを斜め後ろから見たとき
そのたたずまいに、20代の頃のイチローさんを
すこし想像出来たような気がした。