ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

ペットロス症候群

2015-12-08 12:50:56 | 日記・エッセイ・コラム
シロタンの体が急激に衰弱し自力では
もう立ち上がれない。

寝たまま流動食と水を代わる代わる舐めるだけで
あとは朦朧としている。

ロクサーヌが死んでから三カ月。
二十二歳の双子の姉妹。
シロタンが頑張ってくれているので
ペットロス症候群にならずにすんでいる。

手足を動かして懸命に起き上がろうとしている姿は
とても憐れだ。見ているのが辛い。
つぶらな瞳が泣いているようにも見えて
もういいよ と言ってあげたくなる。

大切にしていた布張りの豪華な歳時記や
Levisのジーンズに
おしっこをかけられて
閉口したこともあったが
これは私の理不尽さに対する彼女の正当な報復だった。

車にはねられて怪我をしたロクサーヌを
前の山から連れ帰ったり
電気屋さんから背中にドライバーでも落とされたのだろうか
脚立を見ると
いっさんに逃げ出すこともあって
一緒に暮らしていて退屈しない。