Il film del sogno

現実逃避の夢日記

憂国

2006-04-29 04:37:00 | 日記
4/28(金)晴れ
世間では明日から連休だそうな。
朝、銀座で打ち合わせ。
午後、京浜地区へ行く。

キネカ大森で『憂国』を鑑賞。
1966年 東宝/ATG製作。
科白なしの35mmモノクロ、上演時間28分の短編映画。
1970年割腹自殺した作家・三島由紀夫が監督・脚本・主演全てを行い、後の自決を予感させるような内容の今作品は、三島の死後夫人の希望によりフィルムが全て焼却され、画質劣悪な海外版以外現存しないとされてきたが、2005年にオリジナルのネガフィルムが発見された。
三島と共同で制作した藤井浩明がネガフィルムだけは焼かないように夫人に頼みこみ、夫人が茶箱に入れて保存していた。
夫人が死去した翌年の1996年に発見されたという。

十代の頃に三島の著作は殆ど読んだ。
まぁハマっていたのですね。
『奔馬』や『美しい星』なんぞは今でも読後の衝撃を良く憶えている。
さて、以前から観たいと思っていた本作。
アート系自主映画の域を出ていないと思うが、三島の美意識と劣等感も良く判る気もした。
音楽は終始ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」が流れる。
割腹したときにとびだした腸には豚の内臓を使ったという。
英題がRite of Love Death、愛と死の祭典。

あれだけの天才が、何ゆえこんなカルト映画を撮ったか?
三島の晩年の言動と死は近代史の最大の謎の一つでありましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

僕を葬る

2006-04-28 02:29:00 | 日記
4/27(木)曇り時々雨
連休前とはいえ緩やかな一日。
肌寒い。

日比谷シャンテ・シネにてフランソワ・オゾンの新作『僕を葬(おく)る』を鑑賞。
めずらしく邦題良し。
パリのファッション・フォトグラファー、ロマンは、突然、医師からガン告知をうける。余命は3カ月。
彼はゲイである。
同棲中の男性と別れ、家族にも何も言えない彼は祖母にだけは真実を話す。
不和であった姉とも和解し死を受け入れようとする彼は、偶然知り合った女性から奇妙な相談を持ちかけられる・・・。
主人公の死ぬまでの短い間を描いた作品は決して珍しいものではない。
マイケル・キートンとニコール・キッドマンの『マイ・ライフ』やサラ・ポーリーの『死ぬまでにしたい10のこと』などがあった。

主人公をゲイにしたのは、如何にもオゾン監督らしい。
ジャンヌ・モロー演じる祖母とのやり取りや、自分の生きた証を残そうと他人の奇矯な依頼を受けるシーンは、大変印象的でありました。
主人公の選択や死の迎え方に共感できるか?
『ヴェニスに死す』を髣髴とさせるラストシーン。
洛陽とともに眠るように息を引き取る。
ひとは一人で生まれ、そして当たり前だがいつか必ず天に召される。
孤独なものであります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

集金旅行

2006-04-28 01:30:00 | 日記
4/26(水)晴れのち曇り
打ち合わせと接客の一日。

帰路、池袋・新文芸坐にて往年の松竹映画『集金旅行』を観た。
1957年(昭和32)製作、今から50年近く前の作品である。
お話は男女二人が繰り広げるロードムービーで、互いに喧嘩しながらも次第に惹かれ合ってゆく珍道中を、西日本の名所巡り、ユーモアを交えながら描き出していた。
主演は佐田啓二と岡田茉莉子。
助演の伊藤雄之助、中村是好、トニー谷、澤村貞子といった芸達者たちが脇を固める。
キャバレーの女性たちの一人に栗原小巻がいた。
テレビの普及していない時代、方言は健在。
蒸気機関車、ボンネットバス、駅前旅館と時代を感じさせるアイテム満載。
佐田啓二がやや崩れた2枚目半を演じ、ショートカットの岡田茉莉子がキュートで若々しい。
原作は井伏鱒二、監督は中村登。
フランク・キャプラの『或る夜の出来事』を真っ先に思い浮かべた。
寝室の二人のやり取りなんぞ洗練されてました。
松竹自慢のグランド・スコープ、総天然色による風光明媚な瀬戸内各地の光景が実に綺麗でありました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

連理の枝

2006-04-26 00:39:00 | 日記
4/26(火)曇り
ぐずついた天気が続く。
特筆すべき事項なし。

有楽町・マリオンの日劇で『連理の枝』鑑賞。
最終回、500名以上入る小屋に観客20名前後。ガラガラである。
チェ・ジウとチョ・ハンソンという韓国二大スター共演のラブストーリー。
恋愛映画の成否は、主演二人の魅力と細部へのこだわりにかかっている。
残念ながら、主演女優が好みでないこともあり(美人だとは思う)全く魅力を感じなかった。
出会いから、終焉までのエピソードのつなげ方が拙く、コメディリリーフら(脇役)の出番も変に多く、バランスが悪い。
大画面を見上げて、退屈になったのは久々である。
まぁ韓流ブームいまだ衰えず、公開本数が多いと、この手の駄作にも当たる。

