落ち着いた大人になろう!

旅行やら映画やらの独り言

「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」

2023-11-30 17:24:59 | 映画

期待通りでした。とっても良い、おバカ映画だった。年末に、笑うのにピッタリだ。

関西ネタは、さすが年の功の私。しっかり笑えた。琵琶湖や彦根城、行っといて良かった。

ただ、今回の映画で勉強になった事もある。比叡山延暦寺って、境内のほとんどが滋賀県の大津市にあるんだねえ。また、滋賀県民が京都人や大阪人にタンカを切る時に言うという都市伝説の「琵琶湖の水止めたろか!」は、実際止めると滋賀県が水没するとは・・・。いや、実際に水没するかは分からないが。460本の河川が琵琶湖へと流れ込んでいるのに、 琵琶湖から流れでる河川は瀬田川1本しかない事には驚いた。

麻実麗を演じるGACKTは立派だった。ずっと出ずっぱりで、撮影も大変だったろう。お察しします。

二階堂ふみ演じる壇ノ浦百美は、関西には行かないので、残念ながら出番は少ない。

その代わり、杏演じる滋賀のオスカルこと桔梗魁が大活躍。一応男性らしいがオスカルだからなあ。ってか、もう性別なんて関係ないから。

愛之助もなかなか良かった。愛之助の母親が、モモコとは。笑った。

まあ、一番活躍していたのは「とび太くん」だな。涙が出そうになった。嘘です。グッズが売れそうだ。

映像的に凄いなあ、と思ったのは、「チャーリーとチョコレート工場」の工場内のパロディ。粗い作りと言えばそうなんだが、CGで、凄い楽しいシーンになっていた。普段はあまり好きでないゆりあんが、適役だった。

あと、和歌山沖での船の遭難シーン。この波は「ゴジラ-1.0」に欲しかった波だ。

埼玉の武蔵野線の話も楽しかった。武蔵野線ができてから、埼玉県人の会社の人が東京の展示会場や出先から「家に帰り易くなった」と喜んでたもんなあ。埼玉県民の日は、舞浜に行く日というのも納得。行田タワーは古墳を見に行った時に、バスの中から見た。あんな秘密兵器だったとは。

現代版の話も楽しかった。和久井映見があそこまで丸くなるなら、私の体重増加なんて可愛いもんだと心強くなった。

エンドロールのはなわの歌がなあ。前作のインパクトに遠く及ばない。そこが残念だった。ミルクボーイが拾ってたけど。

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「ゴジラ-1.0」

2023-11-27 21:29:26 | 映画

2016年庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」の後、なんで今、山崎貴監督で「ゴジラ-1.0」? シンの後の-1.0だよ。東宝は何を考えているんだろう?

山崎貴としては、「ゴジラ」自体は撮ってみたかっただろうけど。

時代設定は、「シン・ゴジラ」に付いていけなかった多くの世代取り込んだ、戦後すぐ。そして、一応、一般庶民。なので、とっても親しみやすい。

しかも、ゴジラと戦うのが、神木隆之介&吉岡秀隆というヒーロー感まるでなしの2人。

主人公の、CMでは高杉君として無邪気な神木隆之介が、特攻隊の生き残り(まあ、自分で生き残ったんだが)としてのトラウマ。「僕の戦争は終わっていない」と苦しみながらも、機雷除去で生計を建て、小さいながら家も再建。最後は「生きる」と決意。また、元軍人達がもう一度、命を懸けて日本を守るためにゴジラと戦おうと立ちあがる。あ~、日本人ならホロリと来る。

吉岡秀隆もいつの間にか、飄々とした吉岡秀隆しかできない博士になっている。乗ってた船が「新生丸」で良かった。ペア組んでたもう1艇に乗ってたら、あっさり死んでたからなあ。

あと、横須賀の漁師の皆さんもケガもなく助かって良かったわい。

今回の自衛隊は、まだ自衛隊がない時代だし(というか日本の武器も全てアメリカ軍に提出済)、アメリカ軍もソ連との関係を悪化させたくないから協力してくれない。

それでも、ゴジラシリーズの、戦闘シーンの曲は流れる。あの曲を聴くと、ああっ、やっぱり「ゴジラだなあ」と思う。

あの水圧作戦が良かったかどうかは、減圧症経験者の私としては疑問だが。地上で生活している怪獣なら一発で効く作戦だけど。「ゴジラ」って、「ゴリラ」と「クジラ」の混合造語だよね。クジラだと、水深1,000mまで10分で潜ることができるそうだが。普段、水深が深い所に潜んでいるゴジラに効果があるんだろうか。映画では、弱まった所に口から爆弾を突っ込んで、今回はやっつけた事になってるけど。

