2020/02/03
フィギュアスケートの四大陸選手権がもうすぐ始まります。
フィギュアファンの関心度もいよいよ高まってきましたね。
羽生さんが今期のプログラム「Otnal」「Origin」を、「バラード第1番」、「SEIMEI」に変更すると発表がありました。
私は、ああ、そうなんだと、すんなりと受け止めました。
バラード第1番、SEIMEIはどちらも自分らしいプログラムなんだろうと思います。
言い換えれば、OtnalもOriginもどこかしっくり来てなかったのかなと思います。
ジョニーさんとプルシェンコさんにとっては自分で選んだ曲、自分らしいプログラムかもしれないけれど、羽生さんにとっては自分らしさが出しにくかったのかもしれません。
実は、音楽が助けてくれないプログラムだなと感じていました。今、プログラムが変更になったので書くのですが・・・
「音楽には力がある」と私は思います。(昨日の朝日新聞で坂本龍一氏が、音楽に力はないと書いていましたが・・・)私自身はやはり音楽に力はあると思っています。
音楽だけで観客に感動を呼び起こし、さまざまなイメージを浮かび上がらせることもできます。選手自身もそれを受けて、音楽に身をゆだねて滑りやすいことがあると思うのです。
今日までよく演奏されるクラシック曲は、それだけ人々に愛され、感動を与えていた曲だから残ってきたと思うのです。
映画音楽、ミュージカルでも名曲と言われるものは、曲を聴くだけで場面を思い起こし、胸が熱くなります。
バラード第1番は名曲です。
SEIMEIは曲の力というより、その曲の背後にある意味、陰陽師の性格がはっきりしていて、その意味で力をもらえるプログラムです。
羽生さんのプログラムは、奈々美先生の頃はいわゆる名曲を使っていたけれど、ソチ以後は音楽そのものよりは、音楽に付随した意味、性格をとらえて使っていたと思います。つまり、日本的な文化を感じるとか、震災の鎮魂だとか、音楽以外の言語で語れる意味があった。
Otnal、Originは、少年の頃憧れたスケーターたちへのトリビュートではあるけれど、演じるときに、曲の意味合いを音楽で表すのは難しかったかなと思います。
いずれにしても、四大陸はもうすぐ。
自分の心にストンと落ちる曲で気持ちよく演じてもらいたいと思います。