野球少年は夢を見る…MLB篇

Major League Series 2022

イチロー先頭打者HR!(29日・セーフコ・フィールド)

2006-09-05 23:58:31 | Seattle Mairners
 あの泥沼の11連敗後、ニューヨーク・ヤンキースに勝ち越し、ボストン・レッドソックスをスウィープ(3連勝)したシアトル・マリナーズ。今度はその11連敗の「元凶」となった同じ西地区のライヴァル=ロサンジェルス・エンジェルス(オブ・アナハイム)との3連戦、だ。11連敗で≪膿み≫を出し切って、再生したように見えるシアトル。今度こそ、その真価が問われる。

 第1戦(28日)は、20歳の「王様」フェリックス・ヘルナンデスがメジャーリーグ初完封! 「2対0」で勝って、シアトルが先勝。因みにキャッチャーは城島健司、だった。日本人・城島とのバッテリーを忌み嫌っていた(?)フェリックスだったが、二人で成し遂げた快挙。このまま次も二人にバッテリーを組ませるべきだったのだが、次(3日)のタンパベイ・デヴィルレイズ戦では、再び若いレネ・リヴェラと組ませて、7失点KO! マイク・ハーグローヴ(監督)はつくづく「無能」だと思う。

 第2戦(29日)は左腕ジャレット・ウォッシュバーン(7勝12敗・防御率4.37)が先発(スターター)。ロスアンジェルスもジャレット・ウィーヴァー(9勝1敗・防御率1.92)だったから、究極のジャレット対決。最初に失点したのは、シアトルのジャレット。
 初回2-OUT後、3番オルランド・カブレラが右中間を破って(ダブル)4番ヴラジミール・ゲレーロが初球を打って、ライト前ヒット! ライトはイチローではなく、若いクリス・スネリング。カブレラは躊躇しながら、3塁を回り、スネリングの送球も正確だったが、これをキャッチャー城島が落球! (日本人ファンには)痛い失点、だ。地元シアトル・セーフコ・フィールドに溜息とブーイングが交錯する。

 その裏、先頭のイチローが2球目(89MPH)を打って、ライトスタンドへ(第7号)リードオフホームランで「1対1」同点!! 日本人選手のミスを日本人選手が取り返した、そんな感じで溜飲が下がった。イチローのことだから、狙って打ったのかもしれない。1塁側ダッグアウトに還ってから、にやりと笑うイチロー。
 続く2番スネリングも“バック・トウ・バック”2球目を打って、ライトスタンドに2者連続のホームラン!! これで逆転。さらに3番エイドリアン・ベルトレもレフトに大飛球! これがフェンス直撃になって(ダブル)、4番ラウル・イバニェスも低いラインドライヴで右中間を抜いて(ダブル)4連打で「3対1」。まるで優勝争いをしているチームのように錯覚させる、圧倒的な強さ。何故、最下位に低迷している? 

【3回裏】にも4番イバニェスがライトスタンドに高々と掲げて、ルーキーの唇を噛ませる。これが第26号キャリア・ハイ。【4回裏】には2番スネリングが(この日2本目を)ライトスタンドに放り込んで、「5対1」。シアトルの最近の小さな(遅すぎた)快進撃の原動力になっているのは、間違いなく、この2番スネリング、だ。このまま来シーズンも持続して、2番に定着できるか? 
【6回裏】にも1点を加点して、「6対0」。シアトルはこのまま幸せにGAMEを終えることができる、と誰もが考えただろう。しかし、思わぬ≪不幸≫が待ち構えていた。それは誰も想像もできなかった、こと。

【7回表】先頭のギャレット・アンダーソン(第14号)7番ロブ・クインラン(第7号)に“バック・トウ・バック”連続ホームランを浴びて、「6対3」。完投ペースで「快調」に来たウォッシュバーンもこの回限りで降板。
【8回表】からは2番手、ラファエル・ソリアーノ(防御率2.11)が登板。3番カブレラを91MPHの高速スライダーで空振り三振に斬って取った後、4番ゲレーロへの初球、だった。ピッチャーライナーが頭に直撃し、ソリアーノは昏倒!! ZETTのグラヴを外し、両手で頭を押さえている。
 悲劇は突然やって来た。1塁ベース上でゲレーロも忌々しそうに声を上げて、ヘルメットを脱ぎ、マウンド上で昏倒したままのソリアーノを心配そうに見つめる。二人は同じドミニカ共和国の出身。先輩ゲレーロも「痛い…」。
 3番手に急遽登板した右腕ショーン・グリーン、4番手の左腕ジョージ・シェリルが打ち込まれ、「6対4」2点差に詰め寄られ、シアトルはクローザーのJ.J.プッツを投入して、対応。プッツは見事に火を消して見せて、【9回表】も抑え切って、何とか逃げ切った。

 しかし翌30日の第3戦は“ソリアーノ・ショック”が尾を引いたのか、「3対5」で逆転負け!! そのショックが無ければ、ロスアンジェルスにスウィープ(3連勝)出来ていたかも知れない。それだけの≪勢い≫がシアトルにはあったのだが、不幸に見舞われた。
 そのソリアーノ。翌日には退院して、無事だったようだ。これでチームも一安心、だろう。再び(小さな)快進撃は始まるか? 

イチロー、先頭弾含む2安打で驚異の新人KO (MAJOR.jp)