8/30(水)曇り時々晴れ
昨日とは一転地方拠点から案件数件。昼食にちゃんぽん。800円なり。定刻退社して池袋まで。新文芸坐にて藤田敏八のデビュー他1本を梯子鑑賞。途中何度か意識不明。松原智恵子や南田洋子など当然ながら若い。手持ちのカメラでオールロケというのは当時としては斬新だったのだろう。
8/29(火)曇り時々晴れ
昨日に続いて案件なくお茶を挽く。昼食にビビンバ。980円なり。定刻退社して日比谷まで徒歩移動。蒸し暑い。劇場前のナチュラルローソンのイートインで上映前の一服。日比谷シャンテ・シネにて。ヴァーホーヴェンの新作には若年層男性優勢で場内8割越えと順調な客入り。いやはや前評判通り、刺激的なお話でございました。今は無き≪新橋ロマン劇場≫で≪五月みどりのかまきり夫人≫を観て興奮した大昔を思い出した・・・という冗談は措いて、本作、欧州上流階級の優雅な生活背景とサスペンティックな展開に幻惑されるでしょうが、基本的にはロマンポルノと何ら変わらない骨格(テーマ)をもつ艶笑譚である。イザベル・ユペールと云えばヴァーホーヴェン同様やや露悪趣味のあるミヒャエル・ハネケの≪ピアニスト≫でも物議を呼んだが、あれも真面目人間にとっては応接に困る作風でありました。本作も声を大にして人様にお勧めするには憚る内容。そもそも健康な人間は、この手の映画なんぞ観ませんな。日ノ出と共に働き、日没前に家に帰って、夜は連れ合いと同衾して、ぐっすり眠る。自身のノーマル度を試すには格好の演目かと。
8/28(月)曇り時々晴れ
いつもと変わらぬ週明け。案件もなく臨店資料作成。昼食に胡麻蕎麦、850円なり。定刻退社して有楽町まで徒歩移動。ヒューマントラストでジャームッシュの3年振りの新作を鑑賞。若年層の単身者中心に場内7割の入り。前作≪オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ≫は、不老不死で永遠に生き続けねばならぬ選ばれし者の倦怠と恍惚を描いていたが、本作でも起伏の乏しい展開で観客のテンションを維持させる演出手腕は流石である。詩作を趣味とするバス運転手の淡々とした日常などに誰も興味を持つまい。我々の隣人にも煌びやかな感性を持つ詩人がいるかもしれない。監督の目線は実質のデビュー作≪ストレンジャー・ザン・パラダイス≫から一貫していると思ふ。絶妙な間合いと細部へのこだわり、乾いたユーモア、センスの良い音楽・・・。まさに単館アート系の王道の如き佳作。
8/27(日)曇り時々晴れ
6:00起床。朝食後に愛犬と散歩。7:30自宅を出て小川町へ向かう。10:00前に到着すると義父は玄関ロビーで待っていた。帰宅して昼食。床山とブックオフとマックでの喫茶。夕刻一族で外食に出るも右折禁止を張っていた警官に摘発されて金7千円の違反切符を頂戴する。1時間半、牛角(練馬駅店)にて団欒。義父を届けて夜の一般道をひた走って帰宅。
8/26(土)曇り時々晴れ
6:00起床。朝食後に愛犬と散歩。7:30自宅を出て新宿へ向かう。駅のカフェで1時間朝刊精読。ピカデリーにて9:15開始の邦画大作を鑑賞。原作ファンの高齢者層と贔屓役者目当ての若年層が程好い比率で場内ほぼ満席。これほど予備知識を求めるメジャー作品も珍しかろう。早い科白廻しも方言主体の活舌であるから聞き取り難し。クライマックスの合戦は、生身の武者がわんさか繰り出して、昨今のCG・SFXで見慣れた目にはかえって新鮮。しかし本作の出色は、そこに至るまでの権謀術数や駆け引き、情報戦に描き方だろう。それにしても嘗て≪バウンス ko GALS≫や≪KAMIKAZE TAXI≫など尖がったインディー系作品を撮っていた原田監督もすっかり巨匠の風格。但し、ナレーターに木場勝巳を起用するあたりが如何にも通好みで渋い。午後はテアトル新宿に移動して本日初日の邦画を舞台挨拶付で鑑賞。場内立ち見も出ての満員御礼。そういえば継父ってあんまり云わないよな。浅野忠信が珍しく平凡な小市民的父親を演じている。多感な年頃の娘にとって父親の違う兄弟の誕生は複雑な心境だろう。血が繋がっていても反抗期に娘は父を鬱陶しく思う。心に響くシーンはひとそれぞれだろう。吾はグドカンのスーツ姿とぬいぐるみかな。終映後に華やかな舞台挨拶あり。奇遇であるが、田中麗奈のデビュー作≪がんばっていきまっしょい≫の初日舞台挨拶を観たのも20年ほど前の新宿東映だった。作中、暗い目をした長女役の少女が、あの時の麗奈嬢のように頬を染めて明るく笑っていた。毎度の三平ストアのレストランで昭和プレーなるてんこ盛り定食を食す。ジムで遠泳をして帰宅。
