信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

東筑摩郡村長会視察研修(3日目)&赤地蔵周辺からの風景

2023年10月03日 | 私の活動報告

 10月3日(火)は日差しが届くものの午後を中心に雲が広がり、昼間は過ごしやすい体感でした。

 東筑摩郡村長会視察研修の3日目は、朝8時30分頃宿泊先のホテルを出発して、中国文化の精髄に触れるため故宮に行きました。

 1965年に落成しました故宮博物院は、北京にある紫禁城を参考にして建てられ、院内には寄り抜かれた歴代文物が収蔵されています。

 書画、銅器、磁器、玉細工、漆器、彫刻、図案、文献など、古美術品の所蔵品総点数の総計は約69万点余りとのことです。

 北京の故宮博物院と南京の中央博物院の収蔵点数の総和を上回り、世界最大規模を誇っていて、所蔵数の豊かさは米国、イギリス、フランスの美術館と並んで世界4大博物館に数えられ、中国芸術文化の研究保存の要所となっています。

 院内には、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、スペイン語、韓国語など7カ国語で書かれた案内ガイドが準備されていましたが、ガイドさんから視察時間を考慮してもらい説明していただきました。

 象牙作品の「彫象牙透花人物套球」は、19世紀に清代の象牙彫刻職人によって制作された直径約12センチの象牙球です。

 透かし彫りで幾何学模様が施されており、24もの層からできていて、球体に整えた象牙に中心に向かって穴を開け、直角に曲がった鈎を用いて自在に動く球を一層ずつ掘り出し、さらに各種装飾を施すという、緻密で複雑な手法が用いられています。

 受け皿となる象牙の台座にも、繊細な細工が施され、清代後期の象牙工芸品の代表作と言われています。

 清代の作品「翠玉白菜」は翡翠の深い緑色と艶やかな玉石とのグラデーションを活かした彫刻で、翠玉彫刻の最高傑作と言われています。

 意外と見落としがちですが、白菜の上には子孫繁栄を象徴するキリギリスとイナゴも彫られています。

 一方、「肉形石」はメノウの天然の縞目を肉の赤身と脂身の層に見立てた芸術品。
 こちらも自然の造形を活かしたもので、清代の職人がメノウを加工し、磨いて表層面を染色しました。

 中国陶磁器史の移り変わりの軌跡をたどり、釉彩の変化の角度から、各時代と各産地における異なる釉彩の変化、および官様装飾の異なる段階における発展を観察できます。

 展覧は「新石器時代~五代」、「宋元」、「明代」、「清代」の四つの展覧コーナーに分けられます。「新石器時代~五代」では、陶磁器の原始から成熟段階までをご紹介します。

 「宋元」のコーナーでは、生活美学の角度から、各産地の磁器の装飾と美感を観賞することができます。

 「明代」では景徳鎮に設立された御用窯、国家の大事となった磁器の焼造、地方の民窯の市場への参入などについてご紹介しています。

 その他にも、仏教芸術や書画、陶磁、銅器や書物、貴族の調度品など、多数の所蔵品が常時展示されていますが、そのどれもが貴重なものばかりです。

 故宮博物院こそ、台湾を通して見る中国王朝の歴史や美術そのものといっても良いと感じました。

 昼食後には、新竹科学園区にありますTSMC台積創新館を視察しました。

 第1エリア「半導体とは」として、ノートPCには10個以上、スマートフォンには14個以上、自動車には101個以上の半導体が使われているとのことで、こうした質問やゲームを通じて、半導体は身近な存在だと気付いてもらうそうです。

 さらに、半導体の進歩のおかげで1990年代以降、デジタルカメラの写真、動画の水準がどれだけ向上したのかが分かる展示装置が用意されていました。

 約30年前と比べることで、画質の粗いゲーム画面が懐かしい大人も、きれいな画像が当たり前の子供も、半導体の進歩を実感することができました。

 第2エリア「TSMCとは」では、半導体産業の陰の立役者、TSMCの1987年の誕生からの歴史を知ることができます。

 工業技術研究院(工研院)院長だった張忠謀董事長の当時の写真や直筆の書類が展示されています。TSMCの顧客や製品が一覧で分かる大画面があり、顧客のメッセージ動画も視聴できます。

