博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『朱蒙』第4話

2007年05月16日 | 韓国歴史ドラマ
ぼちぼちと『朱蒙』を見ておりますが、つまらないわけではないけれども積極的に面白いわけでもないという微妙な作品です…… 少なくとも『チャングム』のような勢いは感じませんね。

『チャングム』と言えば、チェ尚宮役のキョン・ミリがこのドラマでも出演しています。扶余国の王様の正室で、息子達とともに側室の連れ子である朱蒙を亡き者にしようと陰謀をめぐらすという役柄です。何というか、またそんな役かよという感じですが(^^;) 吹き替えの声優さんも『チャングム』の時と同じ人っぽいですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『包青天之八 乞丐王孫』

2007年05月14日 | 中国古典小説ドラマ
「乞丐王孫」(全6話)

数日にわたる豪雨によって黄河が氾濫し、孟津渡では堤防が決潰。付近の住民は滎県に避難することになります。このエピソードの主人公となる欧陽玲瓏と薛小七も孟津渡からの避難民です。滎県では急激に人口が増えたことで食糧が不足しますが、地元の豪商・許雲彪は穀物を売り惜しみし、便乗値上げをはかります。この許雲彪は河南府尹の弟で、県令も彼の行動を止めることができません。

これに憤った欧陽玲瓏と薛小七は許雲彪邸に忍び込み、銀子と、許兄弟の悪事の証拠となる文書を盗み出します。しかしこれによって二人は文書を取り戻そうとする許雲彪の配下に付け狙われることになります。折りしも包拯一行が皇帝の命で大洪水の被害を受けたこの地域に視察に来ており……

というわけで『包青天之八』の鑑賞を再開です。このエピソードはとにかく薛小七と欧陽玲瓏の男女のコンビが痛快です。二人とも腕っ節に自信があり、悪人たちと派手な立ち回りを演じます。更に欧陽玲瓏には実は出生の秘密が隠されており、終盤でこのことが明らかになるのですが(これがタイトルの「乞丐王孫」の由来です)、綺麗な衣服で着飾っても仕草は庶民の頃と変わりません(^^;) このあたりも見所ですね。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『大漢風』第32話

2007年05月13日 | ドラマ『大漢風』
劉邦の軍が彭城に迫る中、呂雉は相変わらず身重の虞姫と君児に流産を防ぐ薬と偽って毒薬を飲ませたりしております。そんなことをしておきながら、項羽側の監視が厳しくなると、劉盈と魯元公主を匿って欲しいと虞姫に懇願する始末。まったく厚かましいにもほどがあります(^^;)

しかし悪いことはできないもので、なぜか虞姫の下女になっていた月姫が呂雉のくれた薬が実は毒薬であることを虞姫に告げ、呂雉の悪事が露見してしまいます。しかし時既に遅く、虞姫は流産するするハメに……

その月姫となかなか再会を果たせない韓信の方は、自分の武勲に嫉妬する盧綰らを「くだらない連中だ」と言い放ったりと、出世した途端にえらく態度がでかくなっております。あー、もうこんな奴とっとと呂雉に粛清されてしまえばいいのにと思うのは私だけでしょうか(^^;)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『明治天皇』(四)

2007年05月12日 | 日本史書籍
ドナルド・キーン『明治天皇』(四)(新潮文庫、2007年5月)

この第四巻が完結編となり、日露戦争、韓国併合、大逆事件、そして明治天皇の崩御が扱われています。

この巻では明治天皇と同時代の外国の君主との比較が多いですね。西欧では君主の銅像や石像を建てるということが普通に行われているが、日本では明治天皇の銅像は一切建てられなかったこと、また日露戦争に関わったロシアのニコライ2世やドイツのヴィルヘルム2世と比べて明治天皇がいかに理想的な君主であったか、また天皇自身が国民にとって理想的な君主であろうとしたかが指摘されています。(どうにも比較対象が悪すぎるような気がしますが(^^;) )