8/25(金)曇り時々晴れ
蒸し暑き残暑続く。昼食にカツ丼を孤食。手持ちの案件を上げて監査対応に追われた一日。それでも定刻退社して新宿で途中下車。本日公開の米国大作をピカデリーで鑑賞。若年層中心女性多数で6割程度の入り。全国300を超える上映館を考えればまずまずか。DCコミック原作であるから荒唐無稽なのは致し方ないが、ヒロインの出自がギリシャ神話から語られバックボーンも気宇壮大。世界平和に目覚めて先の大戦時の英国へ、というのも凄い展開である。誕生(雑誌発表)が1941年と古参であるが、これまであまり映像化されなかったのは意味があるのか。圧倒的なパワーで美女がバッタバッタと敵を倒して爽快感あり。週末に俗事を忘れてリフレッシュするには絶好の演目でありました。
8/24(木)曇り時々晴れ
猛暑続く。昼食を元同僚に奢ってもらう。老舗レストランの巨大アジフライ。刺身やサラダがついて2,000円は安い。監査法人対策や案件が立て込んで2時間ほどの残業をする。退社して新宿で途中下車。シネマカリテで音楽業過をおちょくったフェイク・ドキュメンタリーをレイトショウ鑑賞。若年層中心に観客10数名と閑散。事前知識がなければ本当のドキュメンタリーだと思って見ていた筈。それほど徹底した造り込み。大物アーティストのインタビューやスタッフの証言など、さもありなんのリアルさ。やけに反応良く笑っている娘さんがいて語学堪能なのでありましょう。ネイティブならさぞ楽しめるのだろう。辛辣なジョークやパロディは振り切ると笑えなくなることもあるが、本作はそのバランスが素晴らしい。
8/23(水)曇り時々晴れ
晴れ間が出れば真夏日。いやはや暑い。着々と案件の調書を仕上げて週末までの目途も立つ。昼食に焼き鳥丼。定刻退社して新宿で途中下車。小一時間カフェで読書をしてピカデリーでフランス=カナダ合作のCGアニメを鑑賞。場内婦女子9割、30名強と閑散。孤児院育ちの夢見る逞しい少女の解りやすい成功譚。違法行為も含めてそうトントン拍子に行くかいな、と突っ込むのは野暮ですな。起承転結が明解なストーリー展開と人物配置。舞踏シーンは専門の振付師とデジタル技術の融合に感心。建設中のエッフェル塔や贈答前の自由の女神像などの大道具から、形見のオルゴールや思い入れのあるトウシューズなどの小道具まで、時代背景やお話に奥行きを持たせてグッド。夏休みの親子鑑賞あたりに最適な佳作だと思ふ。
8/22(火)曇り時々晴れ
久し振りに晴れ間が出る。案件が立て込んで来て忙しくなってきた。昼食に焼きパスタ(タコス風)。夕刻、勉強会の講師。1時間の残業後、渋谷で途中下車。ユーロスペースのレイトで単館系の邦画を鑑賞。もがき苦しみ葛藤する女子高生と地方老女の交流。リアルで暗いテーマ。独特の色調とリズムが淡々と物語をつぐむ。人は人との出会いと別れでしか物事を学べないのではないか。
8/21(月)曇り
曇天なれど蒸し暑き。6:00起床。普段より15分ほど早く出勤。さしてすることもなく研修資料などを作成。昼食に讃岐うどん。午後、同僚の困ったちゃんに人の道を説く。上司ならパワハラ確実であろうが、この程度の説教で改まるようなタマでなし。定刻退社して新宿で途中下車。米国製SFアクションものには単身者ばかり20名弱と超閑散。都下2館、全国でも17館の上映規模でこの不入り。打ち切り近いか。シリーズ第一弾は公開時に観たが、次作の≪NEO≫は未見。そして本作。ティーン受けしそうな題材とゲーム感覚のストーリー展開。近未来を警鐘するディストピアの内容はあくまで表層で、実は主演ふたり(ヴィジュアル良し)の単純な青春(恋愛)モノと見た方が楽しめるかもしれない。同時期に公開されていた≪ハンガーゲーム≫など、この手のお話がヒットするようですな、かの国では。豪華キャスティングではあるが、既視感と冗長感で少し退屈。終映後のイベントで坂本 浩一監督によるトークショーあり。アクションにも時流あり、最近は接近戦らしい。プロの実演はなかなか迫力ありました。
