活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

夏の夜の夢、「医療立区」から「医療立国」へ

2014-08-06 15:43:04 | 活版印刷のふるさと紀行

 ちょっとした異常で病院を訪れると、いまやMRIやCTの検査を受けるのが当たり前ですし、血液検査のデータから明解な説明をされると、素人の私たちとしては最近の医学や医療機器の進歩に驚かされます。新設備の大病院があちこちに建ち、日本の医療施設は著しく立派になったように感じます。また、国際的にも優秀な医師がおられますし、すぐれた医学生も増えていると信じたい気がします。

 話は飛躍しますが、私の住む東京都文京区が千代田や中央や新宿区などと並んで「国家戦略特区」の区域に指定されました。特区として行う規制緩和の中に医療や創薬部門があり、東大をはじめ大学や大学病院、医療機器メーカー、製薬会社などが多く存在するところに目をつけられたようです。

 以前なら印刷・製本などが地場産業の最たるものでしたから印刷人の端くれとしては残念ですが、私は文京区が「医療特区」になることは大賛成です。といいますのは、日本は「技術立国」を目指すべきだ、とか「IT立国」がいいじゃないかなどの議論が前からありますが私は無理だと思います。最近は世界遺産と結びつけて「観光立国」が叫ばれるようになりましたが、それもどうでしょうか。

 それよりも冒頭に書いたような印象から私は「医療立国」が望ましいとかねがね思っております。そこで国レベルだとなかなかコトが進まないので、まず、この特区指定を機会に文京区で「医療立区」を進めたらどうかと思い医師でもある区議に提案をしました。

 賛成は得られましたが、なかなか難しい問題もありそうです。たとえば外国人の観光を兼ねた医療ツーリズムでも医師や病院、宿泊施設、観光先の選定など受け入れ態勢の整備をどうするかがあります。区議によると、先日中国から視察がありましたが、医療機器のメッカ、文京区にあって機器を一堂に陳列した展示場がなくて不便な思いをされたとか。

文京区の「医療立区」から日本の「医療立国」を。夏の夜の夢でしょうか。


 

 

 


 

 

 

 

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