活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

活字をかたどった椅子があった。そして放送ライブラリーへ。

2009-07-20 10:17:21 | 活版印刷のふるさと紀行
 活版印刷や鉛活字を愛する人種にとってうれしいのは、それを象徴する彫像にめぐりあったときです。DNPの五反田では玄関前に大きな活字があったっけ。
 
横浜の日本新聞博物館では、休憩用の木製の椅子が「活字」をかたどって作られていました。小さなお子さんが「これは、なんじゃらほい」といった態で遊んでいましたが。この博物館、3階の歴史ゾーンには、活版時代の印刷工程がていねいに説明されていますし、売店で「活字」まで売っていると知れば、活字ファンとしては、思わずニッコリです。

 さて、神田川大曲塾の勉強会としては、次に、新聞博物館と同じ情報文化センター内の「放送ライブラリー」を訪ねました。ここでは、財団法人 放送番組センターの斎藤香子さんがいろいろ解説してくださいました。

 申し訳ない限りですが、今度の勉強会で私ははじめて放送番組専門のアーカイブライブラリーの存在を知りました。
 この施設は横浜市やNHKはじめ全国180の放送会社の運営支援のもと活動していると聞きましたが、サスガという感じを受けました。

 塾員の一人がNHKの朝ドラのアーカイブコーナーを歩きながら「印刷のアーカイブでもあるね」ともらしたのが印象的でした。

 といいますのは、そのコーナー、ケースの中には、「娘と私」からはじまる台本が近作まで何十冊も展示され、壁面いっぱいに連ドラのポスターがところ狭しと何枚も展示されていたからです。
 しかし、放送ライブラリーですから、台本のページは開かれていません。
おそらくずっと「謄写盤印刷」であった台本が、「謄写オフ」にかわり、やがて「ワープロ出力」に変わったのだろうなと想像をめぎうらした次第です。

 斎藤さんのレクチュアーの中で、ビデオテープが貴重であった時代の番組アーカイブが残りにくかったための苦労話がありました。
 印刷の場合、国会図書館や大学図書館、印刷博物館とアーカイブ施設は数多いのですが、はたして万全でしょうか。おそらくNoでありましょう。

 

 
コメント
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