草履で歩きながら考える

笑う門には福来たるで、マイペースでやりたいこと やってみよう♪基本PTAブログですが、日常やがんのことも綴ります。

法務省人権擁護局、地方支部の信じられない回答 ― umicofさんのブログより

2013年10月22日 | PTAについて考えてみる

PTA問題について、考え、行動なさる方のブログがまた新たにできました。

umicofのブログ

この方の、最新エントリに仰天!!

違法PTAについて人権相談ダイヤルに電話してみた

 

ブログエントリの内容は、PTAに入らなかったらどうなりますか?とお子様が入学予定の学校に相談なさった時の副校長(教頭先生)の回答について、これは学校による子どもへのいじめではないかと心配なさったときの、法務省地方職員のびっくり仰天な回答をレポートしたものです。

流れとしては相談員が傾聴、その後、要点を正規職員につなぐようです。

くだんの回答をブログから抜粋転載します。

***

職員が応対に出る。
最悪でした。
要するに我慢するか、差別覚悟で非加入するかどっちかです。
みたいな事でした。
若い女性か?もしくは40前後の女性か。
まあお役所的対応は許容範囲。

PTAが強制加入なのは問題です。
ただし、教頭先生が言われることはもっともです。
加入が任意かどうかの説明義務はPTAにはありません。
任意加入か聞かない方に責任があります。
それを知らずに加入してしまったら仕方ありません。
PTA非加入保護者の子供が景品を運動会等で貰えないのは差別ではなく、区別です。
お金払ってないんだから当然です。
あなたのお子さんはこれから学校にお世話になるのだから
我慢して入るか、非加入なら区別されると覚悟するか良く考えてください。
下のお子さんがいて大変なら、ご近所に預けたらどうですか。
これを機会にそういうお付き合いをしたらいいんです。
あなたは学校は正しいことを教える所と言うけれど、
正しいだけじゃ社会は通らないんです。
そういうことを学校でも学ぶんです。
まあ、そういうことも考えて、判断してください。
教頭先生の言い方はまずいとは思います。
言い方はね。

以上です。
要するに事を荒立てずに我慢しなよ。
です。
PTAは任意加入なのに入らないと差別されるのは仕方ないこと。
差別じゃなくて区別なんですって。
法務局の公式見解って理解してもいいんですかね。。。。
いじめの原因になりかねないのに?
いじめ問題って人権問題なんですよね。
人権擁護局。。の職員なのに。。。
いじめられても我慢して乗り越えて強くなれって励まし?
分かりません。。。。

***

ぶきゃこさんの定義するPフォースが繰り出す用語

  • 学校にお世話になる
  • お金払ってないんだから当然

法体系を熟知しているはずの法務局職員が

  • 差別ではなく、区別
  • 正しいだけじゃ社会は通らないんです。
  • そういうことを学校でも学ぶんです。

と、堂々とおっしゃるところが、私も信じられません。


防災とPTA

2013年10月20日 | PTAについて考えてみる

今日偶然見つけた、内閣府のサイト。

PTAにおける防災への取組【神奈川県小田原市立酒匂中学校「父母と先生の会」】

 

ある中学校のPTAが中心となって、防災教育を担うという事例報告です。

中学生は災害弱者ではなく、むしろ頼りになる存在、
という認識は、私はよいと思います。

 

なぜなら、3.11の時、仙台市教育委員会にいて
市内各校の被害状況を 把握、現場を回って支援なさった方の
話を伺ったことがありますから。

中学生、本当に頼りになったそうです。

(そのレポートはWEB公開されていたのですが、
 なぜかその号だけバックナンバーから 削除されています)

 

そして、3.11の時、東北地方の津波がちな地域で
中学生に防災教育を施し、
地域のお年寄り(災害弱者)の住まいを把握していて
中学生が声をかけながら避難した、という事例も存じています。

「釜石の奇跡」 「片田教授」で検索すると出てきます。

http://www.nhk.or.jp/sonae/mirai/program_sp03/

***

さて、防災教育を中学生やその親世代に施す、もとい
啓蒙することの意義やメリットが計り知れないものであろうことについて
私は異論はありません。 

ただ、現状のPTAのあり方や運営の実態を考えると、
啓蒙実施役を PTAに担わせることは いかがなものだろうか?
と疑問を持ちます。
けっしてやってはいけない、と思います。

だって防災は国民全体の課題、PTAはただの権利能力無き社団、
つまり任意団体ですもの。 Association―志を同じくする人の集まりですから。
(2013.10.23 訂正追記) 

PTA問題に関心を持って活動していると、社会教育法の精神から逸脱して
「なんだか便利な集団があるから、よきように使ってしまえ」という
傾向が行政側にあること、いくつも見聞してきました。

  私たち、なったおぼえのないPTA会員は、べんりな労働力ですか?
 

