行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

カワラサイコとテリハノイバラ

2019-07-11 20:00:22 | 花,植物
6月中旬の多摩川の河川敷、
カワラサイコそしてテリノイバラが美しく咲いていました。


カワラサイコ。
バラ科キジムシロ属の多年草、
茎は地表を這って広がり、葉は細く分かれた羽状複葉、
葉はキジムシロやミツバツチグリとは違って見えますが
花はよく似ています。


河川敷や海岸部の砂地などに生えます。
ここ多摩川32km付近の河川敷にはところどころに見られますが、
地域によっては絶滅危惧種や準絶滅危惧種となっているようです。


カワラサイコの花にベニシジミが吸蜜に来てました。
蝶がとまると野花が生きます。


近づいて咲いていた2輪の花を大写し。
写真を見ると、
花の下に蜘蛛が隠れています。


テリノイバラ。
こちらも日当たりのよい草地や河原に生えるバラ科の植物、
しかし、草本ではなく木本、つる性の落葉低木になります。


花は白、直径3〜3.5cmとノイバラより大きく、
花弁は5個、雄しべが多数見られ、
花柱は柱状に合着します。


葉は革質で厚みがあり、
テリハノイバラの名のように、
表面は濃緑色で光沢が見られます。
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蝶のような蛾

2019-07-10 20:00:26 | 昆虫
6月下旬の山野の散歩道に写した
アゲハモドキ、ホタルガ、カノコガそしてトンボエダジャク、
蝶のような蛾たちを掲載します。


アゲハモドキ科アゲハモドキ。
灰黒色で、後翅の赤い紋、
ジャコウアゲハに酷似していますがアゲハモドキという蛾です。
体内に毒を蓄積しているジャコウアゲハに擬態して、
天敵から身を守っているのです。


マダラガ科ホタルガ。
赤い頭部に黒い翅、黒い翅には白い帯、
オシャレな容姿をしています。
林の周辺などの薄暗いところをヒラヒラと蝶のように舞います。
そのとき、翅の白帯がよく目立ち、印象的です。
昼行性の蛾です。


触角は雌雄共に鳥の羽のような両櫛歯状、
この触角、雄が太く、雌が細い。
つまり櫛歯が雄の方が長いのです。
上写真の個体は雄、その上の写真は雌の個体です。


ヒトリガ科カノコガ。
昼間に活動し、いろいろな花で吸蜜しますが、
葉の下に隠れていることが多いカノコガです。
翅が細く、蝶というより蜂に似ているかもしれません。


黒地に白紋が散りばめられた細い翅、
白紋の部分は半透明です。
このは白紋がカノコガ(鹿子蛾)の名の由来となっています。


シャクガ科トンボエダジャク。
栗の花のまわりなどをひらひらと優雅に飛んでいます。
名は姿がトンボに似ているからと書かれていますが
やはり蝶の方に似ているように思います。

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ヤブキリ標準型と黒化型

2019-07-09 20:00:43 | 昆虫
6月下旬と7月上旬、
早くもヤブキリの成虫が出ていました。
しかも、はじめて見る黒化型、
ヤブキリとは異なる種のように見えました。


キリギリス科ヤブキリ。
普通は全体が緑色、背部が褐色のキリギリスです。
しかし、この個体、脚がまっ黒、体色も淡い褐色から薄緑色、
珍しいキリギリスの仲間?と、
草の中に逃げ込むのを懸命に写しました(6/20)。


調べて見るとヤブキリ黒化型、
ヤブキリには稀に足などが黒っぽくなる黒化型が発生するそうです。


草藪の高い場所にいたヤブキリ、
これも黒化型ヤブキリのようです(7/5)。


最初の個体より脚や背の黒色は薄く見えますが、
頭部はより茶色で翅にも少し黒色が混じります(7/5)。


普通色のヤブキリ、
あじさいの葉の上で蜘蛛の糸の処理に苦労していました(6/26)。


ヤブキリの幼虫、
緑の体色とはちょうど補色の
オレンジ色のムギワラギクの花の上にいました。
鮮やかなので、一枚(5/18)。


6月21日、
ガクアジサイの花にヤブキリの幼虫、
幼虫も終齢、もう一回脱皮すると成虫になりそうです。
ヤブキリ、成虫になると高い草や樹上に生息し、
他の昆虫を捕えて食べますが、
幼虫は、主に花粉や花弁を食糧とします。
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オナガサナエ、ヤマサナエ

