
ミツバアケビ[三葉木通](アケビ科)
林際では、こんな花も咲き始めていました。
まだ葉の出ていない、木に絡まった蔓に、紫色の小さな花が所々についていました。
どこかで見た記憶があると思って、観察していたのですが、どうやらミツバアケビの花のようです。
咲き始めているのは雌花ですね。上下にある細かい粒々は、雄花の蕾です。花の下には、まだ展開していない葉も見えます。この後、花茎が伸びて下に垂れ下がるようになります。それとともに葉も展開してくるのでしょう。
この時期の花を見たのは初めてです。こんな風に咲き始めるんですね。
2008年の花 ミツバアケビの未熟実
3月中旬 横浜市内にて

モミジイチゴ[紅葉苺](バラ科)
林際では、モミジイチゴが花を咲かせ始めていました。この近くで、ほころび始めた花を見て、少し早かったかなと思ったのですが、花の咲く姿を見ることができてよかったです。林の中のモミジイチゴは、まだ花を咲かせていませんでした。ここは、バスも通る道路沿いなので日当たりも良いのでしょう。
花と一緒に、若葉も展開しています。モミジイチゴの冬芽は、花芽と葉芽が揃った混芽なのですね。
いろいろな花も咲き始め、春の到来を実感してきました・・・
モミジイチゴの冬芽
3月中旬 横浜市内にて

アオイスミレ[葵菫](スミレ科)
丘陵地や山地の林際に生える多年草。葉は円心形で先は丸く、ふつう地上匐枝を生じます。
3~4月、花弁の開ききらない感じのやや赤紫色の花を他のスミレに先駆けて咲かせます。ややぼってりした距や柱頭の先がかぎ状に曲がるのも特徴のようです。
そろそろスミレの花が咲いていないかと思い、いつもの林を散策していたのですが、一番多く目にするタチツボスミレはまだ蕾も目立たない感じでした。ちょっと早すぎたかなと思っていたら、小川の上の斜面に淡い赤紫色の花が咲いているのに気付きました。
葉の感じはタチツボスミレに似ていましたが、花の咲く様子がなんとなく違う気がします。まだ咲き初めで、花が開ききっていないのかと思いましたが、どの花も同じように咲いていました。あとで調べたら、これがアオイスミレの特徴の一つだったのです。
実際の花の色は、もう少し赤紫色をしていました。
こんなスミレも近所で咲いていることを初めて知りました・・・・・
植物写真家いがりまさしさんの「植物図鑑・撮れたてドットコム」を参考にさせていただきました。
3月中旬 横浜市内にて

タネツケバナ[種漬花](アブラナ科)
林から流れ出た小川では、タネツケバナがたくさん花を咲かせていました。
春の陽射しをたくさん浴びて、なんとなく花も喜んでいるように見えます。
種もみを水に漬ける頃に咲くのでこの名があるそうですが、こんな由来を聞くと、季節の移り変わりが生活と密着していたことを感じられます。
温暖化だといって、みな騒いでいますが、私たちは普段、季節を感じて生きているのでしょうか。身近な緑をもっと増やさないといけないのかもしれませんね。
2009年の花
3月中旬 横浜市内にて