かといって、高齢者中心の自治会に避難所運営や災害対応を
任せっぱなしでも、うまくゆきません。

NPO立の 防災士制度がありますけれど…

今のPTAに防災役を安易にゆだねる前に、
PTAのあり方見直しや、NPO化検討、など、いったん整理する方が良いと思います。

いざというとき行政はパンクします。
市民は力を合わせ、自分たちで自分を守らねばならない。

この現実は、阪神大震災の時にすでにはっきりしたことです。

***

先ほどご紹介した3.11当時仙台市教育委員会の方は、
ご講演当時、文部科学省PTA担当官でいらっしゃいました。
現場をご存知だったからでしょうか。
 

地域や学校を「顔の見える関係」 作りにして日ごろから良い関係を
保っていくために、

夏休みに、教員が、地域のお宅や企業を訪問して歩くように 

とおっしゃってました。
いわば飛び込み営業ですね。 
その過程で、社会的常識も身につくだろう、と。
短パンにビーチサンダルで企業訪問するようなことをしてのけるケースがあるそうですから。

PTAの ぴ  の字も、ご講演では出されませんでした。

なぜでしょうか?

…私は、組織の目的がちがうから、だと考えます。

 

山がちな火山国に住んでいる以上、
災害はひとごとではありませんから、自分たちでどうすればいいか
考えて決めてゆかねばならない問題だと思います。

その時に、自分がどう動けるか。

万一の集合場所を決めておき、
まずは家族の安否確認をして、自分が元気なら それから 人のために働く。

この順序でよいだろうと思うのです。


たる野ニコラさんのPTA漫画『あくまで個人の感想で個人差があります』

2013年09月10日 | PTAについて考えてみる

たる野ニコラさんという女性が、PTAのことを漫画になさり

ネットにアップされました。

題して

 

PTA漫画 | あくまで個人の感想で個人差があります

 

一気に、拝読しました。

すっごく、共感することばかり。

そして、わたしなんかより、ニコラさんのほうがはるかに
大変な環境を経て頑張ってきていらっしゃいます。

尊敬!

 

個人的に、Chapter8 の 53 オトノサマ(犯人)探し
に対してめっさ共感しました。
このご見解に対しては、賛否両論 あると思うのですが
PTAの大目的(本質)をかんがえると、 わたしはニコラさんのスタンスに近いです。

お会いしてみたい方です(^^)/

 

追記:

「わけあり」の方々に配慮したい、という部分や
声を上げたくても上げられない人 、
声を上げにくい構造、
などへの言及を踏まえての、「オトノサマ(犯人)探し」 への共感です。


単なる任意団体であるPTAの、社会的立ち位置を実感した瞬間

2013年08月22日 | PTAについて考えてみる

昨年度、自校PTAは学校の周年行事に協力しました。
その時のエピソードです。

わたしはおととし本部役員をした関係で、
最初から周年行事の手伝い要員にカウントされていました。 
立場としては、実行委員とほんとうのお手伝いとの
中間管理職的なものです。

実行委員の手で、係決めや手伝い等のシフトが組まれ、
私は駅周辺での案内係をおおせつけられました。
そのチームリーダー役です。 

PTA室で、机上のシミュレーションにより
最寄駅の改札口3か所に立ってね、と指示が下りました。
けれど、改札口の一つは地下にあり、これは駅構内です。
当然、電鉄会社から使用許可を取らねばなりません

というわけで、電鉄会社の本社の電話番号を調べ、
自校PTAと自分の名を名乗って、電話しました。

本社の人曰く

「現場で判断させます、話は通しておきますから」

と、最寄駅の電話番号を教えてくれました。
わたしは素直にお礼を言い、最寄駅に電話しました。

最寄駅の人曰く

「そこは駅構内ですね。
本社に許可を取らなければなりません」

はあ??
わたし、本社に電話して案内されて、いま電話してるんですけど???

「ですから、 本社に許可を取らなければなりません」

ですから、、本社から連絡行ってませんか?