2019-07-08 20:00:55 | 昆虫
6月の散歩道に写したサナエトンボ、
オナガサナエとヤマサナエでした。
種類が多く、種別に迷うサナエトンボ、
いずれも黄色と黒色、オニヤンマに似た体色をしています。


オナガサナエ(雄)。
日本特産種、本州・四国・九州に分布、
雄の尾部付属器は長く大きく、特徴的です。
これが名の由来です。
石の上などにじっととまっていることの多く、
また警戒心も薄く、かなり至近距離まで近づくことの可能なオナガサナエです。


オナガサナエ(雄)、
他種に比べて大きな尾部付属器、
ここを見れば、他のサナエトンボと間違うことはなさそうです。


川辺の草にじっととまっていたこのサナエトンボ、
オナガサナエの雌のようです。
雄ほどではありませんが尾部が特徴的です。


このオナガサナエ雌、
複眼が褐色、羽化して間もない未成熟の個体です。
この複眼、成熟すると澄んだ緑色に変わります。


ヤマサナエ、
胸部側面に黒条を2本持つ、大型のサナエトンボです。
平地や低山地の樹林に囲まれた河川で発生します。
川辺の石や土の上によくとまっています。


サナエトンボの中では、最も普通に見られ、
4月中旬から出現し、7月ごろまで見られるヤマサナエです。


上2つもそうですが、
これもヤマサナエの雄、
ヤマサナエ、何匹か写したのですが全部雄でした。
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アサザとクロイトトンボ

2019-07-07 20:00:52 | 花と虫
林縁道の水溜まりほどの小さな池、
昨年はちょこったあっただけのアサザが増え、
今年は池のほとんどを覆うほどになっていました。
昨年まではヤブヤンマやクロスジギンヤンマが産卵に来ていましたが
今年は水面がなくなったせいか、それらの姿が見られません。
それでも、よく見るとクロイトトンボがいました(6/16)。


ミツガシワ科アサザ。
浮葉性植物で、地下茎をのばして生長、
夏から秋にかけてきれいな黄色の花を咲かせます。


アサザの繁殖方法はクローン成長と種子繁殖と2方法があるとのこと、
しかし、ほとんどは走出枝をさかんに伸ばして展葉面積を広げる
クローン成長のようです。
池一面に広がったこのアサザも同じ遺伝子からなる1個体ということになります。


こんなに増えるアサザですが
霞ヶ浦や猪苗代湖など各地で護岸工事や水質汚濁などの環境変化で
個体群が減少し、絶滅の危機にあるとのこと。
生存環境の適応許容幅が狭い植物のようです。


アサザの葉の上でクロイトンホが交尾、
小さなイトトンボ、水面がほとんどなくても大丈夫なようです。


クロイトトンボ。
平地や丘陵地の水草が生えた池に多く見られます。
適応力が高く、環境変化で他のイトトンボがいなくなっても、
本種だけが生き残ります。


アサザの花の近くでクロイトトンボの雄。
雄は黒色で胸部側面と腹部末端が青色、
成熟すると胸部は白く粉をふいたようになります。
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アカサシガメ、シマサシガメ

2019-07-06 20:00:28 | 昆虫
アカサシガメとシマサシガメ、
細身で姿の美しい肉食性のカメムシです。
昆虫などの小型無脊椎動物を捕らえて、口吻を突き刺して体液を吸います。


サシガメ科アカサシガメ。
朱赤色の鮮やかな体色、緑の葉によく目立ちます。


草や低木の葉上などで小昆虫が現れる待ち、
捕らえて体液を吸います。


成虫で越冬し、
4月から7月ごろまで成虫の姿を見ます。


カメラに気が付いて逃げ始めたアカサシガメ、
逃げ道が途切れて、「おっとっとバンサイ」


シマサシガメ。
光沢のある黒色に白色の斑紋、
アカサシガメと並んで比較的よく見られるサシガメです。


シマサシガメ、
赤いムギワラギクの花で餌の小昆虫が来るのを待っていました。


ガマズミの花の下にもシマサシガメ。


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キマダラセセリ、イチモンジセセリ

2019-07-05 20:00:54 | 昆虫
発生したばかりと思われるキマダラセセリが
林縁のハルジオンの花に吸蜜、
いろいろな姿を見せてくれました。


キマダラセセリ、
6~9月、林縁の草原などに見られるセセリチョウ。
6月に最初の発生(一化)があり、
暖地では9月まであと1~2回の発生があります。


6月12日の撮影、
したがって、発生して間もない個体です。
翅に傷みもなく、
ハルジオンの白い花に、
翅裏の黄褐色と茶褐色のまだら模様がより美しく映ります。


翅表は黒褐色の地に大きな黄色の紋、
翅の表裏ともにシックな色模様です。


正面から近くによって顔を。
口吻をしっかりと花の中に伸ばしています。


翅を立てたキマダラセセリ、
戦闘機のようです。


同じ6月中旬、
ムラサキツメクサの花に別のセセリチョウを写しました。
本来のものよりさらに小さく不格好ですがイチモンジセセリのようです。
夏の終わり頃にはたくさん見られのですが
この時期は少し珍しいイチモンジセセリです。


