2024/12/04
歌謡曲はなんと短調の曲が
多いことかと思います。
先日歌った曲でも
「青い山脈」「学生時代」
「ああ上野駅」「二人の世界」
「ブルーシャトウ」「いい日旅立ち」は短調。
「見上げてごらん夜の星を」
「瀬戸の花嫁」はサビ部分が
短調になります。
曲調にも流行があるらしいので
それが関係しているのかもしれませんが
♪ 若く 明るい 歌声に~
と歌っているのに短調なんですね。
ペギー葉山の『学生時代』も
♪ すばらしい あの頃 学生時代~
と短調で歌ってます。
これを試しに長調にして弾いたら
間の抜けた感じがしました。
短調のほうが引き締まります。
70年代フォークソングも
若者世代が作った曲にしては
あんがい感傷的。
『神田川』をはじめとして
世相を反映しているんでしょうか。
古文の「あわれ」や「かなし」は
しみじみと心を動かされる意味らしいですが
古来日本人はカラッと明るい気質ではなく
ちょっとウェットなものに惹かれたり
共感する国民性だったのかもしれませんね。
歌謡曲は時代を映す鏡ですから
軍国主義が支配していた戦前は
心の底から明るい時代ではなかったし
戦後も敗戦の悲しみを背負いながら
復興に励む精神が流れていたので
そういう時代背景も影響していたのかと
思ったりします。
民謡、浪花節はどうなのかなと
考えると、範囲が広がっていきそうで
もう調べる気力もないのですが
日本人の心には古来から
感傷的な傾向があるのかも。
最近の曲はあまり短調は多くありませんね。
社会を嘆く歌も少ないような
気がするのですが、どうでしょうか。