今年の 「ル・マン 24h」 にギリギリ滑りこんだ、日産の 「NISMO GT-R LM」。
開発期間が足りないとはいえ、クラス規定の 「ハイブリッドシステムで走る」 を満たさず、エンジンだけで走行(違反行為)していた上に、全車非完走 と、散々な醜態を晒した。
他メーカーも、 WEC の、それも最上位カテゴリー 「LMP1H」 に挑戦するのに膨大な時間と労力、費用を投じてなお、そう簡単には結果を出せない中でも、近年これだけ 「ガッカリ」 だったのはあまり記憶にない!
正直、「上手く完走、結果が残せれば御の字」 的なイイカゲンさが鼻につく…。
確かに、自動車レースの歴史でいえば、「ル・マン 24h」 は、世界3大レース の一つとして伝統と威厳に満ちた、ある意味 「最高峰」 の一つです。
ロードレースの 「ツール・ド・フランス」とか、テニス なら 「ウィンブルドン」 みたいなものでしょうか。
そこでいきなりポッと出で結果が出れば、とんでもなく大きな 「栄冠」 が手に入るけど、運でどうこうなるものじゃない。
下位の 「LMP2」 に スタンダードともいえるエンジンを多数提供する日産なら、その辺は熟知してるハズ。
結果、「LMP2」 どころか、更に一般車の 「GTE」 クラスにもバンバン抜かれるという、「もう走るの止めたら…」 ってシーンが全世界に放送されてしまった。
確か日産は、国内レースの 「GT-R」 にこそ力を入れてるけど、他の国で 日産車が積極的に活動しているという話しはあまり聞かない。
ある意味、ガラパゴス的な活動が近年の日産モータースポーツ の体質に良からぬ影を落としてるのかもしれない。
まぁ 「ニュル」 とかに 「GT-R」 を送り込んだりしはじめてるけど、今年はクラッシュして観客を巻き込み死亡させる大事故を起こしたりと、悪評だけが目立ってるし…。
「ル・マン」 だけを見ても、プロトタイプ(デルタウィングとか)を時々送り込むも、やはり話題狙いの感が強く、その結果を何かにフィードバックしてる気配は感じられない。
その 「NISMO GT-R LM」 なる、FFレイアウトに GT-R のシステムを移植するという車が、当面のWEC戦から全車撤退、更なる開発に専念すると発表があった。
…、本当に WEC の 「LMP1」 に挑む気があるなら、1台を継続エントリーしデータを集め、残り2台で開発を継続するのがあるべき姿と考えてしまうのだが(汗。
この辺りも、今の日産(NISMOか)のハンパな考え方 と、体質を表していると見えてしまう。
恐らく、このまま計画は「自然消滅」するのではと予想している。
少なくとも、日産の母国、日本戦 で走る姿を見れる可能性は極めて薄くなった(開発は米国です)。
別に 日産 が嫌いなワケじゃない。
昔の GT-R(R32) とか、180SX とか、魅力ある車って結構あった。
近年になると、次々と歴史ある車が生産打ち切りとなり、若者が積極的に楽しめる現行車種が殆ど無い状況に(旧車に手を加えるケースは多いみたい)。
GT-R はハイスペックだけど、普通の人には高価過ぎて手が出ない(1000~2000万って…)。
シンボルとしてはアリだが、街中でも滅多に見ないほどレアな車を 「日産にもスポーツカーがある」 って言われても実感が伴わない人が大半では?
どうも愚痴ばかりだが、これ以上 「GT-R」 の名に恥を上塗りしないで欲しいと願ってしまうのです。
理解に苦しむ 「実験」 を続けたいなら、この名を外してやってくれないかなぁ(汗。
私らの世代にとって、 「スカイライン GT-R」 のエンブレムは特別なものなのです!
(直6 GT-Rがスキ♪)