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那珂川と千波湖に南北を挟まれた河岸段丘にある水戸城、その一番西側で城より約2キロ離れた5番目の堀跡は、西の谷という緑地公園になっています。(10日ほど前の写真ですが…)
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市街地に囲まれていますが、台地からしみ出した湧水が流れる谷は驚くほど自然そのものの植生が残っています。
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ちょうど藤の花も咲き始めた園内で目にとまった草花を撮ってみましたが(4月20日)、外来種の侵入にも負けず日本古来のいろんな在来種が季節を告げていました。
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ここに隣接する偕楽園はセイヨウタンポポに席捲されていますが、谷に挟まれたこの一画は嬉しいことに在来種のニホンタンポポ(日本蒲公英)ばかりでした。
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オドリコソウ(踊子草)は、野山でよく見かける多年草で、傘を被って手拍子する踊り子の姿にぴったり、命名者に敬意を表したいと思ってしまいます。
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湿地が好きなムラサキサギゴケ(紫鷺苔)は、庭づくりのグラウンドカバーとして園芸サイトで販売されているのを見かけました。
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キク科のオニタビラコ(鬼田平子)です。同属で小型のコオニタビラコ(小鬼田平子)が春の七草の「ホトケノザ」ですが、シソ科で紫色の「ホトケノザ」にすっかりその名を奪われてしまいました。
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春は黄色い花が多いですね…クサノオウは、黄色い乳汁が出るので「草の黄」、皮膚疾患に効くので「瘡(くさ)の王」、いろんなものに効く「草の王」などの命名説があります。
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キツネノボタン(狐の牡丹)は、葉の形が牡丹に似ているので狐に騙されたみたいだというのが名前の由来といわれています。
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ムサシアブミ(武蔵鐙)はマムシグサやミズバショウの仲間でサトイモ科テンナンショウ属の多年草。仏炎苞という花の形が武蔵の国で作られた馬具、鐙(あぶみ)に似ていることから名が付きました。
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ムラサキケマン(紫華鬘)は、仏殿に吊るす仏具の華鬘(けまん)に似ているので名付けられました。日本全国に分布していますが、全草に有毒成分をもっています。
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すでに花が実になったネコノメソウ(猫の目草)です。この状態が昼間の猫が目を細めた様子に似ているので命名されたといわれますが、あまり似てないですね。
以上は在来種ですが、やはり外来の侵入種が多く見られました。
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戦後観賞用に移入された南米原産のイモカタバミ(芋片喰)は、いまや完全に野性化しています。
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北米原産のアメリカフウロ(亜米利加風露)、在来種の薬草ゲンノショウコ(現の証拠)と同じ仲間です。
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コメツブツメクサ(米粒詰草)、こちらはヨーロッパ原産で、7㎜くらいの小さな花ですが同じマメ科のクローバー(シロツメクサ)などによく似ています。
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北米原産のマツバウンラン(松葉海蘭)、松葉のような葉とウンランに似ているので名が付きましたが、ランの種類ではありません。優し気な花ですが繁殖力の強い雑草です。
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こんな街中の公園ですが、春を謳歌するいろんな花を観察することができました。
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タケノコがどんどん出ていています。ここを見守っている近所の方は、伸ばしてしまうと邪魔になるところに出ているのは根元から鋸で切っていると話していました。
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水戸の台地は水を含んでいるため湧水が多く見られ、水戸の地名も川や沼に囲まれたこの土地を表しています。この緑地でも水たまりに孵ったばかりのオタマジャクシを久しぶりに拝見できました。