目が醒めると、見知らぬ天井。
9時就寝、4時起床。
ドロステのはてで僕は。
先週の金曜日、土曜日からずっとお腹をグーで押されてる感じで、特に食事をすると吐くくらいの痛み。
夜もよく寝れずに腹痛で1時間毎に起きてたりしてました。
家族に医者に行けと散々言われたが
仕事も手を離せず、木曜日になり合間を縫って病院へ。
「もっと早く来て下さいね」午後休診の為、お昼ギリギリにかかりつけ医へ。
尿と血を摂って貰ったら肝臓の数値が異常で、目に黄疸が見られるとの事。黄疸だけに「要応談」って事には成らず、「即入院ですね」の一言。胆石が胆管に詰まり、胆汁が腸に行かないのが原因のようだった。
家族と仕事先に連絡し、引き継ぎと残務を片付け。
一番の問題は週末にライブ出演があるのがとても困った。代わりがきかない。(入院をなんとか週明けからにして貰えないか頼んでみよう)と思いながら、翌、金曜日に大きな病院へ。
受付で割り振られた3桁の数字で一日中呼ばれていると、まるで自分が近未来にタイムスリップして来た感覚。
『ドロステのはてで僕ら』と言う映画を観たばかりだから、尚の事そう思ったのかも知れない。(ドロステとはピンク・フロイドのウマグマのジャケットのヤツです、鏡や絵の中にまた、鏡や絵が、その中にまた、、ってヤツ。)
少しだけ先の未来が見えると言う映画ですが、私ももう少し先が見えていたら、、。
「胆管が詰まって肝臓の数値が異常で黄疸が出ています、原因は胆石かガンの可能性があります。」
(ガーン! 早いよ、先生、宣告が急だわ!)
診察前に聞いた担当医は、優の字が付く女医さんと言うことで何となく安心してましたが、なかなかの辛口で、全然優しくなんかないじゃんね。
思わぬ癌告知。
いや、正確には「癌かも?告知」に暫し動揺しつつ、採血、採尿、CT検査。
大きな検査も初めてだったので、今は検査結果がすぐに出る事に驚きましたが、午前中のうちに診断結果が出ました。さすが、近未来!
「腫瘍なし、結石もなし、胆嚢が腫れていて肝臓腎臓にダメージがあるが、おそらく胆管に詰まってた胆石が流れて無くなったみたい。」
「え?無くなった?」
消えた?! 胆石失踪事件やないかーい!
一週間我慢したのが良かったのか?悪かったのか?胆石は消え、胆汁も流れ、これから回復に向かうようです。肝臓の数値が下がるまで急変有りえるので、経過観察で入院と言う事になった。
ライブがあるとは言えなかったけど日曜日に数時間外出させて貰えないかダメ元で聞いてみた。答えはもちろんNG。
ライブのドタキャンの連絡などをすることに。
もしも、自分にも『ドロステのはて』が見えていたら日曜日まで我慢してから病院に行ったのに、、とも考えたが、逆に肝臓を拗らせて倒れてたかも知れないし、、、やはり未来なんか見えない方が良いのかも知れない。
入院は無呼吸症候群でイビキが酷いので個室希望にしましたが、部屋に案内してもらうと何故か壁紙が『くまのプーさん』で、家具類がピンク。(なんで?笑)
熊みたいな体型の人は、この「プーさん部屋」って事になってるのかな?
渾名は『(リアル)プーさん』で、『リアプー』って呼ばれるのかしら?(リア充的な)
内科と小児科が同じフロアにあり、共用の部屋とのこと。ディズニーランドで入院と思えば楽しい。(楽しくはない!)
さっきから子供の声が聞こえてるのは、自分だけじゃなくて良かった。
聞こえてはいけない声かと思っていた。(急にホラー)
夕方、MRI検査もしてもらえることになったが、皆さん「入りますかね?」と言う顔になるのが面白い。
実際にはジャストフィット。ギリ入れました。MRIは色付きのタトゥーがあると、焦げてダメらしいのですが、私のぶ厚い脂肪もタトゥーと同じ様なリスクだった事を実感。これ以上は太れない。。。にしてもあのMRIの近未来デザインって、相当SF好きの設計者だと思う。スタンリーキューブリックか!ッスよね。
検査結果はCT検査と同じく、胆石失踪。
病室まで来てくれて、MRI検査の結果を伝えてくれた名前に優の字の付いた担当医。
(なんだ、ほんとは優しいじゃん。)
火曜日にCT検査して、問題なければ治療も手術も無し。無しと言うより、肝心の胆石自体が消えたからやりようがないとのこと。
「さらば胆石、もう帰って来なくて良いよ。」
早ければ、水曜日退院の見通しが立ち、胆石取れて痛みはなし、気持ちも楽になったら急に腹が減るが、夜は欠食。
ベッドには「むやみに餌を与えないで下さい。」の紙が貼られるの巻。
いよいよ、プーさん扱いが本格的になってきたーーー!♪───O(≧∇≦)O────♪
「せっかくなんで、病院食で痩せて帰って貰いますね」だってさ。
(やっぱ、優しくなんかないじゃん!)
眠れないくらいお腹が痛くて入院したのに、その晩から空腹が辛くて眠れないって、これもまたドロステ効果かな?
「空腹は最高の調味料」って掲げてたラーメン屋さんがありましたが、まさしく翌朝の24時間ぶりの五分粥がそれ。
最近、うちの孫が食べてる離乳食とおそろで、爺ちゃん嬉しかよ、わしゃ〜嬉しかよ〜。(武田鉄矢さんの声で)
(聞き違い、勘違いだったのですが)「昼からはお粥でなく白飯になる」って聞いていたので、てっきり何かの間違いもあって、カツ丼かカツカレーが出てくるものだと思っていたのに、、正解は越後製菓、
いや、気のせいか『五分粥』。
否、間違いなく五分粥。
仕方なく売店に水を買いに行く事にしました。水でお腹を膨らませましょう。
ええ、水ですよ、くれぐれも水だけですよ。(熱湯風呂の押すなよ、絶対に押すなよ、じゃありませんよ)
売店には、おにぎりやらサンドイッチやらカップ麺やら所狭し。誘惑が過ぎる。この世は誘惑に満ちているのだ。
11月はいつも蕎麦特集のグルメ旅雑誌の月刊キャレルを見つけ、
「見るだけなら良いよね?蕎麦なら淡白で良いよね?」と、私は誰に言い訳してるやら。
込み上げる食欲を雑誌の写真を見る事で和らげる作戦!
名付けて「見シマ作戦」かな。(^^) (見知らぬ天井のエヴァ回収)
「夜こそは五分粥でなく、白飯を!」
急遽、日本白飯党を結党するも、「あ〜、一応、伝えてみますねー」と軽い看護師さんの受け流しの返事がお見事。
明日もまた、五分粥ってことにでもなれば、未確認飛翔体でも日本海に打ったろかいな!
・・・ってくらい、お陰様で回復、元気になっております。
ご迷惑をお掛けしてすみません!そして、助けていただいた皆様に感謝です。
ドロステのはてで僕は。
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