阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

高校生からの質問-テロ特措法について

2007年09月22日 00時19分07秒 | 政治
 今日は、白浜で行われた自治労の定期大会に参加し、お礼の挨拶をさせて頂きました。

 参議院選挙終了後、できる限り多くの方々に支援のお礼を述べさせて頂くように努めていますが、全ての方々に挨拶をするのは本当に難しいことです。

 特に和歌山2区から衆議院選挙立候補予定者に公認された後は、次回の総選挙に備えた準備に追われ、なかなか紀南にまでは手がまわりません。しかし、選挙権があろうとなかろうと、お世話になった方々に礼を失することがあってはなりません。今日は、大勢の方に直接お礼が言える貴重な機会でしたから、私から頼み込んで参加させてもらいました。

 さて、先日、岩出市役所の前で早朝の演説をしていたら、自転車に乗って通学途中の高校生が、すぐそばに来てじっと私の話を聞いていました。あまりにもすぐ近くに立っているので、私の方から声をかけ、「なんか質問があったら聞いてよ」と言ったところ、「阪口さんの演説を聴いてみたかったんです」とのこと。ちょうどテロ特措法について話していたところだったので、そのまま約5分間、話を続けました。話が終わったら、その高校生は何も言わずに去っていきました。

 ちょっと拍子抜けしたような、ホッとしたような気分でしたが、その子はすぐに
戻ってきて、とても恥ずかしそうに、「ひとつだけ質問していいですか」と聞いてきました。

 「アメリカが守ってくれなくなってもいいんですか?」 

 「アメリカは、日本の、そして世界の平和を守るための重要なパートナーだよ。大切なのはアメリカとの関係を進化させること。日米同盟は大切だけど、アメリカの国民の多くが反対している戦争を無条件に支持することが、本当の友情なのかな? しっかり問題提起するのが進化した日米関係なんだよ」

 こんなふうに説明すると、「はい。そうですね。ありがとうございます」と言って、再び自転車で走り去っていきました。
 
 「テロとの闘い」により同時多発テロで亡くなった方々より遥かに多くの米兵が戦死し、さらに、おそらく10万人を超えるアフガニスタン市民が殺戮されました。そして、インド洋で海上自衛隊が給油しているオイルは、イラクでの米国の戦争に流用されていることも確実視されています。

 1992~3年にかけて私が住んでいたカンボジアのベトナム国境周辺は、1969年、米軍の秘密爆撃により、国連のヘリコプターから見ると、月面のクレーターのような穴があたり一面に残っていました。そして、その後、内戦は約30年も続いたのです。非情な爆撃、そして内戦に傷ついた人々と一緒に生活していた私としては、同じ事態に苦しんでいるイラクやアフガン市民への攻撃を無条件で支持するわけにはいきません。

 「テロとの闘い」が本当に成果を挙げているのか。これまで政府・与党からは明確な回答はありませんでした。民主党の責務は国政調査権を行使して、まずは徹底的に状況を把握すること。議論の出発点は、まずは事実の確認だと思います。

  
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