はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

「スポーツ酒場”語り亭”」表現力ってなんだ

2018年02月06日 | フィギュアスケート
2018/02/06


2月4日のNHK・BS1の『スポーツ酒場"語り亭"』の▽フィギュアスケート表現力ってなんだ▽はおもしろかったですね~

特に国際審判員の岡部由起子さんの言葉は音楽的な視点で興味深かったです。
岡部さんの言葉を拾ってみます。

演技構成点における曲の解釈について
「音のリズムを表現するのか、メロディを表現するのか、
音がタタタンって短いものを表現するのか、小さい音を表現するのか、
大きい音を表現するのか、たくさんありますよね。
それが、それとともに感情も一緒につながっているのか」

「ひとつひとつの動きに意味を持っていて明確であること」

高橋大輔さんの「ビートルスメドレー」では、「音が弱いところで弱い動作、スピンが音に合っている、ニュアンスをどう表現できているか、ですね。」

これって、まさしくリトミックの視点です。


〈まず振付ありき〉ではなく、音楽があって、
その音楽の要素(メロディ、ハーモニー、リズム等・・)の何かを捉えて、身体の表現にしていくものですね。
フィギュアスケートの振付は、単にステップ、ジャンプ、スピンの集まったものではなく、振付のベースに流れているのは音楽の意味を表現することなんです。


そして、ミッツママが語った羽生さんの「バラード1番」での表現

「ピアノのパンという音に合わせて上げた手
緩急のつけ方ー前半はゆったりした振付
指先まで神経が行き届いた手が静寂を表現
後半のステップは一転して激しい動き
畳みかけるようなピアノの旋律と相まって躍動感を演出
緩急を際立たせた表現」

聴覚で感じる音楽を、視覚に訴える表現に変換したもの。

最後に「表現力とは」ということで、皆さん、こんなふうに答えています。

本田武史さん 「人生」
佐野稔さん   「人間力」 そこまでどうやって生きてきたのかが出る 
宮本賢二さん 「心に響くもの」 人の心を動かすもの
鈴木明子さん 「心を揺さぶるもの」 人の心に届いてぐっと感動するもの
岡部由起子さん 「音楽、音を動作に置き換える」 選手が音楽をどう動きに反映しているか

岡部さんだけが音楽的なことをおっしゃっています。
他の方は人間性に関することですね。

表現というのは、演技をしていても、なにか人格やその人の生きてきた軌跡が見えてしまうという。
フィギュアスケートは人間性が出てしまう怖さがある。
その意味では、ほんとうに芸術的なスポーツです。


コメント
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