活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

箱寿司か握りの元祖だろうか

2014-09-06 15:12:34 | 活版印刷のふるさと紀行

 誰しも寿司というと、まず、「握り寿司」を連想するのが普通です。鮨という字も当てられるぐらいですから、見るからに旨そうなマグロやヒラメやイカなどがのっかった握りが多くの人の食欲をそそるのは当然ですし、最近は外人さんまでスシ、スシと日本食の代表のようにいいます。

 たしかに、握り寿司は寿司の王者、魅力ですが私の場合、「五目寿司」いわゆる「ちらし寿司」も大好きです。いや、馴染みの度合いからいったら「ちらし」の方かも知れません。子どものとき、お祭りや誕生日などには母がよく「五目ちらし」をつくりました。それも箱ずしで専用の箱があってギュッと圧をかけて仕上げる類の寿司でした。ハレの日の食べ物だったわけです。

 大学に入学して、父の知人の作家の家を訪問したときです。出前で実に立派な握り寿司が届きました。豪華な江戸前です。どこから箸をつけようかとドギマギしていたら,ご夫人から「残してもいいわよ」といわれて、これが東京風かと面くらいました。

 前置きが長くなりました。昨日、はじめて網野名物「ばらずし」と対面しました。網野といえば野球の野村監督のふるさと、いまは京都府京丹後市というのですが、この地方独特の寿司だそうです。甘く煮た鯖のおぼろをメインに椎茸・かんぴょう・たけのこ・錦糸たまごなど数々の具が入っていてなかなか美味でした。

 たぶん、作り方は箱寿司と同じだと思います。ばら寿司には岡山でも富山でも出会ったことがありますが、長崎の大村寿司も具の上に錦糸たまごが壮大にのっていましたが、あれも、ばらずしではなかったでしょうか。私が網野名物「ばらずし」を食べながら考えたのは、日本全土に五目寿司やばら寿司があることから日本の寿司の原型は箱寿司ではないだろうかということでした。

 



 

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