ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

石油ビジネスの難しさ

2010年12月16日 08時25分27秒 | Weblog
函館のアサヒ商会の広域展開が石油業界で注目を集めています。

それぞれの企業には、其々の経営体質に合った採算分岐点と云うものがあります。

単純な仕入価格から割り出された希望販売価格と、単独の企業としての経営戦略は大きく異なります。

複合的な事業経営を行う企業とSS単体ビジネスの企業では「思考」が全く異なるわけです。

数年前に、私も斎藤社長と灯油販売に関しての要請で面談した事があります。
ポリシーを持った経営者だと感じました。

昨日のブログでも書きましたが、多角経営などで複合的な経営展開をはかっている企業はある一つのビジネス分野でのマーケットを破壊することでシェアを拡大し、最後に勝ち残るという壮大な経営手法もあるわけですが・・・、
かつて、ライオンズ石油などをはじめとして、PB創成期には群雄割拠の時代もありました。
これからのガソリンスタンドというビジネスカテゴリーでその事が通用するのか改めて見ものです。

北関東エリアでは、
家電のヤマダ電機、ビッグカメラ、ホームセンターのカインズ、ベイシアグループなどに代表される、ディスカウント系の企業が全国規模に育っています。

私の友人には、それらの企業の経営規模がまだ小さい頃から入社して今では役員となっている友人も多いわけですが、

ご承知の通り、彼らは日本で最初のBPのブランドでSSを開設したり、
ショッピングセンター併設型のSS展開を試行した経緯もあります。
いずれも、群馬県内でのアンテナショップによる展開でしたが、現在では石油業界の流通の特殊性などから撤退を余儀なくされているわけです。

あの頃は、「灯油が1000㌔足りない!、緊急で助けてくれ!」などと電話が来て、
間に合わせた事もありました。

最近思う事ですが、

石油ビジネスは「価格」ばかりに眼がいって、自社の経営ポジションを見失っている販売業者が多すぎると感じます。
掲示板などの業転市況ばかり見ていて、自分の経営ポジションを失う事は一番怖い事ですね、

大局を見据える事は必要な事なのですが、
その前に、自社の経営規模やポジションにあった「知恵」が大切です。
あえて、総論としての「知識」ではなく、
自分の立場にあった生き残りのための『知恵』が必要だと思います。

大手企業にあっては、足元の経営コストを削減して、経営力の強化と云う事になるはずです。





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