信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

生坂農業未来創りプロジェクト会議視察研修&小立野・下生野上空からの風景

2022年10月14日 | 生坂村の報告

 14日(金)は少し雲が広がりましたが、日差しが届いて穏やかな空で、昼間は爽やかな陽気でした。

 生坂農業未来創りプロジェクト会議視察研修二日目は、宿泊先のホテルを8時15分に出発し、掛川市の「NPO法人とうもんの会」に伺いました。

 当会の理事長の山下みさおさん、前理事長の名倉光子さんに説明をしていただき、前日に引き続き静岡県中遠農林事務所農村整備課 塚本美佳主査に同席をいただきました。

 とうもんの里は、地域の資源を見直し、豊かな自然と美しい田園風景や農村の伝統文化などを継承・活用しながら、魅力ある農村地域を形成し、活性化していくために、静岡県田園空間整備事業により、掛川・袋井・磐田の3市にわたる情報発信の拠点として、平成19年4月に「とうもんの里総合案内所」が誕生し、掛川市から指定管理者の認定を受け「NPO法人 とうもんの会」が運営されていました。

 「NPO法人 とうもんの会」は、農業体験・食体験、歴史探訪や自然観察などの活動を通じて、地域の農業や農村の良さなどを伝え、この地域を訪れる方々との心豊かなふれあいを創り、農業の保全や地域の活性化につなげていくことを目的に活動する特定非営利活動法人です。

 とうもんの会の「5つの柱」は、

『農村の良さを伝える』ための「歴史自然観察部」は、自然環境の変化に伴う生態系の変化を調べるため、子どもと大人が一緒になって「田んぼの生き物調査」などを実施していました。

『農業のおもしろさを伝える』ための「農業体験部」は、春には茶摘み体験やじゃが芋掘り体験、秋には秋冬野菜の植え付け、落花生の収穫やサツマイモ掘り体験などを実施していました。

『食の大切さを伝える』ための「食加工体験部」は、味噌づくり体験や豆腐づくり、旬の農産物を使った料理教室を開催し、新茶や新米の季節などには素材を生かした定食の提供などを行っていました。

『とうもんの里を守り伝える』ための「文化広報部」は、茶摘みコンサートやかかしコンサート、新春らいぶなど四季折々のイベントにより文化を伝え、とうもん風景写真展などの開催やSNSでの情報発信をされていました。

『とうもんの恵を伝える』ための「恵み産直部」は、地域の農家380人以上が会員になって「とうもんの恵みを伝える会」を組織し、朝採り市を金・土・日の週3日間開催し、季節の野菜や果実を中心に、地元の加工品、お惣菜などを販売していました。

 当会の構成は、令和4年4月現在、会員35名(農家37%、非農家63%(兼業農家53%・非農家10%)、男性8%、女性92%)とのことでした。

 前理事長の名倉さんからは、メロン農家さんで2~3等品を販売するためにカフェや直売から始め、「何もないことは魅力だ」、「田んぼや緑が多くて素敵だ」と言われ、地域の農業によって育まれてきた自然、歴史、文化、農産物、食などの発信の会を創設し、今は農家さんの苦労を伝えることや地域の宝探しなどもされているとのことでした。

 田園空間博物館の関係で「塩田の里交流館」からリンゴを、とうもんの会からはメロンを送るなどの産地間交流をされ、今は農産物が端境期で、これからブロッコリー、キャベツ、白菜などの出荷が多くなり、商品が生産者の顔であるからと良い商品を出荷していただき、この人の商品が欲しいというお客様が多く、15%のマージンで残った場合は引き取ってもらうとのことでした。

 とうもんの会は設立から女性が殆どであり、男性は出来ないことを想像して止めて、女性は出来ることから始めるので、会が設立し運営されていて、職業として働き、女性も名刺を持つべきで、肩書きが人を成長されると言われ、自らも農業経営士として就農者の相談に対応しているとのことでした。

 その他にも、地域らしさを出す、地域をどうやって食べるか、地域を売ることや、おもてなしは地元の言葉で話し、コミュニケーションが楽しいとのことで、我々の色々な質問にも熱心にお答えいただきました。

 とうもんの会の皆さんも、平成19年度第20回県都市景観賞 「ふるさとしずおか部門」優秀賞受賞、平成19年度第3回県協働による農山村づくり「都市と農山村協働部門」最優秀賞受賞、平成20年度農業農村整備優良地区コンクール「農村振興部門」農林水産大臣賞受賞、平成24年度 農林水産祭「むらづくり部門」内閣総理大臣賞・農林水産大臣賞受賞、平成25年度 第1回食と農林漁業の食育 優良活動表彰 農林水産大臣賞受賞と、多くの受賞歴がございました。

 説明後には朝採り市を行っていましたので、それぞれにお値打ちのみかんや名産のお茶などの買物をし、みんなで記念撮影をしました。

 理事長の山下みさおさん、前理事長の名倉光子さんには、お忙しい中、詳細に分かりやすく親身にご説明いただき感謝申し上げますとともに、農村整備課 塚本美佳主査にも2日間お付き合いいただき御礼申し上げます。

 最後の視察は、帰路の途中に「道の駅なんぶ」に寄りました。

 道の駅なんぶは、農産物販売所「なんぶ・村の駅」、レストランなどを整備し、地元特産物の提供や地場産品の開発、PRを通して6次産業化を行うとともに、道路利用者へ安全で快適な道路交通環境の提供や、町の観光・歴史などの情報を発信していました。

 農産物販売所「なんぶ・村の駅」では、地元農家さんから毎日届く新鮮な野菜や果物、海産物やお惣菜をはじめ、南部茶を使用したオリジナル商品、山梨の名産品など多数取り揃えてありました。

 また、店内は少し狭く、所狭しと多数の商品が並んでいましたが、お洒落な店内に南部茶や各種スープ、お菓子などの試飲、試食が多く出来、ついつい買物が増えてしまう感じでした。

 今回の生坂農業未来創りプロジェクト会議視察研修は、静岡県の二箇所のNPO法人の活動を中心に視察研修をさせていただきましたが、それぞれ地域の皆さんがまとまって、コミュニケーションが良く、農地の保全、農業による歴史・伝統文化、自然環境、各種学習会やイベントの実施など、多岐にわたり活動されていて感銘いたしました。

 我々も生坂農業プロジェクト会議において、先祖から受け継いだ田畑の保全、農業の振興、農業課題の解決、自然環境の保全、農地や自然を活かした学習会やイベントの実施など、大学等との連携や産地間の交流なども視野に入れて検討協議をしなければと感じました。

 ご対応いただいた皆さんをはじめ参加された皆さんのお陰で、有意義な視察研修になりましたことに感謝を申し上げます。そして皆さん、お疲れ様でした。

小立野・下生野上空からの風景

▽ 毎朝恒例の写真は、犀川対岸から朝日が差してきた小立野と下生野上空から撮影した風景です。

 本日生坂村では、保育園で筑北スポーツクラブ、中学校で特別短縮日課・1年公開授業、なのはなでハロウィン会、里親推進パネル展示、中信地区学校図書館大会、歴史探訪教室、集団検診結果返却、4班の皆さんの元気塾などが行われました。



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