萬屋錦之介の出番が途中でいなくなったり、急にフラフラとひとりで殴り込みに行ったりしていて、
でも、死んだ後の顔は出ない・・・
何かとても違和感があると思ったら、当初、萬屋錦之介さんを主演にと考えていたけど
「任侠ものは好きじゃない」と断られてしまい、まだヒット作に恵まれない高倉健を主役にしたが、
やはり不安なので、どうにか「ゲスト」と言うことで説得して2日間だけ撮影して出演してもらったそうです。
そう知ってみたら、なるほど納得なのですが、
逆にそれが、「ゲスト出演者の殴り込みシーン」というのがシリーズのフォーマットになったという逸話。
良い意味で、ヤクザ映画らしくなくて、どちらかと言うと「会いにいける任侠」
「NKD48(にほんきょうかくでん48)」みたいなね、という感じと言いましょうか?
堅苦しくない庶民のリアルな生活を基盤にしてて、当時のお客さんも感情移入しやすかったのかもなぁ~
と想像した次第であります。
そりゃーもー、さすが名作!
とても面白かったのですが、まだ黎明期の初々しさと、手探りな部分もあって、
もしかすると後続の「昭和残侠伝シリーズ」の方が様式美としては面白いのかも?
今度、観てみたいと思います。