帰宅すると『こまつ座』の公演案内が届いていた。
8月の紀伊国屋ホール。
演目は『紙屋町さくらホテル』の再演。
いまから楽しみ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メメント症候群、深く静かに進行中

2006-04-25 02:21:00 | 日記
4/25(月)晴れのち曇り、そして雨
明け方まで眠れず最悪の週明け。
午前打ち合わせ。
午後は西東京へ。
埒の明かない商談を二つ。
夕刻、日の明るい時分から居酒屋へ。

先週末、終電の地下鉄で、とある中年男と同じ車輌に乗り合わせた。
何の変哲もない人物であるが、どこかで会ったことがある。
それは確かであるが、名前がどうしても出てこない。
喉に刺さった魚の小骨のように、ずっと気になっていた。
昨今、記憶力の減退から、会っても暫くすると名前を忘れることはあっても、何処であったかくらいは思い出せたものが、今回は手掛かりさえたぐれない。
土日を挟んで、記憶の引き出しを開け閉めするも認証一致適わなかったが、この宴席の途中で唐突に閃いた。
某企業の経理部員であることを思い出したのだ。
いやはや、良かった。
しかし、この健忘症は深刻である。
歳はとりたくない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Vフォー・ヴェンデッタ

2006-04-24 02:47:00 | 日記
4/23(日)曇り後雨
遅まきながらリリー・フランキーの大ベストセラー私小説【東京タワー】を読んだ。
これは泣かせる。
子を想う親の鍾愛。これに勝るものはなし。
なんたって無償だからなぁ。

ワーナーマイカルシネマズ板橋のレイトショウで【Vフォー・ヴェンデッタ】を鑑賞。
若年層中心に結構な混雑であった。
原作は1980年代の英国コミックだそうで、そのあたりはアメリカン・コミックスとややテイストが違った。
シナリオは「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟。
Vendettaとはイタリア語で『復讐』とのこと。
コルシカ島あたりの俗習で、一族代々の復讐のことを指すらしい。
そういえばマフィアも復讐劇が良く似合う。

主役の『V』を演じるのはヒューゴ・ウィーヴィング。
「マトリックス」のスミスや「ロード・オブ・ザ・リング」のエルロンドを演じた役者で、本作では最後まで仮面を取らない。これは『キングダム・オブ・ヘブン』のエドワード・ノートンや『ハンニバル』のゲーリー・オールドマンと同様の難役である。
スタイリッシュで饒舌でお茶目。
相方のヒロインを演じた贔屓のナタリー・ポートマンは頭を丸めても美しい。

舞台は近未来のイギリス。
言論・思想統制、夜間外出禁止、秘密警察の暗躍といった、独裁のファシズム国家という設定。
これは現在、世界の大国に偏在する問題を暗喩している。

コーランを持っているだけで処刑されたり、同性愛者が迫害されるような世の中が良いわけがない。

話は込み入っていて、好みの分かれる作風ではあるが、まぁ面白かった。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニュー・ワールド

2006-04-23 01:47:00 | 日記
4/22(土)晴れ
早朝、空腹に堪えかねて起床。
食後、うつらうつらして午前を過ごす。
午後より散歩。

豊島園そばのシネコンで『ニューワールド』鑑賞。
テレンス・マリック、7年ぶりの新作。
『天国の日々』も『シン・レッドライン』も、細部にこだわった映画でした。
超寡作な監督が満を持して放った作品は、ディズニーアニメにもなった悲恋物語。
科白を極力排したシナリオ。
自然光を巧みに取り入れた撮影。
当時の新大陸を苦心で再現したプロダクションデザイン。
良い映画には画面から迫力が伝わる。
後半1時間は、目が潤みっぱなしとなった。
役者も素晴らしい。
コリン・ファレル、クリスチャン・ベール、そしてポカホンタスを演じた弱冠15歳のクオリアンカ・キルヒャーのはにかむ笑顔がよい。
太陽が、空が、風が、林が、河が、山脈が・・・全てが登場人物たちの心象となって笑い泣き怒り悲しむ。
年度ベストの一本。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナツメロや 心は馳せる あの頃に・・・

2006-04-22 02:00:00 | 日記
4/21(金)晴れ
早朝から銀座で打ち合わせ。
午後は鶴見へ行く。
ここでPR活動。
出てきた担当者が顔見知りであった。
名前が出てこない。困った。
商談は長引く。事務所を出れば街は黄昏。
一杯どうですか、ということになる。
駅前の高級鮨屋で懇親。
勘定はこちら持ち。とほほ。

