パッション

10/15（火）曇り後雨
憂鬱な連休明け。１０日振りに社会復帰。早めに奉公先へ出勤してひたすら雑務をこなす。夕刻、雨脚が激しくなったなか、秋葉原へ。商談３０分。そのままフェイドアウトして日比谷で途中下車。みゆき座でブライアン・デ・パルマの新作を鑑賞。70～80年代に熱狂した贔屓監督の最新作は仏＝独合作。しかも欧州映画のリメイクらしい。《ヒッチコックの継承者》の面目躍如。クラシカルな雰囲気の上質なサスペンススリラー。巨匠の作風や自作のパロディも含めて濃密で妖艶な絵造りで本家帰りを果たした。SFX全盛の聖林大作に対するサスペンスルネッサンスだと思ふ。男優は添え物。開巻のテロップ【女性は最も完成された悪魔である】というユーゴーの箴言そのままの快作でありました。暴風雨の中、地下鉄で無事帰宅。

トランス

10/14（月）晴れ
世間では三連休、個人的には10連休の最終日。快晴。少し寝坊をして9時起床。午前中は垣根の剪定に精を出す。二台の脚立と板を使って足場を作り、植木バサミで刈り揃える。午後は近所のシネコンでダニー・ボイルの新作を鑑賞。観客2割。まぁヒットはしないだろう。犯罪サスペンスともミステリーともとれる、少々込み入った内容の作品。時制や虚妄を行きつ戻りつ、という造りなのだが、どうにも釈然としない部分が多くラストのひねりも考えオチと云ったところで爽快感はない。再見すれば新たな理解が得られるか？脱ぎっぷりの良いロザリオ・ドーソンの褐色の裸体に星献上。ジムでひと汗かいて買い物をして帰宅。愛犬と夜の散歩に出る。芝生の枯れ具合に秋を感じる。

最後の精神分析／フロイトVSルイス

10/13（日）晴れ
東京も暑い。朝一番でエアコンの水漏れ工事の業者が来る。愛犬を散髪に出してスーパーで買い物。午後に来客あり。爽やかな好青年に特製餃子を振舞う。夕刻、西日暮里の小劇場へ出張る。恩人出演の翻訳劇。ふたり芝居。あまりに高名な精神分析の祖とファンタジー小説の作者とのスリリングな会話劇。客席の9割以上が女性。小さな小屋に異様な熱気が漂う。西洋劇では良くテーマになるキリスト教（聖書）を巡る神の有無論争。役者がふたりしか出ないので双方の力量が拮抗しないと成立しない。まぁ人気と実力が比例しない好例でありますね。早めに帰宅して夕食も餃子の残り。TVドラマを漫然と眺めて気がつけば深夜。

陽だまりの彼女

10/12（土）晴れ
少し寝坊して7時起床。朝食後にチェックアウト。9：00初日に廻ったショートコースをリベンジ。そのまま併設されているプライベートビーチで甲羅干し。さすが高級リゾートホテル、浜辺にいるのはいかにも富裕層然としたお上品な老若男女。さも宿泊客のようなそぶりでバスの時刻なんぞを聞く。14：00早めに空港到着。土産物を買って遅い昼食を摂りロビーで一服。定刻15分遅れで19：45に帰京。池袋で特殊ミッション2時間。帰宅して荷も解かずに愛車で近所のシネコンへ。本日初日の邦画をレイトショウ鑑賞。原作は読了、であるから【秘密】は承知。開巻10分、柔らかく優しい画質に上質なファンタジーを感じる。TVドラマは不案内であるが、映画に関して主演女優はメジャーなヒット作もあるが、実はそれほど作品に恵まれていないと思ふ。しかし本作は文句なく彼女の代表作と云っていいだろう。脚色も巧く原作にない夏木マリなどサブキャラもシッカリしており、高校時代を演じたふたりも良し。アップの多用、自然光を取り込んだ清澄な質感、絶妙なサウンドトラックなどなど、派手なCG／SFXなどを使わずとも圧倒的なシネマトグラフィーを感じることが出来た。旅の疲れも吹き飛ぶ満足で帰路に就く。

ラストダイブは白浜で

10/11（金）晴れ
連日抜けるような快晴が続き誠に僥倖。流石に三連休前でショップのゲストも10名近くに増えてきた。3名のイントラがバタバタと働き、ブクブクと潜る。やや初心者向けの優しいポイントを3本。ラストダイブを終えて船上の屋上デッキで独り遥かな大海原を眺める。海はどこまでも碧く空はどこまでも広い。水平線の境界は曖昧で四周の視界全てに濁りがない。ショップでログ付を済ませ精算。チップ代わりにビール券を進呈。ディナーは中心部に出向き300gのステーキを奢る。ホテルに戻り、ベッドで時代小説を読んでいるうちに意識混濁。海中に引き込まれるが如き心地良き眠りに落ちる。

射光に漂う嘆息気泡

10/10（木）晴れ
8：10お迎え。帯同は三十路の女性。沖縄熱にうかされて移住してきたそうな。紺碧の海には魔力がある。ポイントはVドロップ、カスミドロップという地形系。水深１８㍍の岩場（洞穴）には幻想的な光のカーテンがおりている。乱舞する色とりどりの魚群に恍惚となる。夜は町外れの鄙びた食堂でゴーヤーチャンプルを食す。600円也。美味い安い早い。地場のグルメはB級に限る。

マンタ！スクランブル

10/9（水）晴れ
8：20お迎え。ゲストは他に3人の男女。午前には海底温泉と呼ばれる地熱の白浜地帯を潜る。海中で一風呂浴びて申し分なし。午後はいよいよクライマックスの大物見物。5年振りにマンタと再会。根を2度3度と周遊しているところをレンタルカメラで見事ツーショット撮影。2～3メートルまでの急接近で心拍数も急上昇。悠然と他を圧する雄姿に陶然となる。これで来年の年賀状の図案は決定。意気揚々と帰港。

名蔵湾キンダーガーデン

10/8（火）晴れ
4：30起床、入浴。6：30朝食。1時間ほど仮眠して9：15ジャストにショップの車が迎えに来た。港まで5分。他のゲストは体験ダイビングの若い男性。10：26イントラとマンツーマンで潜行。昼食を挟んで3本潜る。優しく穏やかな海中でアカククリやクマノミをのんびり観る。3本目が100本目となるメモリアルダイブ。イントラが懐中からお祝いのコメントを記した綿布を広げる。ショップに戻ればケーキまで用意されており、誕生日さながらに10本並んだ蝋燭を吹き消す。感激なり。17：00ホテルに戻り、コンビニで買った軽食を摂りつつ地元新聞のローカル記事に破顔。楽天のマー君より国体出場の無名ボクシング選手の勝利のほうが扱いが大きい。目の前の公園では20：00を過ぎても子供たちが遊んでいる。琉球の子供たちは大人同様宵っ張りである。

島内ビューポイント巡り

10/7（月）晴れ
深夜2時間ほどの仮眠で4時起床。ホテルのDOVでオリバー・ストーンの見逃していた新作を鑑賞。社会派の巨匠作品は大麻を扱ったクライム物。テーマや役者は良いのだが、ちょいとリアリティに欠ける。久しぶりにトラボルタを観た。極悪非道の冷血漢でも家族には弱い。6：30バイキング形式の朝食をたっぷり摂って一服しているとショップオーナーから台風の影響で舟が出せないという連絡。急遽予定変更。レンタカーを調達して島内観光をする。まず大手リゾートホテル内にあるショートコースでクラブを振る。オールパー3の16ホール。全長2000ヤードに満たないフラットな造作。炎天下を2時間、のんびりカートを曳いてラウンド。シャワーを浴びて午後からは一周140キロの島内に4箇所あるビューポイントを巡る。最北端、平久保崎の絶景に息を呑む。人工的遮蔽物のない何処までも続くエメラルドグリーンの海。大自然に比べれば我々人間はまことに小さい。

5年振りの石垣島上陸

10/6(日)曇り
深夜に入浴。居間のソファーで愛犬と就寝。散歩をねだる我が仔に顔を舐められ7：00起床。9：30自宅を出る。地下鉄とJRと私鉄を乗継ぎ11：00前に羽田の第2ターミナル到着。ANAのラウンジで無料サービスのベーグルとコーヒーでブランチ。11：55、予定時刻ぴったりにボーイング767は離陸。鉛色の曇天を抜けると一気に青空が広がった。機内誌を読み、音楽を聴き、うたた寝をしている間に15：00石垣空港到着。こちらも曇天、気温は27℃。昨年新設された新空港は新建材の匂いがした。循環バスに乗って中心部まで40分、窓外のさとうきび畑を眺める。車中は新婚・家族連ればかりなり。台風一過の島内は路面が濡れて店舗も閉まっているところが多い。離島の船着場（バスターミナル）に到着して徒歩でホテルへ移動してチェック・イン。徒歩3分のショップに顔を出して挨拶。繁華街の土産物屋で見繕った菓子類を奉公先へ宅急便で送る。早目の夕食はソーキソバ。床山で散髪をしてホテルに戻り、大浴場で手足を伸ばす。明日からいよいよ潜り三昧。

