ラベンダーの花が咲き始めた。
小さな鉢植えの株を買い、今年で地植えして5年目になった。
ラベンダーは種類にもよるがその土地の環境に馴染みにくいと言われるが、伊那に移植して
3年目になった。
幸いにぐんぐん大きくなり木化し、広い場所を占めるようになった。
大体5年目くらいで枯れてしまうと聞き、挿し木をしておくほうが良いと育て方の本には
書いてあるが、面倒で避けた。
今年の春先、新芽が出始めた頃、思い切って古い枝を刈り、形を整え、風通しを良くした。
それに応えてくれたのか、驚くばかりの花が着いた。
これまでは花が咲き始めたら、ミツバチはどっさり来るし、何よりもきれいに咲いているのを
刈りこむのは勿体なく意気地なしのまま花が咲き終わる寸前まで待っていた。
ベニシア・スタンリーさんの庭作りの本にはラベンダーは花が咲き始まったらすぐに刈り取る。
それも朝10時までの頃に刈ると香りが良いと。
昨日、天候不穏で晴れ間が長続きしないのを理由に、朝早起きして一大決心して、咲き始めてすぐの
ところを刈り取った。
まだ咲くまで至らないのまで一網打尽。
ミツバチの分を少々残したが思ったよりずっと沢山の収穫だった。
東京の姪に送り、残りは夜BSの番組で田中陽希のグレートトラバース、パタゴニア冒険レースを
見ながら刈り取ったラベンダーをまとめ、乾燥させるべくひもで結わえ仕事に徹した。
家の中はラベンダーで充満し、むせ返るほどで、すでに自分の鼻は麻痺しつつある。
贅沢な時間だったが、数十年前の北の国からのテレビ番組で知った富良野のラベンダーから
その憧れが老後の幸せの一つになるとは考えてもいなかった、ですね。