「本社から連絡は来てます。
 駅としては判断できません。本社の許可が必要です」

よくわからない押し問答の末、
最寄駅担当者から引き出せた回答は

「〇〇法 により、現場では判断できません。
(あなた方PTAでしょ?)
赤い羽根の募金とか、そういう公共性の高いものでない限り、本社の許可を取るのは…

あ~~、そうですか。そういうことですか。
やっと意味がわかりました。
所詮、PTAは任意団体ですものね。
法にのっとり手続するのは、きっとお手間なのね。 
PTAの社会的な立ち位置は、そんなものね。
納得。

「では、構内でない、こことここでご案内に立つのは
よろしいでしょうか?」

と確認して、許可を得て事なきを得ました。

 

…でも、よく考えると、最初の本社の人が、
「PTAには構内使用許可はできません」
と、言ってくれればよかったのに。それですっきりなのに。

陰険なたらい回しに遭っちゃったわ。 

 

ちょっぴり悔しいけれど、
PTAを名乗る人物の質が、電鉄会社の人から見れば
どんなふうに思われているかもわかっちゃったわ。

Think!PTA!のオープンBBS

PTAはPTA自身が思っているほど評価されていないっつーか、自己過大評価でしかないんですよ。

との書き込みがあるのですが、これって、それの裏付けに当たりそう。


それはそれとして、
当日、ご案内自体はつつがなく終わったのでした。  


ハフィントン・ポスト130523メイロマさんインタビュー「いま、日本で働く」ということ(3)

2013年05月23日 | PTAについて考えてみる

なにげなく読んだハフィントン・ポストの記事。

130523

メイロマさんインタビュー「『いまの日本』が当たり前じゃないと気づいてほしい」―「いま、日本で働く」ということ(3)

 

海外でバリバリ働いている日本女性のインタビューです。

日本の労働問題、PTA問題と似通っているなあ、
と思った次第。

 

要点は

  • 変な風に完璧をもとめがち
  • 顧客の要求度が高い
  • 残業し過ぎ
  • 働く人を守る法律が機能していない

なにより一番の相似点は

  • 外国のエンジニアが日本で雇われると、「雇用契約書がこんなに適当なの?」って驚く

ここかな。
ルールのあいまいさを好むところ。人を大切にしないところ。

ボランティアで人が動く = お金が動くのと同じ

と考えていく必要があると思います。
 


自分の主義主張に反することを行うのは、苦しいよ…

2013年04月20日 | PTAについて考えてみる

猫紫紺@酔っ払いモードです。
缶ビール(ユーロホップ)を2本空けただけだなんですけどね。

これが飲まずにいらりょうか。

 

PTAは、ご多分に漏れず、自由加入が原則の任意団体です。
退会だって、自由です。
本来なら、いついかなるときでも、加入退会可能な
フレキシブルな団体でないと、本来の目的は、達せられないと
信念レベルで確信しております。 

 

だけどさ~、現実は、そうもいかないのよ。

卒業対策委員を引き受け、
(拙ブログ過去エントリ:ああぁ~、卒対ひきうけちゃったよ
ブログにはアップしなかったけど、
PTAだか学校直属の団体だか子供会のなれの果てだか
よくわからない組織「地域班(仮称)」の、
細分化された地域の地域班長に押し出されてしまったのです。

この地域班、
PTA と連動していることは確か。
学校とも連動しているのも確か。 

んでもって、いま、それが動き出してるわけ。

「地域班手帳(仮称)」

の、 作成を、現在担っているのです。

これは、各家庭に、地域班手帳に載せる情報を
あらかじめアンケートしておき、
個人情報や兄弟関係を調べたうえ
班長をとりまとめる人が 学校支給のPTA管理の児童名簿(でた~!)
と照合したうえで、アンケート原簿が貸与されます。

この原簿をもとにする、きょうだい関係が、PTAの「家庭数」として
わりだされ、学校にも情報がいくようです。 

地域班手帳は、原簿をもとに、
パトロールやリサイクル活動のシフトを、班長副班長が勝手に決め、
名簿や連絡網をも共に作成、
各種マニュアルとともにとじこみ、班内に配布します。

※ ちなみに、シフトは、勝手決めなので、都合つかないかたは
連絡を取りあって変更することが出来ます。

この「地域班手帳」、「個人情報だから対面で配ってね」という
厳重な取扱い注意つき。 

 

折しも、Think!PTA!では、個人情報の話題がでたばかり。

 