池袋で宴席に呼ばれていた。
ダブルブッキングである。
9時近くに到着。
一次会を終えたメンバーたちはご立腹。
罪滅ぼしにカラオケを奢る。
82生まれの妙齢のお嬢様が欧陽菲菲の『雨の御堂筋』(71年)を熱唱。
当方はトムキャットの『ふられ気分でRock'n'Roll』(84年)で対抗。
不夜城・池袋で深夜まで歌い倒す。
喉が痛い。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

とりあえずのしあわせ

2006-04-20 23:59:00 | 日記
4/20(木)曇り一時雷雨のち晴れ
・・・というへんてこりんなお天気でした。
日中は汗ばむほどの陽気だったが、夜は冷えました。

お気に入りのカバンの留め金が壊れた。
修理を依頼せんと某有名百貨店のカバン売り場へ持ち込むと、『扱っていないメーカーの物なので、完全に修復できないかもしれません。あしからず』ですと。

夕刻、ターミナル駅から歩いて帰る。
途中、書店で話題のベストセラー小説やら贔屓作家の最新作、ビジネス読本等々を購入。
喫茶店で黙々と活字を追う。
ああ至福のひと時。

周囲を見れば、あちらでカップルが痴話喧嘩、そちらでフリーター風の若い男がコミックを読んでニヤニヤ、こちらでは人品卑しからざる老紳士がサンドイッチをつまんでスポーツ新聞の風俗欄に鼻の下を伸ばしている。

都心の谷間の茶店には、人間観察のためのサンプルが満載。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シークレット・ウインドウ

2006-04-20 23:09:00 | 日記
4/18(火)晴れ
早朝より名古屋へ。
望みの車中で爆睡。
豊田ビルが工事中なのに吃驚。
ツインタワーの13階で昼食。
老舗の味噌煮込みウドンをと思ったが、行列が出来ていたので断念。
怪しきエスニック風ヤキソバを食す。
近鉄に乗り継ぎ、特急に2時間弱揺られ大和八木。各駅に乗り換え耳成(みみなり)駅で下車。
所在は奈良県橿原市。駅周辺は小気味よいほど何もない。
大和平野の南東部、飛鳥古京の北に並ぶのは有名な大和三山である。
畝傍山(うねびやま、199m)、天香久山(あめのかぐやま、152m)、耳成山(みみなしやま、139m)の三山はいずれも標高200mに満たない低山であるが、万葉にも多く詠まれた由緒ある山々である。
登山できないのが残念。
野暮用は30分で終了。

夕刻、名古屋に戻る。
居酒屋で旧知の人々と懇親。
名駅に程近いホテルに一泊。
深夜、見逃していた【シークレット・ウインドウ】鑑賞。
スティーヴン・キング原作「秘密の窓、秘密の庭」の映画化。
監督はシナリオライターとしても大成したデビット・コープ。 
出演はジョニー・デップ 、ジョン・タトゥーロ、マリア・ベロ、ティモシー・ハットン・・・と、なかなか豪華。
しかし、あのオチはネットで賛否を騒がれていたが、わたくしは楽しめた。
後半は二度見た。(いまのホテル・ビデオ・システムって、巻き戻しや一時停止が出来るのですね)
翌早朝には最上階の露天(岩)風呂に入り、極楽極楽。
なんだかなぁ、ビデオ観て、風呂入りに来たみたいだったなぁ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青いうた

2006-04-18 01:04:00 | 日記
4/17(月)晴れ
天気晴朗なれど憂鬱な週明け。
午前、品川へ。
午後は数度の打ち合わせ。

夕刻、九段下、千代田公会堂で来月公開の邦画【青いうた】の試写会へ。
6:20、上映10分前に会場入り。ほぼ満席の盛況。
狭い座席、傾斜のない配列は、前に座った者の頭部でスクリーンが良く見えない。
音響効果も悪く、最悪の試写会場でありましょう。
ロハであるから文句は言えぬが。

映画の出来もいまひとつ。
青森県むつ市を舞台にしたご当地映画。
中学3年生、男女4名の群像劇。
主人公たちの年齢設定(16歳)に多少無理がある。
彼らはTVで有名な学園ドラマで共演した面々らしい。
それにしても幼すぎる。
ストーリーにも演出にもメリハリがない。
方言も、聞き取り難いだけで活きていない。
クライマックスである、のど自慢出場、熱唱までのタメが効いていない。
エピソードの積み上げ方が弱いのである。

