「アンジュール(ある犬の物語)」
ガブリエル・バンサン作
という絵本を借りてきた。
それは、
車から放り出されて捨てられた犬が
飼い主を捜し求めるんだけど
結局見つからず、
最後に、同じく一人ぼっちの子どもと出会い
二人で暮らしていくという内容で
セリフは一切なく、鉛筆でのスケッチですべてを物語っている
優れものの絵本だった。
この、悲しく切ない物語を読んで(観て)
大学時代に出会った犬を思い出した。
んで、当時、
その犬についての歌も作ったんだけど
ギター一本での弾き語りしかアレンジが思い浮かばず
発表する場も機会もなかったんで、
ここに詩だけでも記そうと思う。
「犬」
ボクがそばを通るとき、いつも
ボクに吠えかかる犬がいた
その犬はドーベルマンという犬らしくて
いつも、歯をむき出して吠えてた
ボクがそばを通るとき、なぜか
ボクに吠えかかる犬がいた
狭い檻の中から、よだれを
垂らして、ボクに吠えてた
その犬は、散歩にも連れて行ってもらえないらしくて
いつも、檻の中は糞まみれ、小便まみれだった
それでも狂ったように吠えて
ボクは少々ウンザリしてた
最近、元気がないなと思ってたら
いつの間にか檻の中は、今流行りのシベリアンハスキーという
子犬に変わってしまって、
その吠えてた犬は、今では、影も形もなかった
本当は、あの犬は
外に出してもらいたくて
自由になりたくて
吠えてたんじゃなかろうか
今になって、そう思える
ルルルル・・・
今になって、そう思える・・・
――fu-taro――
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