 世界中の電子製品ブランドや半導体メーカーの、TSMCへの厚い信頼が実感できました。

 第3エリア「張董事長の経歴とその素顔」では、張董事長の学生時代の日記や作文を初公開。「家に帰るとキャンディーやクッキーをむしゃむしゃ食べています」などと奥様が話す動画もあり、家庭での張董事長を知ることができます。

 張董事長へのインタビューコーナーもあり、仕事や家庭に関する質問を選択すると、大画面の左側に質問者の写真と質問が現れ、張董事長が回答するという仕組みでした。

 「人類の進歩にはイノベーションが必要で、人や企業の成功にもイノベーションが必要」など、張董事長の考え方に触れることができました。

 続いて、桃園市の一級棒農場を視察しました。

 一級棒農場内には室外の緑の瓜棚廊下があり、瓜棚にも季節により違うウリ類が成長しています。

 例えばヘチマ、トウガン、スイカやカボチャなど、棚の上にも他の果物があり、例えばトマト、ミニトマト、パッションフルーツなどを栽培しているとのことです。

 廊下の終わりにもドラゴンフルーツの田んぼがあり、植え付けた小さいドラゴンフルーツたちがたくさんあります。

 農場の隣にも土鶏を飼っていますし、古早鶏と烏骨鶏などの品種があり、園区内に約300~500匹がいて、5~6ヶ月の飼育で販売できます。

 この農場でも台湾で有名な洛神花(ハイビスカス)が栽培されていて、収穫時期は11月から12月ごろとのことです。

 台湾では、お茶だけではなくおやつとしても一般的で、「蜜餞(ミージエン)」という砂糖漬けにして食べられているとのことでした。

 20代目のオーナーの娘さんに園区内で解説ガイドというサービスを提供してもらい、農場は生態農法を採用しており、最も伝統な農法でこの土地を利用していました。

 また、後を継ぐ若いオーナーさんは、6ヘクタールの農園をもっと観光客が訪れ、喜んで農業を体験してもらえる取組を考えていて、是非成功してもらいたいと感じました。

 夕食後は、台北101展望台に行きました。

 「台北101」は台北市信義区にある高さ約508m、地上101階、地下5階の超高層ビルです。2004年に完成したときは「世界で一番高い建物」の記録を更新しました。

 台北101の展望台へ行くためのエレベーターは、分速1,010m(時速60.6km)というスピードで、2004年から2015年まで世界最速のエレベーターとしてギネス認定されていました。

 展望台へのエントランスがある5Fから89Fまで上昇するのにかかる時間は、わずか37秒です。開発したのは東芝で、急激な気圧変化を制御して不快感を減らす仕組みや、揺れを抑えるための最新技術が詰まっているとのことです。

 89Fのパノラマ360は、外周がすべてガラス張りになっている展望フロアです。ネーミングの通り、360度すべてから台北の景色を眺められるのが魅力で、限定グッズやスイーツが並ぶショップを覗いたりしているうちに、あっという間に時間が過ぎていきます。

 地震や風による揺れを抑えるための巨大なダンパーも視察し、皆で記念撮影をしました。

 本日も台湾の歴史、ICT産業、農業、観光など、盛り沢山の視察をしました。先人が残した歴史や伝統を次代に継承していく重要性、国の施策として観光を中心に外資の獲得等による経済の活性化など、多岐にわたり視察ができ勉強になりました。

▽ 毎朝恒例の写真は、先日撮影しました、赤地蔵周辺と青空が広がっていた上空からの風景です。

赤地蔵上空からの風景

 本日生坂村では、小学校で仮設ステージ設置、中学校で標津町交流学習事前検診、おじさま倶楽部定例会・健康講座、いくさか歩こう部、健診結果返却会、1班の皆さんの元気塾などが行われました。