活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

コンピュータによる漢字処理の話

2014-08-24 04:47:03 | 活版印刷のふるさと紀行

 先週の木曜日、印刷図書館クラブの例会は前回につづいて「コンピュータにおける漢字処理」についてでした。暑いのにご苦労様といいたいのに。

それはこんな会話から始まりました。「いったい、漢字の数ってどれくらいあるのだろう」、「いやあ、漢字は無限的有限的集合でひと口で何万字といえるシロモノではないさ」。「アルファベット26文字と違って漢字使用国は、日本・中国・台湾・韓国と少ないのに、おそらく全部で何十万字になってしまうよ」

それにあなたも経験がおありでしょうが、「私の高橋の高はハシゴの高です」、「私のひろしはむずかしい廣です」などと身近なところでもしっかり自己主張をされる人に出会うことが多いので、同じ文字でもますます数は増えるというわけです。さらに、ご承知のよ うに中国や韓国ではあたらしい簡易文字がどんどん開発されています。

 ここでいちばん問題になるのがこの膨大な漢字を26文字のアルファベットと同じように、ユニコード化(文字コードの世界規格化)したり、しようとしたりしていることではないでしょうか。

e-パブリシングだとかマルチチャネルパブリッシングだとかの進展するなかで、漢字の標準化やコード化に漢字使用国がしっかり取り組まないといけないのです。とくにここで、我田引水ではないのですが必要なことは最近印刷+電子配信という形でアナログにもデジタルにも『文字処理』を通じて大きな役割を果たしている印刷業界こそ出版業界・フォント業界・端末メーカー・DTPソフトメーカー・デバイス制作会社・デジタルコンテンツ配信事業者・新聞・放送業界が同じ土俵の上で共通な文字処理を行う現場環境をつくるリーダーとして適任なはずというのが結論でした。

会が終わって帰りに印刷会館を出ようとしたらガラスドアに「印刷の月」のポスターが貼ってありました。反射して読みにくいでしょうが『人と人の間に印刷はある」9月印刷yの月とあります。

 

 

 

 

 

 

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