ぶっちゃけ、よくわからない地域班というものには
コミットしたくなかったわたし。
だけど、公園に呼び出しを喰らって地域班の班長決めをした際
なぜか、班長に押し出されてしまいました。
かわりに、「この大変な部分は手伝ってね」と、
同学年のお母さま方に、副班長を通常より多い人数、立っていただきました。

そして、事情がありまくり、とわかっているけど
分担をお願いした副班長のお母さまに
役割をお願いし…
お腹の中で(ほんとはこんなことやりたくないんだよ~!)
と叫んでおりました。

すっきりしないこと、おびただしい、というよりは
タイトル通り、苦しいですわ~・・。

 

豊かな子育て環境/地域防災と、顔の見える関係づくりの大切さは、
よくわかっていますので
個人的にはこの地域班というもの、 むしろあるほうがいいかもと
思っているのですが
グレーな立場がやりきれないです。 

川端さんがおっしゃるには、PTAに関わっている間は
理不尽なことが 山のようにあっても
「無理目の肯定」をしてしまうのだとか。
誰しも、自分のやっていることを否定したくはないですからね。

原発関連の現場でも、聞いたはなしです。

原発がどんなものか知ってほしい
より
「絶対安全」だと五時間の洗脳教育 

 

キーワード/キーフレーズは…

  • 個人の権利を尊重
  • 無理してやるのは害
  • 個々人に、自覚を促し考えてもらうにはどうすればいいのか

などなど…ごめんなさい、まとまりません。
 


なぜ、わたしはPTA問題にかかわるのか?

2013年04月16日 | PTAについて考えてみる

PTA問題にはまって、もう、4年半になります。

多くの仲間に恵まれ、対面やBBS等で議論し、調べてきました。

PTAに関して、わかったこと、たくさんあります。

  • 理念や机上で整理すること
  • 実践してみて、初めてわかること

どちらも大事かな。

 

でもって、今現在、たどり着いている結論は

PTAは、本来の理念通りに運営されれば、楽しくなり
社会を良い方に変える 、爆発的な力を秘めている

ということ。

これは、川端裕人さんの『PTA再活用論』を読んで感じたほかに、
PTA原初の書類を国会図書館等で調べているうちに
たどりついたものです。
 

人の成長にかかわるキーワードは「葛藤」。

 

この事実を仕入れたのは、
在住区の男女共同参画センター「らぷらす」で
御茶ノ水大学名誉教授の講座を聴いたとき。

タイトルが、「子育てと家族 ~不安や葛藤を力にする」で、

ブログにまとめたのは

なぜ不安になるの?子育てと家族の変化-袖井孝子先生

でした。
(牧野カツ子先生のお話も、その後伺ったのですが
力及ばず、まとめきれませんでした) 

 

「葛藤」 で拙ブログをググった結果
いろいろ悶々としてきた自分の足跡が見られて
面白かったので、手前味噌で恐縮ですがリンクします。 

 

PTAって、めんどくさいけど、関わって行けば、それだけ
成長も待っているはずです。
けれど、理不尽とか不条理に出会うことも事実。
事情のある方は、いまのゆがんだPTAからは全力で逃げて!
と申し上げます。 

まずは、人の多様性の認識、相手を思いやる、
人格の尊重、そういうことから始めたい。

それに、「PTAは、やりたい人だけしかやっちゃいけない」
とおっしゃる方もいらっしゃる。 

そう、今の時代、
学びたいなら、社会を変えたいなら、趣味の仲間が欲しいなら、
その手段は他に、いくらでもあります。 

社会教育の場としてなら、加入任意性の担保と
PTAの理念と目的の説明を、加入予定者に対してしっかりと
理解 してもらうことは、社会通念上、必須。

教育予算が貧しいこと、これは事実。
だけど、PTAが公教育の費用を負担していくことは、
ある意味、税金の二重取りにも近い状態です。
これは、相当、根が深い。
公教育の歴史があることだから。

ここは、国民的議論が必要な事柄です。 

PTA問題、力を合わせて、解決していきましょう。 


学校が取得した個人情報(児童生徒名簿)をPTAに渡すのはNGらしい

2013年04月15日 | PTAについて考えてみる

PTAに、児童名簿(生徒名簿)を渡す学校は多いと思います。

自校もご多分に漏れず、その口です。

 

ネットのあちこちで、この疑問にふれる人がいらっしゃり、
わたし自身も、この問題は一度整理しなくては、と思っていました。

そうしたら、タイミングよく

 

素晴らしいPTAと修羅場らしいPTA―Think!PTA!
オープンBBSに、このお題がスレッドとして立ちました。


個人情報の取り扱い【PTA】にも流用します【横浜市PTA】 

 

そうしたら、あっという間に結論がでました!