更に伊藤博文を暗殺した安重根は単純な反日主義者というわけでもなく、実は明治天皇を尊敬しており、奸臣伊藤さえ除けば韓国の独立と東アジアの平和が達成されると考えていたこと、また大逆事件で逮捕・処刑された幸徳秋水も当初は明治天皇を尊敬していたことについても触れられています。彼らも岩倉具視や西郷隆盛らと同様、自分の脳内で勝手に理想の天皇像を作り上げて萌えていただけなのでしょう……

急激な変革の時代にあって、日本人だけでなく外国人からも熱烈に萌えられ、天皇自身も出来る限りそれに応えようとした、そのことが明治天皇の実像を見えにくくしている一因なのかもしれません。このシリーズを読んでいてそんなことを感じました。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『探検ロマン世界遺産』中国殷墟

2007年05月12日 | TVドキュメンタリー
というわけでNHKの『探検ロマン世界遺産』を見てました。今週の舞台は最近世界遺産に指定された殷墟です。殷墟博物苑では野外で人殉坑が見られるようになっているんですね。

しかし後半で取り上げられていた四川省の羌族については蛇足のような気がします(^^;) 時間が余り気味だったのなら、王懿榮や劉鶚、羅振玉ら甲骨発見や殷墟発掘に関わった人々の話でも取り上げていたら良かったと思うのですが……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『笑傲江湖』と章子怡

2007年05月10日 | ニュース
「お金に目がくらんだチャン・ツィイー『縁切り宣言』に涙」

上の記事は『初恋の来た道』に出演後、仕事に恵まれなかった章子怡にドラマ版『笑傲江湖』出演の依頼が舞い込み、オファーを受けようとしたところ、張芸謀から怒られて泣く泣くこの話をあきらめることになり、かわりにアン・リー監督を紹介されて『グリーンデスティニー』に出演することになったという話です。

どこまで本当なのかよくわからない話なんですが、まかり間違えば章子怡と李亜鵬が共演する事態になっていたんですね。金庸ドラマで脚光を浴びる章子怡というのも見たかったような気がしますが(^^;)

しかし仮に彼女がオファーを受けていたとしたら、どの役をやらせるつもりだったのか気になりますね。岳霊珊ではもったいないような気がしますし、やっぱり任盈盈でしょうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『江山風雨情』その5(完)

2007年05月08日 | 中国歴史ドラマ
『江山風雨情』第37~最終45話まで見ました。

このパートでは明朝の滅亡と李自成の破滅が描かれます。李自成の大軍が紫禁城に迫るも、明朝の群臣は既に逃亡しており、崇禎帝を守ろうとするのは王承恩ら宦官のみでありました。崇禎帝は皇后と愛娘を手に掛け、自らも煤山(景山)で自害。陳円円は小三児(崇禎帝の三男)とともに舅の呉襄の屋敷へと逃れますが、既にそこを接収していた李自成配下の劉宗敏に捕らわれ、劉宗敏は彼女を我がものとしてしまいます。

一方、山海関を守っていた呉三桂は李自成・清朝の双方から帰順を勧められますが、清朝に帰順することを決意し、ドルゴンら清軍とともに南下して李自成軍を散々に打ち破ります。そして陳円円・小三児を連れて逃亡しようとしていた劉宗敏を追撃しますが……

崇禎帝が誰もいない宮殿の中で途方に暮れる場面や周皇后が紫禁城の鐘をついて群臣を招集しようとする場面など、演劇チックなシーンが目に付きます。陳家林明末清三部作で比較した場合、物語の面白さで言えば『康煕王朝』>『江山風雨情』>『大清風雲』の順になりますが、こうした格調といいますか文芸性で比べると『江山風雨情』>『康煕王朝』>『大清風雲』の順になりますね。