R100／ランナウェイ／逃亡者

10/5（土）雨
夜半から冷たき雨ぞふる。7時に起床してインドアで軽い運動の後、シネコンで松本人志の新作を鑑賞。単身の中高年層中心に2割程度の入り。吉本製作、ワーナー配給、予算50億というのは本当か。大日本人には感心し以降失速。本作も確信犯的露悪趣味は毎度のことだが中盤から本格的に物語を壊しにかかり、人を食ったラストで煙に巻く。過去作共に共通していることは、屈折した笑いとボケと突っ込みを自己完結させているところだろう。豪華な役者を使って光るショットもあり、個人的にはまぁ楽しめた。午後は愛犬と留守番。掃除をして午睡。夜は再度近所のシネコンでレッドフォードの主演・監督作をレイトショウ鑑賞。こちらも中高年中心に3割程度。実在した過激派メンバーの逃走劇。過去の監督作同様に社会派の真面目な作品。サスペンス色もあるシナリオが巧妙で名優たちの芝居も良し。かつての美男美女も年を重ねてはいるが凛としたものである。シャイア・ラブーフの演技は特筆しておきたい。深夜に帰宅して明日の準備。

健康診断

10/4（金）曇り時々雨
台風接近で不穏な空模様。定刻に起きて健康診断に出向く。レントゲン、エコー、心電図、バリュウム飲んでの胃カメラ、採血、採尿、採痰、検便、聴力、視力、眼底カメラ、メタボ測定、問診。老女医が聴診器を当てて『何か気になることは？』『物忘れが激しいのはアルツハイマーなのでは？』『自分の名前は忘れないでしょう？なら大丈夫』考えてみれば俗世には忘れてしまいたいことのほうが多い。下剤の効果もあり、午後は飲食と雪隠の往復ビンタ。取引先を2つほど廻ってフェイドアウト。近所の歯医者で詰め物の再治療。愛犬と散歩してTVを漠然と眺める。早く帰ると碌な事がない。些細なことで家人と一戦交えて不快極まれリ。

自転車並みの速度のハリケーン

10/3（木）晴れ時々曇り
あいかわらず蒸し暑い。朝から西東京へ出張る。先週に続き立川の取引先へ財務諸表入手。戻って昼食。外出先からそのまま池袋で野暮用を済ませて新宿へ。毎度のメンバーと毎度の卓上遊戯。やや勝運上向き。帰宅してネットで週間天気予報チャック。台風23号の動きにイライラ。

歓送迎会も一期一会

10/2（水）雨後曇り
台風22号の影響で蒸し暑い雨模様。終日事務所で雑務。決済やらネゴやら謝絶のメールやら。夜は組織変更と送別と歓迎の宴。新橋の焼き鳥屋で2時間一本勝負の飲み放題。次いで大衆蕎麦屋で2次会。22時過ぎにお開き。帰宅すると喉と腹筋が痛い。よく喋り笑った証拠だろう。

「また、必ず会おう」と誰もが言った。

10/1(火)雨後曇り
期初である。台風も来ている。やや蒸し暑い。会議が二つ。夕方外出して新体制の挨拶回り。1時間ほど残業をして新宿で途中下車。シネマートで古厩智之の新作を鑑賞。『ロボコン』や『まぶだち』など青春映画の名手だと思ふ。本編も悩めるティーンエイジャーのロードムービーである。類似作は多いので、これはエピソードと主人公と順繰り絡む役者が見所となる。出来すぎの感はあるが、達者で渋い脇役陣の自然な演技でジーンとさせる。可愛い子には旅をさせろ。杉田かおるや唯野未歩子の好演を特筆しておきたい。やや早めに帰宅して愛犬と遊ぶ。久し振りの旧友からオフ会のお誘いメールあり。