今回はどうしても言いたいことがあるのでネタバレあります。
ネタバレがイヤな人はご退出ください。
貧しい一家の“計画”とは…!?『パラサイト 半地下の家族』90秒予告
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今回は大学生の息子に誘われ映画館で鑑賞した。
アカデミー賞主要4部門を獲得したし、
面白いのは確実だと思ってたのでちょうどいい機会だし一緒に観た。
以降はネタバレがあるのでこれ以上読むのはお気をつけを。
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まあ、ホントにね、
一部の隙も無い感じでお話が進んでいくし、
ちょっと中だるみはあるにせよ、
まあ許せる範囲でもあった。
ラストは涙もこぼれそうな展開だったから絶賛の嵐も当然だろうとは思う。
まずは息子との感想を交わした時の話で息子がまず切り出したのは、
「死人を出さなくても良かったんじゃないか?」というもの。
最初はピンと来なかったけど
「嵐の中、豪邸から脱出した後、半地下の家が水浸しになって住めなくなって体育館にゴロ寝しているところがエンディングでも良かったんじゃないか」という話を聞いて「なるほどな~」と。
たしかにあそこは見つかるんじゃないかとひやひやしながらの脱出劇だったし、
その後、トイレの汚水が逆流してくる中、
唯一の「居場所」である半地下の家が住めなくなるという異常事態になった反面、
豪邸のお金持ちは「雨のおかげでPM2.5がすっかり洗い流されて清々しいわ~」なんて言ってる対比が「格差社会」を皮肉ってるので、
ここで「映画としてのメッセージ」は十分伝わってるしね。
それでも「半地下」の家族たちからは
「計画なんて無い方がいいんだ、人生には」という前向きでタフなセリフが出てきて、
ホント、こういうセリフはなかなか金持ちからは出てこないだろうと思うし、
確かにクライマックスでも良かった。
本編では、
結局、どの家族も不幸になって終わるという、
ま~言ってみれば、
「胸糞悪いエンディング」を迎えるわけなんだけど、
そういうエンディングじゃなく、
どの家族もまあまあそれなりのところに落ち着いて、
それぞれがまたそれぞれらしく生きていくという方が良かった気がしたな。
個人的な好みで言うと、
ハッキリ言って前半の「コメディータッチであり社会的メッセージもある」描き方の方がスッキリとして後味もよく、
何度でも見ようかという気になる。
本編の映画の展開だと、
ラストは大きなため息が出るくらい深~い感動はあるけれど、
余りにも救いが無くて何度も見ようという気がしなくなるんだよね。
ホントに惜しい映画。
こういう社会的メッセージでエンタメも含むような映画なら
この前ご紹介したタランティーノ作品の「ヘイトフルエイト」の方が断然すぐれた作品だと思う。
こっちの方が後味は悪くないし、
何度でも見ようと思うからね。
ちょっと辛口だけど、
個人的な感想ですので、
こういう私の意見に関係なく実際に見てみる事をお薦めします。
やっぱりカンヌと米国アカデミーを二つ取った作品というのは相当完成されてるし、
飽きずに最後まで魅せてくれるし、
エンタメとしてもレベルは相当高いとはホントに思うから。
是非劇場でご覧になってくださいな。