中野美代子『乾隆帝 その政治の図像学』(文春新書、2007年4月)
『西遊記』研究でおなじみの中野美代子氏の新著で、今回は乾隆帝にまつわる絵画や庭園をネタにしております。乾隆帝は自分が漢族の服装を着ている絵画を描かせるのを好んだということですが、この一種のコスプレ癖は父親の雍正帝譲りだったとか、当時の日本の知識人は乾隆帝の詩篇をよく読んでいたという話が面白かったですね。
あと、25歳で即位した乾隆帝は25という数字を尊び、それで乾隆25年に産まれた15男の永琰、すなわち嘉慶帝を皇太子にしたとか、東周王朝にならって清朝が25代500年続くことを祈願していたとか、中野氏お得意の数字ネタも盛り込まれています。
『西遊記』研究でおなじみの中野美代子氏の新著で、今回は乾隆帝にまつわる絵画や庭園をネタにしております。乾隆帝は自分が漢族の服装を着ている絵画を描かせるのを好んだということですが、この一種のコスプレ癖は父親の雍正帝譲りだったとか、当時の日本の知識人は乾隆帝の詩篇をよく読んでいたという話が面白かったですね。
あと、25歳で即位した乾隆帝は25という数字を尊び、それで乾隆25年に産まれた15男の永琰、すなわち嘉慶帝を皇太子にしたとか、東周王朝にならって清朝が25代500年続くことを祈願していたとか、中野氏お得意の数字ネタも盛り込まれています。