イチモンジセセリも
翅を立てて口吻をしっかりと花の中に入れて吸蜜していました。
それにしても不格好なほどに眼が大きなセセリチョウです。
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ハルジオンに夏型トラフシジミ

2019-07-04 20:00:28 | 昆虫
トラフシジミ夏型が
ハルジオンの花から花へと吸蜜していました。


トラフシジミ、
春型は見逃しましたが
発生したばかりの夏型を
まだ花をつけ続けているハルジオンの花に見つけました(6/12)。


春型は4~5月、夏型は6~8月に出現。
年2回の発生があります。
寒冷地では6月の年1回発生になるそうです。


トラフシジミ、
翅の裏面が茶褐色で白のストライブが特徴的ですが
夏型はこのストライプが薄く不明瞭です。


この個体、体に産毛がたくさん、
翅に傷みもなく、羽化して間もないとわかります。


トラフシジミ、
分布も広く,特に珍しい種ではないのですが、
数はそんなに多くなく、集団でいることもなく、
いざ、探すとなるとなかなか見つからない蝶なのです。


しかし、そう活発ではなく、
比較的近づくことも容易、
見つけたら、じっくりとたくさんのカットを撮ってしまいます。
望遠マクロで顔を写して見ました。
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ルリボシカミキリ

2019-07-03 20:00:16 | 昆虫
3日続いてのカミキリムシになります。
今年も美しい色あい、ルリボシカミキリが撮れました。


ルリボシカミキリ。
淡い青色の地に明瞭な黒紋が美しいカミキリムシ、
6~7月に姿を現します。


6月29日、そろそろルリボシカミキリが出ているはずと南山へ。
昨年までよく見た場所は環境が変化、姿がありません。
しかし、そこから少し離れた場所、
今年も南山の伐採木にルリボシカミキリを見つけました。


昨年、一昨年は一か所に10匹ほどの姿を見ましたが
今年は離れた場所にポツンポツンと合わせて数匹ほど、
南山の開発が進み、
数が少なくなっているのかもしれません。


ルリボシカミキリ、
日本全国に広く分布します。
西日本での分布は局所的とのことですが、
東日本では平地でも里山環境であれば比較的よく見られます。


日本の固有種で外見も美しく、
日本を代表する甲虫として、
日本の昆虫として切手にもデザインされています。


雌雄の区別はこのカミキリも触覚でわかるようです。
触覚にある黒い房状の毛、
オスでは第3節から第5節までですが、
メスでは第3節から第7節(第6,7節は少ない)まであります。
そこから判断すると写真上は雌です。


図鑑にはルリボシカミキリの体長は18-29mmとあります。
この個体20mmあるかないか、写した中で最も小型でした。
昆虫は一般的には雄の方が小さいのですが
触角から判断してもこの個体は雄です。
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ラミーカミキリ

2019-07-02 20:00:34 | 昆虫
5月中下旬、
谷戸道の草の葉に発生して間もないラミーカミキリを数匹見つけました。


ラミーカミキリ。
体長10-20mmほどの小型、
薄青色(白)と黒色にきれいに色分けされたカミキリムシです。


5~8月に発生、
イラクサ科のカラムシやアオイ科のムクゲが食草、
食草の周囲を観察するとその姿を見つけることができます。


中国からの帰化種、
明治初期に中国大陸から輸入された
イラクサ科のラミーという植物にくっついて入ってきたと言われています。


この個体、前胸の2つ黒点が眼、
その下あたり、体色の濃淡で鼻や口ができ、人の顔のように見えます。
前翅の白黒がタキシード、
無表情、能面顔のタキシードを着た執事を思い浮かべてしまいました。


ラミーカミキリ、
触角の長さは雌雄で大きく差はありませんが
細かく見ると、体色が多少異なります。
写真上は雄、
雄の方が全体的に白っぽく、
特に顔面、腹部にその差があります。


ラミーカミキリ雌です。
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