ほとりの朔子

1/30(木)曇り一時雨
朝からインフラの障害でパソコンの通信機能が不可となり業務が全く出来ない。それほど依存しているのですね、コンピューターと、そのNet環境に。午後3時近くにようやく復旧。夕刻、竹橋にある同業者と契約トラブル先について善後策協議。少なくとも今期中には解決に向けて前向きになりましょう、と結論らしき合意。出るところへ出ても良いのだと言う相手の挑発に乗ってはいけない。夜は渋谷で途中下車。イメージ・フォーラムで深田晃司の新作を鑑賞。単身の若年層が過半で20名程度の入り。贔屓の二階堂ふみも良かったが、意外や鶴田真由の自然体の演技にも感心。平田オリザが率いる青年団の役者たちも達者である。主題は揺れる少女のひと夏の成長譚であるが、3年ほど前に観た『歓待』同様に人間関係の屈折や脆弱さをも描いて秀逸な作品であると思ふ。単館のお手本のようなしっとりとした良い邦画でした。

ドラッグ・ウォー 毒戦

1/29（水）晴れ
早朝より静岡へ出張る。帯同者と客先でお詫びとお願いの正攻法営業。昼食にNetで人気ナンバーワンのラーメン屋で魚介系濃厚スープに舌鼓。のんびりこだまで帰京して夕刻、新宿下車。シネマカリテでジョニー・トーの新作鑑賞。特定の贔屓筋がいるのでありましょう、単身の男性中心に４割以上の入り。中国大陸で撮影をして当局からは相当な規制が入ったそうだが、ガンアクションの奇才の作風に変化なし。お得意の犯罪組織と警察の派手なドンパチが大画面に踊る。スッキリした気分で劇場を後にして定例会の会場に向い毎度のメンバーと一戦。トップを一回拾って収支は辛うじてプラス。日付が変わる頃に帰宅。愛犬と遊ぶ。

オンリー・ゴッド

1/28(火)晴れ
午前中に占領軍幹部相手に御前会議。馬鹿だ無能だと罵られても忍の一字で、まぁ致し方あるまい。午後には見込みを作成。1時間の残業をして渋谷で途中下車。ヒューマントラストで『ドライヴ』のコンビであるニコラス・ウィンディング・レフン監督、ライアン・ゴズリング主演のヴァイオレンス映画を鑑賞。単身若年層中心に4割程度の入り。デンマーク＝仏合作でタイのバンコクが舞台という異色作。なんとも形容しがたい暗喩に満ちた神話のような作品でありました。これは観客を選ぶ。ゴズリングもそうだが、クリスティン・スコット・トーマスも出演作が多彩である。鑑賞後にどっと疲れが出た。

風営法あれこれ

1/27（月）晴れ
早朝から神奈川の外れまで出張って顧客訪問。段取りの悪い担当者にイライラ。正業が思わしくないオーナー企業がラブホテルを買って運営を始めたそうな。呆れて二の句も出ないが、そもそも何処にそんな資金があったか怪訝である。かつてアミューズメント業界と付き合った苦き経験が蘇る。昼には川崎。午後も商談。帰社して非生産的な残業をして体力減退。寄り道もせず早目の帰宅。

鬱いろいろ

1/26(日)曇り
曇天なれど気温は3月並だそうな。レイトの梯子が災いして午前中を無為に過ごす。午後からジムでエクセサイズ。2キロの遠泳をして駅前のカフェで読書、次いで床山でスッキリする。故あってネットで鬱病を調べる。心療内科的に云うと心の風邪なのだそうな。治癒には投薬と休養と環境整備の3点セットが不可欠なようだ。単なる甘えもあると思うが線引きは極めて難しい。周囲を見渡せばお前は無縁だろうというタイプの者でも休職していたりする。夜はTVで名作邦画のリメイクを眺める。愛犬と居間で朝までうたた寝。

