活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

神田川大曲塾のマークと粟津潔さん

2009-07-11 12:06:11 | 活版印刷のふるさと紀行
 サヨナラ粟津潔 これが、 昨夕、(2009・7・10)代官山のヒルサイドテラスとヒルサイドプラザを使って行われたお別れの催しのタイトルでした。
 粟津さんはグラフィックデザイナーでしたが、建築・映画・音楽から環境・福祉…各界に大きな足跡を残された偉大な方でした。あらゆる分野から数百名近い方々が集まってのお別れの会は当然でした。

 とりわけ、次々に立たれて粟津さんの生涯をたたえ、惜しむみなさんのスピーチが参加者の心を打ちました。なかでも美術評論家の中原佑介さんの「粟津さんの関心が線を引くというこだわりから象形文字やアメリカ先住民の岩絵につながった」お話とか、針生一郎さんの5つのポイントにしぼりこんだ粟津さんの足跡には、知らなかったことも多くて私はおおいに感銘を受けたのでした。

 ところで、私たちの「神田川大曲塾」のマークは粟津さんのデザインです。
ここに掲げた写真の赤いところ、これも象形文字につながります。

 粟津さんなどと気安く呼んではお叱りを受けそうですが、先生とは、1970年代にカレンダー展でお世話になったのがはじまりで、印刷博物館の館長時代に、著書を読んでくださって励まされたときのことなどいろいろありました。
サヨナラ会場で、一柳 慧さんの「鳥の歌」ピアノ演奏を聴きながら走馬灯のように思い出し、ご冥福を祈った次第です。
 
 


 
コメント (1)
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