ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

短詩「だれだ」

2013-09-16 15:40:31 | 日記・エッセイ・コラム

 

       だれだ

払っても
払っても
やってくる

額に止まり
手の甲を舐め
けんめいに
拝んだりしている

打てない
なにか啓示のような気がして
蠅叩きを持っても
打つことができない

梨を剥いてやるが
それには目もくれない

払っても
払っても
わたしにやってくる

「おまえは だれだ」

  もうすぐ彼岸入り

     台風一過路地に迷子のつむぢ風


食の秋

2013-09-13 20:11:26 | 日記・エッセイ・コラム

直売所で
紅東(べにあずま)という銘柄の
サツマを見つけた。

ほっくりほくほく丹波栗のように旨い。
サツマは皮も一緒に食べると胸につかえない。

年齢とともに食の好みも変わり
この時季は旨いサツマが食べたくて
直売所をきょろきょろする。
(冬眠前の熊と同じか)

一昨日はトウモロコシを食べた。
(やっぱり熊・・・)
今夏最後のトウモロコシになると思うと
愛おしさも加味して
一粒一粒 
感慨深いものがある。

サツマを蒸かしている間に
詩を一編書こうとペンを握るが
最初の言葉が見つからない。

何も感動がないのに詩を書こうなんて
度台無理なこと。
さっさと諦めてサツマイモに集中する。
----女房と猫はテレビをつけたままお昼寝。

     
新秋刀魚一つ寂しく焼かれけり


それはそれは素敵なところ

2013-09-10 15:56:09 | 日記・エッセイ・コラム

彼岸が近付いているせいか 
向うに行った人たちが
この頃やたら大勢やってきて
毎夜、夢の中で賑わっている。

ふしぎなことに
何を話しても彼らの声は聞こえない。
口をぱくぱくさせているのに音声がないのだ。
ただ 共通して言えることは
誰もが明るく幸せそうな顔をしている。

さびしく孤独に死んだ人も 
激痛に顔を歪めて死んだ人も
皆 生き生きとして楽しそうだ。

大事な人をこっちに残し
あの世とは
そんなに良いところなのだろうか。

「それはそれは
 言葉に言い表わせないほど素敵なところ。
 その証拠に行った者はだれも戻ってこない」 

落語の一節を想いだしている。

   ちちろ虫鳴くや鳴け鳴け月欠ける


湯たんぽ

2013-09-08 14:38:00 | 日記・エッセイ・コラム

今朝の5時 
2020年オリンピック&パラリンピック開催地が
東京に決定した。

IOC委員の投票状況をラジオで聴いていて
なかなか緊張感があった。

東京に決まったことは嬉しいことで
日本に新しい活力が生れることを信じたい。

ともあれ
安倍首相が世界に向けてアピールした
 「放射能汚染水漏れの安全宣言」は
命懸けで守らなければいけない。
いつかの首相のように
単なる思いつきや感傷で終わらないよう
世界との公約を厳守してほしい。
首相個人の顰蹙では済まされない。

9月に入ると朝晩が極端に寒くなり
夕べは湯たんぽを抱えて寝る。

坐骨神経痛には
膝から下が冷えてなかなか眠れない。
弁当箱のような可愛い湯たんぽで足だけ温める。

  熱めの茶啜り秋雨聴きゐたる


コントロール不能

2013-09-05 10:39:37 | 日記・エッセイ・コラム

美術館は大丈夫か?
古い母屋は無事か?

竜巻の件をニュースで知ったと
メールや電話で沢山の見舞いを頂いた。

有難いことだ。

遠くは京都(史郎叔父の教え子)から
パソコンにメールが入った。

竜巻は大分逸れて通過したので
わが家に被害はなかった。

それにしても二日前の千葉・埼玉につづき
わが町に現われるとは・・・・

地震・猛暑・豪雨・竜巻と明らかに異常気象。
とうとう地球のコントロール機能が
狂ってしまったようだ。

美しい日本の静かな田舎町に
この先なにが起きるか判らない。
今もまた雨が強くなってきた。カミナリも烈しい。
郵便配達人がずぶ濡れ。

    
 棗の実散らして去りぬつむじ風