 

集合知、ってこのこと。

文科省から出ているガイドラインへのリンクが
BBSに載っています。

BBSメンバーが出した結論は、

 

学校が得た個人情報を、PTAへ流すことは、NG。


ただし、事前に個人情報収集方針を明示した場合
(学校があらかじめ保護者にPTAへ名簿を流しますよ、と断った場合)は 
どうなるか…というと、PTAに入会しない人が出ることを
学校が想定していないのね。 

そこのところの、場合分けを、きちんと想定するのが今後の課題でしょうか。

 

BBS、是非、ご覧下さい。 


あらま…PTA「自動加入」とそっくりな〝錯覚商法”!!

2013年03月07日 | PTAについて考えてみる

ある本を読んで、手を叩くほどよろこんでしまった
文章に出会いました!

PTAの「自動加入」 とも「強制加入」とも言われるものに
そっくりな、悪徳商法のひとつ〝錯覚商法”の手口の説明です。 

早速、引用します。

 

*** 引用ここから ***

 一時、悪徳商法の一つに〝錯覚商法”というのがあった。人間の錯覚を利用して粗悪なものを売りつける、また不利な条件を十分な説明なく押しつけるものである。結果として、この東電に好都合な値上げのカラクリは悪徳商法に限りなく近い。知らない人、文章の罠に気づかない人だけが損をする
 区役所に東電を読んで二月の文書を「値上げ通告」と勘違いしてリアクションしなかった場合について聞いてみた。
「返事がない場合はどうするのか」
「いや、その場合はご了承いただけたものと受け止めさせていただきます」と言う。
返事がないのは了承? そんな勝手な理屈は無い。契約なのだから、きちんと契約書通りにやるべき。世田谷区はこの通告には応じられない。契約通りにやる」と私は突っぱねた。

(中略)

 私と同じころ、自民党の河野太郎さんもご自身のブログでこのことを取り上げていたし、一部で気づいていた人たちはいた。世田谷区は契約当事者として具体的に東電とやりあい、実際に契約を拒否することを明らかにしたので、インパクトが強かった。「返事がなければ値上げOKとみなす」という錯覚商法は撤回。意思確認を必ずするということになった。

*** 保坂展人『闘う区長』集英社新書 2012.11 p.126,P.128 より ***

(入力、編集責任:猫紫紺、入力ミスあったらごめんなさい)

 

…このエピソード、とっても参考になりそうですよね??


この東電の値上げ通告(?)にどう対応するかで、世田谷区の
電気代がその年度で2000万円違ってくる事態だったんだそうです。
しかも東電は、 こんな重大なことを、内々にお願いします、
と言ってきたそうです。(おいおい、ですよね)

そこで、保坂区長は、こんな重大なことを〝内々に” するつもりなどなく、
東電に通告したうえで、
世田谷区のホームページに載せ、
さらに ご自身のブログ

保坂展人のどこどこ日記』 
東電「大口料金値上げ」をめぐるダブルスタンダード 

に経緯を載せられたそうです。

そうしたら、マスコミが反応し、最終的に
東電幹部が、当時の経産相枝野氏から強く叱責を受ける、
という成果に発展したそうです。

 

では、件の東電の、値上げ通告ともとれる ひっかけ文書(通知文)と
保坂区長のそれに対する解説を、
同書から引用します。

 

*** 引用ここから ***

 電気料金の値上げにより、お客様に多大なご負担をおかけすることになり誠に申し訳ございません。本年4月1日以降の電気受給契約の変更内容に関しまして、下記の通りご案内させていただきます。つきましては、現在のご契約期間にかかわらず、4月1日以降は新しい電気料金により電気をお送りさせていただきたくお願い申し上げます。なお、お客様が新しい電気料金にご了承いただけない場合には、誠に恐れ入りますが、本書をご確認後、3月30日までに当社までご連絡いただきますようお願い申し上げます。

(二月四日付け 東京電力からの「電気受給契約の一部変更についてのお願い」より)

 これを読んで、即座に理解できる人がいるだろうか。「不満はあるが、もうこんな通知も来たし、値上げの通告なんだろうな」というのが、一般的な受け止め方だろう。
 世田谷区の場合もそうだった。単なる〝値上げ通告” としか受け止めていなかった。どうも東電の顧問弁護士が手を入れた文章らしく、よく読めば、顧客が拒否する場合には連絡をくれと書いてある。まことに狡賢い(ずるがしこい)のだが、一応は文句がつけられないような構成になっていた。