陳円円が守ろうとした小三児、すなわち朱三太子は結局呉三桂によって清朝側に引き渡されますが、その後も朱三太子が反清復明のシンボルとなり、朱三太子の名を騙った人々による謀反が何度か起こったようであります。『康煕王朝』でも朱三太子と自称して清朝打倒を目指す楊起隆という人物が出て来ました。

また、この物語の主役の一人である呉三桂は、ここまで颯爽とした青年武将として描かれてきましたが、最終話近辺で野心に目覚めていくことになります。彼が最早かつて愛した青年英雄ではないと悟った陳円円の取った行動は……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『大漢風』第31話

2007年05月06日 | ドラマ『大漢風』
虞姫が項羽の子を身籠もったことが発覚。これで侍女の君児ともども身重となったわけですが、呂雉はまず君児に流産を防ぐ薬だと騙して堕胎薬を飲ませようとします。やっぱりどういう経緯があろうと他の女が劉邦の子を産むのが許せない様子…… しかし君児は気を利かせたつもりでその薬を虞姫に飲ませてしまいます。ああ、虞姫主従の運命やいかに……

一方、劉邦は彭城へと進軍しますが、その途上で魏豹が降伏し、その妻の薄氏を劉邦に献上します。この薄氏が後に文帝の母后となるわけですね。この薄氏と魏豹に関しては、人相見から彼女が天子の母になると予言され、魏豹が喜んだとか色々エピソードがあるのですが、さすがにドラマの方では端折ってますね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『風林火山』

2007年05月05日 | 小説
井上靖『風林火山』(新潮文庫、1958年)

また戦国物かよとツッコミつつも、結局今年も大河を見てます。で、ついでに原作の方も古本屋で目に付いたので読んでみることに。

何というか、武田信玄と、その側室の由布姫とが痴話喧嘩を起こすたんびに山本勘助が間に入って調停し、その合間に信玄・勘助主従が合戦に出陣するというような話なんですが(^^;) たったこれだけの短い話を精一杯膨らませているドラマ版のスタッフの技量に感心する一方で、こんだけの話を膨らませたところで一年間話数がもつのか不安になってきました……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『江山風雨情』その4

2007年05月03日 | 中国歴史ドラマ
『江山風雨情』第28~36話まで見ました。

呉三桂と陳円円はいよいよ成婚の式を執り行いますが、蜜月を過ごす間もなく呉三桂は再び出征し、陳円円も元のように宮廷へと出仕します。

そんな中、高迎祥率いる流民軍が鳳陽の地を占拠し、太祖の陵墓を暴いたという報告が届きます。崇禎帝はこれに衝撃を受け、高迎祥を倒すまで喪に服し、肉類を断つことにします。気苦労が絶えないせいか、まだそんな年でもないのに彼の頭髪は白髪が目立つようになっていますが、そんな皇帝を尻目に重臣たちはこっそり妓館に集まって酒色に耽る始末…… また、皇后の父親である周仁が北京陥落を見越して密かに家財を南京に移していたことも発覚します。このあたりから明朝の崩壊を感じさせる場面が目に付くようになりますね。

重臣の洪承疇は皇帝と群臣の面前で、今まで清と対抗することに心を奪われて流民による反乱の対策を怠ったと崇禎帝に諫言します。この洪承疇、これまでは何だか頼りなさげで保身に長けた人物という印象が強かったので、突如として堂々と今までの政策を批判し出したりして驚きです(^^;) 結局この洪承疇が五省総督に任じられて同僚の楊嗣昌とともに流民軍の討伐にあたり、見事大将の高迎祥を生け捕りにします。

しかしあと一歩で流民軍を全滅に追い込めるというところで、崇禎帝は洪承疇に今度は清との前線に赴くよう命じます。何とか明軍の追撃から逃げ延びた李自成は二代目闖王を名乗って態勢を建て直し、流民軍は急激に勢いを盛り返します。一方、山海関に入った洪承疇は呉三桂とともにホンタイジの長男・ホーゲの軍隊を散々に打ち破りますが……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする