2018/01/18
フランス映画『ぼくを探しに』(2013年)の中でウクレレの曲が使われているとのことで、
DVDをウクレレ仲間のSさんに貸していただいた。
少し見ただけで、私の好きなタイプの映画だと思った。
とてもフランスの香りがする、そして音楽的な映画だ。
背後から微かにウクレレが聞こえてくる。
ピアノ曲(劇中のダンス用)が流れる。
主人公は、記憶障害で一言もしゃべらないピアニストのポール。
全体がミステリアスながら、夢の中にいるような優しい感じが流れている。
人のたてる生活音、話し声、歌声、ピアノ音が、かえって静けさを感じ、音に注意を向けさせる。
別の世界に行ってしまったかのような気分で映画を見た。
![T0019210](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/c1/2fd8ff310f45d2b2eb71f734a20f3481.jpg)
一言もしゃべらないで、じっと見つめるだけのポールの水色の瞳が印象的。
ギヨーム・グイという人が演じている。
この映画の中でマダム・プルーストが弾いているウクレレ曲の楽譜を先生がくださった。
私はこの曲をとてもリトミック的だと思った。
そう感じたのは、伴奏の四分音符の並びと、メロディの付点四分音符のリズムの対比。
リトミック研修で習うリズムにもこんなのがたくさん出てきた。
伴奏とメロディを両方鳴らすと、タンタカタン、タンタカタン と聞こえる。
ダルクローズは、ウィーンやジュネーブ、ドイツで活動していたが、
作っている曲はフランス的な香りがする。
さて、映画は色の使い方もしゃれていて、部屋のインテリアや双子の伯母たちの服装の色が素敵だ。
ちょっと変わっていて、とても雰囲気のある映画だった。