*** pp.124-125 より引用 ***

 

やんなっちゃいますよね。
わたしも、こういう悪意(欲)を丁寧語のオブラートに包んだ 
文書や発言のカラクリを即座に見破れるようになりたいです。 

そして、同書の終わり近くに、こんな文章もあります。

 

*** 引用ここから ***

 つまり、大規模集中電源のいわゆる「原子力発電の時代」から、小規模分散型の「民主的な電力供給システム」に、社会のあり方を変えること。現在の電力供給システムは、強権的・独占的で、もっときつい言葉でいえば、統制型・脅迫型である。それに対し、いろいろと意欲を燃やしている企業もある。

*** p.159 より引用 ***

 

これ、「電力供給システム」を「PTAシステム」に、
「企業」を「個人や団体」に読み替えてみてください。

わたしは、PTAの現状と打開策にも通ずるものがあると感じています。 

今回は、自分の言葉でかたらずに申し訳ありません。


生協パルシステム東京のワークショップ「どうしたい?PTA」全6回終了

2013年02月23日 | PTAについて考えてみる

昨日の、2013年2月22日、
生協パルシステム東京の子育て個育てワークショップ、

「どうしたい?PTA」第2弾、全6回が

終了しました。


ほぼ月1度のペースで、担当ファシリテーターのもと、15人位のメンバーで、上質な議論を交わし、意見交換をしました。
同時に、振り返りシートにまとめてファシリテーターにフィードバックすることで、参加者一人個人個人は、考えを深めて行けたことと思います。

素晴らしい時間と仲間を得ることができ、最高に幸せです。
このような企画を立ててくださるパルシステムには、心より感謝します。

なぜって?


本当に自主的な活動の楽しさを知ったから。


PTAのように、訳のわからないものに巻き込まれ、後から、PTAは任意団体だとわかる理不尽なモノと、関わる上での内的動機が違うから。

純粋に、楽しい!
のです。


「やらされ感はマイナス」


と、学術的に結果が出ています。
ある土地の教育委員会と国立大の大脳生理学者がコラボして、確か中学生のキャリア教育のアンケート結果と成績を分析した際にわかったことの一つだそうです。


さて、パルシステムのワークショップに話を戻します。

パルにはファシリテーターの養成講座があります。
「どうしたい?PTA」を企画なさったお二人の先生が、何回か立ち合ってくださいました。
その先生から、体験談とアドバイスを頂きましたので、要点をシェアします。

PTA改善で、会長副会長を立てず、3人の共同代表制にした。規約改正は行った。

 

(2013.3.10 追記、内容整理)

◆ワークショップが終わった後、希望者でランチをしました。
ランチですから、フリートークで、いろんな話題が飛び出しました!

そこに、ファシリテーターのお2人と、先生が途中参加されました。

その席上で、先生がおっしゃったことが、以下です。

 

 ○ PTAは、25年前より悪くなっている

 ○ 会議の議事録にテープ起こしなんて必要?記録は、要点箇条書きできればOK。

 ○ PTA講座に、もっと力を入れないといけないわね。

 ○ アサーティブコミュニケーションの講座も、必要ね。

 

このPTAワークショップは、来年、新規募集で行うそうです。 


今のわたしの、PTAに対する思い

2013年01月29日 | PTAについて考えてみる

わたしのPTAに対する今の思いを、綴ってみました。

  注:以下、“PTA”は、「単位PTA」、の意味で使います

 わたし自身、本部役員を経験しています。その忙しさや取られるエネルギーたるや、時給をいただきたいほど。通信費だって、自腹のケースは多いです。まぁでも、
ボランティアだっていいんです。無償で働くたのしみもあります。でもそこに生きがいを見出すと、やたらタイムコストをかけたがる人がでるのも事実。「いっぱい残業する人がえらい」の延長線のよう。あるいは、自分が満足するまで頑張ってしまう。

  任意団体の癖に、PTAってなんだかエラそう。PTAに関しては5年間勉強してきましたが、いまだに不思議団体です。理念と目的は美しいですよ?でも、実 態はどうなんでしょう。最近ようやく、PTAを「利用している側」の意図が透けて見えてました。その説明責任のなさ、法的位置づけやPTA運用/会計をグ レーにしておいて、無知な保護者をいいように使っている側面だって、あるのです。せめて説明責任を、行政や各段階のPTA協議会側に求めたいです。

