活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

お彼岸と王子の玉子焼き

2014-09-24 09:51:33 | 活版印刷のふるさと紀行

お彼岸、王子へ墓参に。幸い汗をかくほどの好天でした。台湾や中国でひと暴れしている台風が明日あたり日本に大雨をともなってくるとい卯のですがそんな気配は微塵もありません。

せっかく王子まで来たからにはと正午の開店を待って名物の玉子焼きを買いに行きました。たまたま開店直後で時間があったのか第14代の御亭主みずから店の沿革をひとくさり。以前は上に座敷があって割烹「扇屋」でじっくり料理が食べられたのにいまはテークアウトのみとは残念。

御亭主の受け売り。創業は将軍家光の時代で、王子稲荷の門前茶屋として飛鳥山の桜、滝野川の紅葉とならんで有名になり、「江戸名所図会」「江戸砂子」錦絵などに文人墨客の筆で紹介され、たといいます。

明治のはじめ、印刷局抄紙部王子工場に行幸された明治天皇が休息に立ち寄られたことがあるとか。飛鳥山と権現山との谷間を流れる音無川を眺めながら玉子焼きを召し上がったのだろうか。

の音無川のほとりを歩いてみる。夏場、子どもの嬌声が響き渡っていた親水公園もさすがにひっそり。水車のほとりも人影はありませんでした。でも、なんとなく、墓参を終えると、一仕事終えたような気分にかられるのはご先祖様に申し訳けない次第です。

 

 

 

コメント (1)
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