ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

積み木崩し

2015-08-24 16:08:14 | 日記・エッセイ・コラム
築百年の隣家が取り壊される。
大きな屋根が引きちぎられて
フクロウのねぐらだった樫の木も倒され
古色蒼然な埃と臭いが塀を越えてくる。

ずっと空家であったが
元の主は福田らんどうの弟子。
夕方になると尺八の音が藪椿の奥から聞こえていた。

百年の歴史も重機にかかればたちまち平らに畳まれ 
柱一本残さず更地になった。

壊すことはまことに簡単。
人の関係も同じことで

永年積み重ねた友情も誤解のひと言で崩れてしまい
50年連れ添った夫婦の熟年離婚。
些細なことでガラガラ崩れる。
70年守り続けてきた平和憲法でさえ 今まさに----

南東の空がぽっかりあいて風通しが良くなったが反面 
台風のとき心配である。


     向日葵やソフィヤローレン懐かしみ

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6 コメント

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ふさわしい政府?? (美月)
2015-08-26 16:11:41
ベンベエさん
よく言われるように
「国民は、ふさわしい政府を持つ」
ということなのでしょうか。
学生から中高年まで幅広い年代で
これほど反対運動が盛り上がっても
一定数の内閣支持率があるという不思議。。。
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ふさわしい政府 (ベンベエ)
2015-08-26 17:15:33
美月さん。
3・3・4の原理。
賛成3 反対3 どちらとも言えないが4。
これが日本国民の意識だそうです。
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積み木崩し (バオバオ)
2015-09-01 10:00:34
福田蘭堂、尺八、藪椿・・・べンベエさんは笛吹童子?
開発って胸に穴をあけることでもありますね。
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積み木崩し (ベンベエ)
2015-09-01 12:43:12
バオバオさん。
はい、ぼくは笛吹童子です。丘の上で遊んでいても、どこかのラジオから笛の音が聞こえてくると一目散に家に駈けこみました。
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鐘の鳴る丘とWVTR-Tokyo (Tony)
2015-09-08 18:40:44
 敗戦の翌年位でしょうか。緑の丘の赤い屋根、とんがり帽子の時計台・・・と始まると子供たちが路地裏から消えました。戦前製5級国民型ラジオを抱えるように聴いたものです。

 空腹を抱えていても子供たちは鯉を釣りに、一斉に千鳥ヶ淵堀へ飛び込むとジープを停めた米兵の陽気な掛け声とスイングジャズ。帰り道、バラックの窓辺からもWVTR-Tokyo進駐軍東京放送の軽快なジャズが。

 私たちはそのまま大人になってもジャズを楽しんでいます。
 http://www.youtube.com/user/midorigaoka32


 

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積み木崩し (ベンベエ)
2015-09-10 16:00:19
toniyさん。
初めて洋楽を聴いたときのカルチャーショックは忘れられません。
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