 ただし、PTAには、「ご縁をつなぐ」、つまり 「関係的貧困を解消するひとつの手段である」、という、現代社会のおおきな問題点を解決するひとつのソリューションである、という今日的意義を見出すことができます。
(もっとも、ご縁つなぎの場は、今の世の中、山ほどあります)
 
また、「学校を閉じた場にせず、開かれた場にする」という意義も見出せます。
 ですから、わたしは、PTAの存在と活動意義は否定しません。理念通りならば。

 問題は、PTAに関わる個人個人には、いろんな方がいらっしゃるということ。あたりまえのことですが、これが、苦労の種でもあります。ある程度までなら 許容できます。そして、その葛藤が、人として成長する原点でもあると思います。その結果として、会員個人個人が、家庭のあり方をいい方へと変え、社会へ関 心が向いていけば、PTAを仕掛けたGHQとしては万々歳でしょう。
 論外なのですが、
PTAを、私利私欲を満たすことに使う輩も存在するようです。この“輩”とは、個人のみならず、教育行政、議員を含みます。PTAが苦しくなる原因はここにあると思っています。

 わたし個人は、「本音と建て前」「言外の意」「嫉妬」というものがどうしても苦手です。かったるい。どうして世間やPTAでは日本人特有のこういうものがまかり通るのでしょうか?
 言葉にできない思い、フィーリング、勘、こういうものもとても大切だと思います。
 けれど、共同作業では全部本音で、ドライにクールに、疑問や意志や思いを言語化し、伝え合って協力していければいいのに、と思います。
 変な風に日本的なものには、疑問だらけです。どうして、変化に伴う「予測不可能な事態」や「問題提起をトラブルの元」ととらえるのでしょうか?どうして、「トラブル」を避けたがり、表面的な「平等」を重んずるのでしょうか?

 本当に不思議でなりません。


公開講演会『PTA:しんどくてもやめられない理由』、2/23青山短期大学にて!

2013年01月28日 | PTAについて考えてみる

ネットでたまたまひろったので、リンクとご紹介です。

PTAについての、心理学からのアプローチだそうです。

個人的に、興味津々です。
いらっしゃれる方は、ぜひどうぞ!

こういうイベントが増えるのは、ありがたいことです。


「【宣伝】公開講演会『PTA:しんどくてもやめられない理由』」 


*** 以下 コピペ ***

「【宣伝】公開講演会『PTA:しんどくてもやめられない理由』」  review
前の記事でご本を紹介した,川端裕人さんをお招きしての講演会です。
心理学関係学会の企画によるものですが,コワくもカタくもありません。
公開企画なのでどなたでもご参加いただけますよ!
興味をお持ちいただけましたら,ぜひぜひいらしてください!
(一応,事前の申し込みをお願いします)

====
日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会では、PTA(保護者と教師の会)をテーマに公開講演会を開催いたします。
現在PTAに関わっている方,かつて関わっていた方,これから関わる可能性のある方,今のところ自分には関わりがなさそうだなと思っている方,どなたでもふるってご参加ください。

【公開講演会】『PTA:しんどくてもやめられない理由』

■日時
2013年2月23日(土)14:00~16:30

■場所
青山学院女子短期大学 南校舎(S館)1階 S101教室
(地下鉄東京メトロ「表参道」駅B1出口から徒歩5分,
 またはJR,東急東横線ほか「渋谷」駅東口から徒歩10分)
http://www.aoyama.ac.jp/outline/campus/access.html#anchor_01
キャンパス内の地図はこちら(会場は19番の建物です)
http://www.aoyamagakuin.jp/access/campusmap.html

■企画主旨
 子どもが学齢期に達すると,ほとんどの保護者がPTAというモノに出会います。PTAは子どもや保護者自身のためになることを目指して活動しているはずのものですが,保護者がPTAに悩まされ,苦しめられるという事態も多々あります。本企画では,なぜそのようになってしまうのか,どうにかできないのか,できないならばどうすればよいのかなど,これからのPTAについて考えたいと思います。
 第一部では,ご自身のPTA副会長経験からこのテーマに取り組み始め,『PTA再活用論』の著作も出されている文筆家の川端裕人さんをお招きして,ご講演いただきます。第二部では,やはりPTA副会長経験者であり心理学者でもある尾見康博さんにご登壇いただき,ざっくばらんな座談会の形で,参加者のみなさまと一緒に議論を進めたいと思います。