小さいおうち／ヌイグルマーZ／ゲノムハザード

1/25(土)曇り
居間のソファーで睡眠3時間。愛犬に起こされ起床。インドアで眠気を払って近所のシネコンで本日初日の邦画を鑑賞。松竹の巨匠の新作に中高年層3割程度の入り。全国300館を超える強気の興行。直木賞受賞の小説は刊行時読了。映画は極めて原作に忠実な造りであった。山田作品らしいちょいとあざといところもあるが、細部にスタッフの神経が行き届いた良作である。松と黒木が断然良し。憎たらしいほど上手い。ふたりの女優の代表作となろう。夜は隣町のシネコンでレイトショウの梯子鑑賞。観客はいずれも10名強。奇才・井口昇の新作は大槻ケンジ原作の異色ヒーローもの。B級テイスト満載の大学同好会のようなノリは相変わらず。作り手たちの偏愛が頼もしい。西島英俊主演の日韓共同制作は類似の多いアイデンティもの。アクションシーンにキレはあるが、謎解きとしてはもう少し整理したほうが良かったか。こちらのオツムが悪いからかも知れぬが後半込み入って難儀をした。戦中のよろめきもカルトなアクションモノもDNAを扱ったサスペンスも映画的仕掛けに富んで大画面で輝く。幸福な一日でありました。

有名人の旧友

1/24(金)晴れ
朝一番でややこしい商談電話あり。年寄りの早起きが恨めしい。昼食後に神田へ出張る。中堅システム会社の幹部と再会。ここの代表は還暦過ぎた薩摩隼人なのだが、その昔フォークデュオを組んでいたのだが挫折。その相方はその後ソロでビッグなアーチストになったそうな。人生は解らぬ。夕刻来客あり。支払遅延中の顧客代表の言い訳を聞く。油断して残業をしていると6時を廻った。ジムで遠泳をして早めに帰宅。NHKのBSで往年のグループサウンズの再結成ライブを観る。ただただ懐かしい。

ビフォア・ミッドナイト

1/23(木)晴れ
午前中に川崎の取引先で経理担当者への期末プレゼン。昼食にはラゾーナのフードコートで日本橋で繁盛している老舗天麩羅屋の天丼を食す。午後にはかつて担当していた企業の担当者へ結婚祝いを持参。夕刻、チネチッタで9年振りの【ビフォア】シリーズ第3章を鑑賞。18年前から9年刻みの時系列で男女の恋愛模様を描いた特異で実験的な会話劇である。精緻で知的なシナリオ、舞台設定の巧妙さと計算された演出、人物配置とアドリブと思えるほどの自然な主演ふたりの演技。単体としても連作としても文句のない傑作なり。夜は銀座で山仲間と新年会。年間行事の大雑把なスケジュールを確認してあとは四方山話。まぐろの兜焼きと格闘して3時間半の楽しい酒宴。快速の地下鉄に揺られて帰宅。

誰とランチする？

1/22（水）晴れ
早朝から神田の取引先訪問。良く喋る相手は楽である。相槌をうって1時間。男女混合でランチにうどんを啜る。誰とつるんで何を食べるかは勤め人にとって重大事である。独り机の前で昨晩の残り物を詰めた弁当を広げて文庫本を読みながらモソモソとを咀嚼する、というのが理想であるがそうはいかない。午後は旧職場の上司を訪ねて日比谷の巨大エネルギー会社を訪問。商談1時間。面談者が同じ年であることを知る。夜は毎度のメンバーと定例会。対面の宿敵に放銃して失速。早めに規定回数が終了して22時前に帰宅。家人がインフルエンザと判明。南無三宝くわばらくわばら。

バイロケーション 表

1/21(火)曇り一時小雨
穏やかな午前中、午後から田端へ。評判の駅前回転すしで帯同者と昼食。午後はプレゼン5分、雑談1時間。次いで朝霞台の取引先へ見積提出。値引の交渉に新規案件をチラつかされ持ち帰りの課題に。夕刻には東武練馬のイオンシネマでジャパニーズホラーを鑑賞。原作あるが未読。あまたあるアイデンティものの変種であり、サスペンティックな伏線やヒネリやドンデン返しなど趣向を凝らした構成と演出ではあるが、展開に少し無理がある。終盤視点を変えるのはルール違反ではないか？更に云えば尺が長い。もう少し刈り込んで判り易くすれば完成度も上がったと思われる。惜しい。『裏』は観に行くか思案のしどころ。本屋で警察小説を購入して駅前のミスドで熟読。小雨の中、徒歩帰宅。

