大判カメラ日記。

ワイズクリエイト オフィス・木戸嘉一のブログです。

ペンタックス645D用4x5AD撮影テスト(5)

2010年08月03日 | カメラ機材
「ペンタックス645D用4x5アダプター」の撮影テストが終了し、HOYAペンタックス社の担当者がカメラ回収で来社した。いろいろなテストの結果をお伝えするとともに撮影データも渡し技術担当者に検証して頂く予定だ。ただこれまでのレポートで訂正をしなければならないのが最低ISO感度の設定だ。担当者曰く「カスタムでISO100になります。」との事で大変申し訳ない。さて、現時点での私なりのペンタックス645Dと同4x5アダプターの検証をしたい。まず使用カメラとレンズの関係だがビューカメラだとワイドベローズ使用で焦点距離150mm、テクニカルカメラだと180mm以上のレンズ位からアオリ撮影が可能になる(大判カメラの最短フランジバックと645Dのフランジバック71mmを足さなければいけない)。ただチルトやスイングアオリを使用することによるCCDに斜めから入る光での画像劣化やボケ等は無く充分にアオリ撮影に対応できると思う。これは焦点距離の長いレンズを利用した広告写真や風景写真でも充分使える。ステッチング撮影はフイルム面をシフトできるビューカメラやワイズ45EX(テクニカルカメラ)の様なカメラでは大変有効に使う事が出来る。4000万画素を8000万画素、1億6000万画素にして撮影する事はもちろんだが、単純にパノラマ写真や建築写真撮影等の広角撮影効果も期待できる。ただ前述の通り、レンズ位置を動かさずにバックシフトが稼動するタイプのカメラに限られ、リンホフ2000や3000の様なフロントシフトのみの機構だと近・中距離での撮影で完全に写真を繋ぎ合わせるのはきつく、遠景のみステッチングが可能となる。その他にも蛇腹を介す事により接写等にも効果的で使い方はいろいろでアイデア次第に思われる。645D用4x5アダプターを装着すればビューカメラの様な完全なアオリが使えると思うのは間違いかもしれないが、料理の調味料と同じ様に、使う事により料理の味を整えたり、引き立てたりする事が可能な気がする。ひと味違った写真を撮影する人には最高のアイテムかも。皆さんの感想は如何ですか?写真上右はカメラザックの中にリンホフと645Dを収納し4x5ADを配したイメージ写真です。こんな感じで是非外にも持ち出してみたい。