8/20(日)曇り
6:00起床。朝食後に愛犬と散歩。雨上がりの公園は涼しくこのまま秋突入か。午前中はジムで2時間のエクセサイズ。スーパーの弁当を談話コーナーで摂って帰宅。TverでTVドラマをまとめて観て、アマゾン・プライムでメグ・ライア、ティム・ロビンス主演のラブコを鑑賞。ラブコメの女王もこの頃までか。あとは昼寝で一日が終わる。珍しき休日。
8/19(土)曇り後雷雨
早朝は曇天で朝食後に愛犬と散歩。T・ジョイ西武大泉にて。初日初回を鑑賞。各年代ほぼ均等に7割を超える入りはご立派。都下4館、全国でも40館の上映館数は微妙な興行。同様の設定では近年≪ドライヴ≫があったが、オールド・ファンにはライアン・オニールの≪ザ・ドライバー≫だろう。監督もインタヴューでウォーター・ヒルへのリスペクトを語っていた。筋立てや人物配置は典型的なB級犯罪アクションそのもの。彩りにリリー・ジェイムス、癖のある同僚にジェイミー・フォックスなど脇役陣は豪華。本作の最大のウリは、ほぼ全編の動作にシンクロするサウンドトラックだろう。特にカーチェイスや銃撃のシークエンスではエンジンの唸りや排気音、果てはクラッシュの衝撃まで打楽器の一部かと聞きまごう。切れのあるカットの積み重ねと相乗効果となって観る者を圧する。暑気払いにもってこいの演目。これは口コミで間違いなくヒットすると思ふ。
8/18(金)曇り時々小雨
変わらぬ曇天続く。夜には降雨の予報も。休み明けの人々が増えて状態に戻る業務。案件なく臨店資料など作成。昼食にカレーつけ麵850円也。定刻退社して新宿で途中下車。ピカデリーで邦画アニメを鑑賞。若年層中心に場内9割越えの大盛況。原作は四半世紀前に制作されたTVドラマ。それにしてもネットでは酷評が目立つ。天邪鬼の吾としては少し擁護したくもなる。そもそも原作ドラマも後にヒットメーカーとなる岩井俊二の起点となった重要な作品ではあるが、大いなる助走とと云ったところでそれほどの傑作とも思えぬ。但しヒロインたちの年齢を3歳ほど上げていたことに違和感はある。少年少女の多感な3年間は長い。小奇麗なアニメの色彩は繊細な十代の表情を捉えるのは至難だろう。尺がちょうど倍となって前半は原作に忠実に、後半はダイナミックなタイムループという構成は一定の効果はあったと思ふ。
8/17(木)曇り
記録的な梅雨空続く。昼食を同期4人で老舗の中華。案件調書を1日1件。定刻退社して新宿で途中下車。武蔵野館で英・仏・チェコの合作鑑賞。場内中高年の殿方中心にほぼ満席。大昔にラングの≪死刑執行人もまた死す≫と≪暁の7人≫はセットで名画座で観た記憶があり。本作は史実に極めて忠実な印象。当時のプラハの街並みを再現したプロダクションデザインが素晴らしいが、激しい戦闘シーンにざらついた画質がベストマッチ。思った通り16ミリ・フィルムによる撮影だそうな。政治背景から結末まで解っていても、全身緊張してスクリーンを見上げた。銃器の不調や装弾シーンなど実にリアル。愛国心、家族愛、悲恋や裏切りなどドラマ部分の按配も良く役者も各々熱演。数あるナチス実録モノでも白眉の出来栄えだろう。
8/16(水)雨時々曇り
梅雨空続く。これは記録的な異常気象だろう。奉公先で溜まった案件の調書・資料をシコシコ作成。午前、元某電機メーカー社員の知り合いの訪問を受ける。現在はライバル会社の営業推進。社会人同級生、33年来の知己。昔話に花が咲き、土産までもらう。昼に700円也の天麩羅定食。定刻退社して日比谷へ徒歩移動。シャンテ・シネで先週末から公開のフランス映画を鑑賞。近隣に努めるOL風婦女子中心に4割程度の入り。大戦時にフランスで暮らしていた少年少女(ユダヤ人)たちの艱難辛苦。当時の状況は2010年製作の≪サラの鍵≫≪黄色い星の子供たち≫と同様。ストーリーは実にシンプルな逃避行・脱出劇。主人公(少女)のリーダーシップに力点が置かれるが、仲間たちのキャラの書き分けが素晴らしい。緊迫するシーンがなくはないが、牧歌的な景観のなかで子供らしく遊びシーンなどもあり、ナチスのユダヤ人迫害にありがちな過酷な収容所シーンなどがないのが救い。前述の2作と併せて人類の愚行の歴史として、一方で人間の叡智や勇気の記録としても、後世に伝えるべき佳作だと思ふ。