鉄くず拾いの物語

1/20(月)晴れ
同居の小僧がインフルエンザの疑いあり。それにしても寒い朝である。人身事故の影響で地下鉄が遅れる。すし詰め状態の小さな箱に揺られて直行先の日本橋へ。建機商社の営業相手に商談1時間。午後も茅場町の顧客を訪問。喰えない経理担当者相手にヒアリングを試みる。定刻退社して新宿で途中下車。武蔵野館でボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画を鑑賞。国際的な映画祭で賞を獲ろうが地味な内容ゆえ都内単館。観客も10名強。虐げられた少数民族一家の物語。ドキュメンタリー風と云うが、そもそも実体験をそのまま体験した夫婦に正確に再現させたそうな。監督は『ノー・マンズ・ランド』のダニス・タノヴィッチ。単調ではあるが生々しい。息詰まる閉塞感とは対極の明るくユーモラスな描写もある。世界の果てでも貧困と希望、格差や人情は混在する。帰宅して愛犬と入浴。

太鼓たたいて笛ふいて

1/19(日)晴れ
木枯らし厳しきなか愛犬と早朝散歩。朝食後、ジムでひと泳ぎしてから新宿へ出張る。恩人出演の芝居を紀伊国屋サザンシアターで観劇。こまつ座の公演は常に満席であるが中高年層多い。有名人の顔もチラホラ。初演は14年前で今回は08年以来の4度目となる再演。主要キャストは変わらず、安定した舞台でありました。テンポ良し、笑いあり涙あり。そしてもっとも肝要なのは反戦や生きることへの作者の熱いメッセージだろう。これからも繰り返し上演されるであろう傑作戯曲だと思ふ。スパーで買い物をして帰宅。夕餉は鍋を囲む。

プチ同窓会

1/18(土)晴れ
2時間ほどの仮眠で愛犬に起こされる。散歩、朝食、雑用少々。インドアで白球を打って家電量販店にストーブを取りに行く。午後は自転車で中央線・荻窪を目指す。７～８キロの程度の距離であるが結構な運動になる。17：00、駅前で中学時代の旧友3名と待ち合わせ。南口商店街の創作居酒屋で歓談。3時間が瞬く間に過ぎる。幾つになっても馬鹿話ができる相手がいるということは有難い。冷気の街道をひた走って21時帰宅。TVドラマを漫然と眺めて気がつけば日付が変わっていた。

祭の馬／ソウルガールズ

1/17(金)晴れ
午前中はアークヒルズで建機レンタル屋の財務責任者と消費税を巡る見解で釈明を行う。午後は外回りのまま渋谷でフェイドアウト。イメージフォーラムで上映終了間際のドキュメンタリー映画を鑑賞。渋い単館ものであるが場内満席。一頭のサラブレッドを通じて福島原発事故の影響を淡々と描く。あざとい演出を排した74分。神馬の目は優しくその毛並みは比類なく美しい。声高に行政批判などしないだけに未曾有の惨禍の理不尽が際立つ。続いてヒューマントラストで豪州製作の音楽映画を鑑賞。観客10名強と閑散。凡百あるサクセスストーリーを踏襲しているが、新味は先住民族アボリジニの姉妹・従姉妹がソウル・ミュージックでベトナム戦争の慰問を行うという設定にある。横糸に姉妹の葛藤や恋愛を絡めて、これはなかなか奥が深い。佳作なり。大満足で劇場を後にしてジムで遠泳、リフレッシュして帰宅。幸福な週末。

インシディアス 第2章

1/16(木)晴れ
午前中は日比谷の商社でトラブルユーザーの善後策協議。午後は横浜で客先回り。そのまま直帰して池袋サンシャインで米国映画を鑑賞。低予算ながら本国ではスマッシュヒットした第1作は2011年真夏に観た。幽体離脱、心霊、悪魔祓い。前作通り解りやすく古典的なホラー映画である。ラストで更なる続編も決定か。生身の人間と邪悪なる者たちの闘いは血生臭い。ストレートすぎるとスプラッターになってしまう。この辺が邦家のお化け映画と違うところだな。