■当日のスケジュール
(13:30 受付開始)
14:00 開会
【第一部】
14:05~15:05 講演 川端裕人氏
    「PTA──しんどければやめちゃえば?」
15:05~15:25 休憩
【第二部】
15:25~16:25 拡大座談会
    「PTA,苦役か利益か,義務か権利か,業務かサークル活動か」
16:30 閉会

■拡大座談会パネラー
川端裕人氏(文筆家)
尾見康博氏(山梨大学教育人間科学部准教授)

■参加方法
入場料無料,定員は100名です。先着順で締め切らせていただきます。
参加をご希望の方は,【2月17日(日)】までに下記メールアドレスへ事前にお申し込みください。その際,メールの題名を「PTA企画参加申し込み」として,本文に下記3点を明記してください。
(1)お名前,ご所属
(2)日本パーソナリティ心理学会会員か否か
(3)パネリストに訊いてみたいこと(あれば)

■申し込み・問い合わせ先
武田美亜(司会・企画/青山学院女子短期大学)
umiaoblue★gmail.com(★を半角@に替えてください)

*** 以上 *** 


PTAに関して、自分が抱える葛藤

2012年09月13日 | PTAについて考えてみる

答えなしで、整理しきれない思いをつらつら書いてみます。


PTAのあり方、いろいろと考えますと、「PTAの理念と法体系を理解したうえで、目的に賛同し、PTAに自由意思を持って入会する」ことが、一番理想と、わたしは考えます。そして、無理ない活動を模索していってほしい。その中に、日本を変える力があると思うのです。


事情のある方は、PTAに加入しないことで、ぜひ自分を守って欲しい。あるいは、百歩引いて、加入して参加しなくても、役を押し付けられない・責められないPTAであってほしい。
「お便りを読むだけでも、立派にPTAに参加している」と、私は考えております。 


でも、「ただ面倒くさいからPTAには参加しません」と、PTA執行部が認識する人はどうなのでしょう?
(120924訂正:言う人、から、「PTA執行部が認識する人」へ)
なかなか難しい問題です。

そう言う方は、もしかしたら、裏に深い事情があって、それを言わないだけかもしれません。
だけれど、給食費を払わないでベンツに乗っている人が話題になったように、ただ利己的な考えの人(例えば社会に出て、脱法行為を知りながら詐欺的商法でぼろ儲けするような人:120924補足)が増殖するのはどうなの?と、考えてしまうのです。
そういう人には、誰が、どうアプローチしていいの?と考えてしまいます。
 

問題を抱えているご家庭は、閉じてしまいがちです。だから、顔見知りを一人でもおおく、日常であいさつできる近所の人を一人でもおおく見つけてほしい。その有力なツールの一つがPTAである、という見方が、臨床心理学的には成り立ちます。
「助けて!」と誰かに言えるような関係づくりは重要です。日常の愚痴吐きだってかまわないのです。
このことは、万一の災害時にも、役立ちます。知り合いでない人を、助ける気には、なかなかなれませんもの。 
エビデンスとしては、3.11の時、「地域と学校の関係がよかったところほど、避難所の雰囲気が良かった」 と、現場を回られた、とある方がおっしゃっていました。
(120924訂正:PTAが盛んだった学校ほど、から、「地域と学校の関係がよかったところほど」へ)

おそらくそれは、いま行政がPTAがにもっとも求めている事柄のひとつ、ではないでしょうか。

保護者をシステマティックに動かせる仕組み、がPTAの機能の一つです。

これを過度に当てにしている行政も、また、存在します。
単位PTA、もしくはPTA連合に属している保護者を、行政が「都合のいい労働力」としてあてこみ、説明を十分せずに当て職として、保護者をただで使うケースをいくつか耳にしました。
これは、とっても失礼なこと。
「子どものための」 PTAに所属することで、我が子をほったらかしにさせられるのですから。ここは、断固抗議してゆきましょう!

また、法的グレーゾーンとして、PTA会費、もしくは何らかの事業収益を、学校に寄付する仕組みはどうなのでしょうか?
とっても深い問題なので、これはいつか考察してみたいと思います。

 

もっとも、いまの時代、社会に参加するツールは、なにもPTAに限りません。NPO活動でも、生涯学習でも、地元のお祭りでも、誰かとつながることは機会を見つけていくらでも可能です。