憮然とエンドロールを眺めていたら、主人公兄弟の祖母役が緑摩子だったことが判明し、吃驚仰天。

感心したのは下北半島の山海と夕日くらいか。
全くテイストは違うが、青森つながりで、寺山修司・脚本、東陽一・監督の青春映画の傑作【サード】を突然思い出した。
あの作品の4人組(永島敏行 吉田次昭 森下愛子 志方亜紀子)は良かったがなぁ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雨にぬれても

2006-04-17 00:30:00 | 日記
4/16(日)曇り一時雨
終日自宅でゴロゴロしていた。
年に数日あるかないかの日曜日。

筒井康隆の【銀齢の果て】を読み始める。
作者お得意のスプラッタ・コメディである。
高齢化社会でのバトルロワイヤル。
読んでいて少し辛い。笑えませんな。

口直しに上原隆の【雨にぬれても】を読了。
市井の人々を描いたコラムドキュメンタリーの3作目。
前2作【友がみな我よりえらく見える日は】と【喜びは悲しみのあとに】同様、読み終わって、殺伐としたこんな世の中だけれども、生きていくのも悪くないかな、と思わせる。
これは筆者の取材した人々へのやさしい眼差しと文章力でありましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!

2006-04-16 18:16:00 | 日記
4/13(木)曇り一時雨
終日打ち合わせ。
夕刻には上野で人と会う。
そのまま大門の宴席へ。
還暦近くの紳士と20代前半の淑女と対座して杯をあげる。
三者共通の話題が在る訳ではないが、3時間ほど懇親する。

宴果てて有楽町シネカノンで【ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!】のレイトショウを鑑賞。
観客は一桁、カップルが何組か。
つまりガランガランである。心地よし。

コアなファンが多いクレイアニメの最新作。監督はご存知ニック・パーク。
女子供が観るファンシーものだと思ったら大間違い。
そうした娯楽性は十二分にあるが、これは英国らしい乾いたユーモアとアメリカンなサイト・ギャグが上手くブレンドされた風刺映画であろう。

クレイアニメが不得手とする、滑らかな動きとスピード感もCGの補完でストレスなく見られた。
ただし、良く練られたシナリオだとは思うが、パロディの多用は悪乗りが過ぎないか。
細部にこだわった苦心のセットや映画的なカット割りにクリエーターたちの技量やセンスを感じる。

アカデミー受賞もむべなるかな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寝ずの番

2006-04-16 18:07:00 | 日記
4/15(土)曇り時々晴れ
義母の退院に付き合う。
ついで寝たきりの実父を見舞う。

午後、散歩ついでにユナイッテッド・シネマとしまえんで【寝ずの番】を鑑賞。
原作は中島らもの短編。
上方落語の大名人の通夜に集う人々が語る思い出。
こじんまりした人情喜劇。
お葬式を描いた喜劇では既に伊丹十三の『お葬式』がある。
地味な内容ではあったが、切り口と役者でみせて佳作でありました。
監督は津川雅彦。
あえてマキノ姓にしての初演出。
爆笑とまではいかないが、故人たちのエピソードには、胸に迫るものはある。
可笑しくて馬鹿馬鹿しく、そして切ない。

客席は中高年層で満席に近かったので驚いた。
【マキノ】ブランドが日本映画の黎明期から連綿と続く名家の血統などといったって、若年層は誰も知るまい。

通夜の席であれこれ言われるような人生を送りたいものですな。
忘れ去られてしまうほど寂しいことはない。

中井貴一が熱演。
ほかのお弟子を演じた笹野高史、岸部一徳、木下ほうか、田中章はキャスティングの妙技あり。
大根の木村佳乃もこれまでで一番良かった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最臭兵器 エクソシスターズ5

2006-04-16 17:42:00 | 日記
4/14(金)曇り
大学で社会心理学を教えている旧友(女性50歳)あり。
『これは凄いから見てみな』と豊田薫監督のDVDを貸してもらった。
アダルトである。
それもスカトロ。
つまり糞尿ものである。
教材として使っているのか、彼女のコレクションなのかは聞けずにいる。
わたくしは全くそちらの趣味はないのだが、いやはやこれはスサマジイ内容で、名伏し難い感銘?をうけた。
悶々とした男性諸氏の自涜行為のツールという実用性から完全に逸脱したシロモノである。
パゾリーニの【ソドムの市】を例にとるまでもなく、醜悪な穢土を描ききると、その精神は聖なる浄化作用とも言うべき昇華を始める。

知的で美貌のヒロイン(唐沢美樹)が徹頭徹尾陵辱される様を見ていて、何故か大正時代に「相対会」を主宰していた小倉清三郎とその夫人・道世を思い出した。
彼らの活動は坪内逍遥、芥川龍之介、平塚雷鳥、伊藤野枝らも支持していたという。

アヴァンギャルドな性の求道者たちは何時の時代にもいる。
そして、男女の仲ほど他人様が解らないように、その性癖もまたしかり。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする