写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

寒中の月

2021年01月25日 | 写真日記
    [夜学の鐘やさし]

「夜学の鐘やさし寒の月と雲に 古沢太穂 」
寒の月を詠んだ句にこんなに優しく暖かい句がありました。
古沢太穂は我がつれあいがその末席の末席にいた新俳句人連盟で戦後長く活躍していた方です。
富山県出身で戦後最初の米軍基地闘争といわれる石川県の「内灘闘争」にも深く関わり次のような句を詠んでいます。
ー白蓮白シャツ彼我ひるがえり内灘へ 古沢太穂ー

    [寒き月の冴]

「なき魂も通ふか寒き月の冴 正岡子規」
ネットで「寒の月」という言葉で検索していて子規の詠んだこの句に出会いました。
私の一番上の兄が昨年の暮に亡くなりました。
ある意味では私の父親のような存在だった兄ですが、コロナ禍のなか故郷があまりにも遠くて最後のお別れにも行くことが出来なかったのがとても心残りです。
そんな私に「死」というものを見つめながら句を詠み続けた子規の句が心に染み込んできます。

    [コロナ禍の地を]

「コロナ禍の地を照射せる寒の月 国夫」
ここ北陸金沢ではなかなかお目にかかれない「寒の月」、明日の夜はまた天候が下り坂との予報が。
今冬はもう「寒月」に出会うことはないかもしれません。
そんな事を考えていると句を読んでみたくなりました。

天候が悪くてなかなか見ることの出来なかった「寒の月」が一番冷え込むと言われる大寒の今宵に現れて撮れた月写真三枚をアップしてブログ「写真師の新カメラ日記」更新です。

ブログで公開した写真はフォトチャンネルでアルバムになっています。
どうか時間があればそちらもご覧ください。
ぎゃらりーたちばなー新カメラ日記ー
コメント
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