VFXは地上波見事。銀座も派手に壊す。だけど、海が・・・。あの距離で、あの爆発や衝撃で、なんで波が立たない? 波の描写がなあ・・・。もっと、大きくて水量が多い波が立つはずなんだが。「新生丸」の揺れが少ない。

あと、深海魚。急激に浮かんで、浮袋が口から出てあの造形なんだろうが、そこが分からない。観客に、そこが伝わったのだろうか。最初、提灯アンコウかと思ったもん。

で、ストーリー的にちょっとなあ、と思ったのは、不死身の浜辺美波。完全に乳飲み子をどうやって育てていたんだろう? そして、ゴジラに食われた電車からも生還。さらに、偶然、銀座で神木隆之介再会。そしてさらにさらに「ゴジラによって熱線の着弾地点の国会議事堂を中心に半径6キロメートルが灰塵と化して政治機能が麻痺し、またゴジラの肉片から発する放射能により各地域が汚染され、死傷者数および行方不明者数約3万人に破壊された家屋が2万戸以上と、ゴジラによって東京は壊滅的な被害」を受けたのに・・・。涙のハッピーエンドなんだけど、不死身過ぎるよなあ。真のゴジラかもしれない。

安藤サクラは小さな声でボソボソしゃべっても、ちゃんと何を言ってるか分かる。流石だ。

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「ザ・クリエイター/創造者」

2023-11-19 21:50:11 | 映画

そりゃ既視感は凄いけど、でも、私はもっと評価されていい映画のような気がする。

ただ、設定がいろいろ甘いから、SF映画としてのカルトムービーにはならないかなあ。

予告編だと、「AI vs 人間」のSF映画だったけど、実際は、「寛容な(ニュー)アジア vs 超巨大国になり過ぎたアメリカ」 の、なんか精神論争みたいな映画だった。

原案・監督・脚本は「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」のギャレス・エドワーズ。

今から50年後位の、一応地球(私達が今生きてる地球ではないかも知れないが)。

AIが暴走したからと、やたら目の敵にして撲滅しようとするアメリカ軍はNOMAD(ノマド)という巨大宇宙船(ほとんど大気圏内にいるけど)で、AI搭載の人間型ロボット(この映画ではシミュラントと言う)と共存しているニューアジアの村や町にどんどんミサイルを落とす。ハマスがいるからと病院を破壊するイスラエル状態だ。

あんなに低空飛行で、肉眼でも見えるNOMAD(ノマド)が上空にくるまで、AIサイドはなんで気が付かないんだ?

ニューアジアは、どんな国家体制になっておるんだろう? アメリカに、あんなに攻撃されているのに。ガザ地区状態か。『地獄の黙示録』か。

しかもニューアジアの農村は、今から50年位前の東南アジアだ。高床式住居に貧しくみえるけど幸せそうな家族が生活している。(国家として存在しているなら)日本もニューアジアのグループで、しかも技術面では進化しているのであちこちに日本語が満載。どーせ翻訳機が訳すから、渡辺謙もちょくちょく日本語でしゃべっている。ちょっと『ブレードランナー』っぽい。ただ、ニューアジアに中国色は全くない。

チベットらしい場所では、オレンジの袈裟を着ている人間型ロボット(『チャッピー』型)は並んで正座させられて、アメリカ軍から後方から撃たれて破壊されている。

しかも『ターミネイター』になりかけたロス核爆発事件は、実はアメリカ軍側の入力ミスなんだが、その事実は伏せられたままAI撲滅の理由になっている。アメリカが仕掛けたイラク戦争みたいだ。

で、結局は、当初の原題通り「愛」なんだよ。ジョン・デヴィッド・ワシントン(デンゼル・ワシントンの長男)は奥さんのマヤをずっと思い続け、アンドリュースもシミュラントを本当に愛してしまい、ドリューも軍人としての報告より奥さんへの最期の言葉を伝えようとし。でもなあ、男女間の愛って脆いのに・・・。

NOMAD(ノマド)が破壊されても、ニューアジアが国家としてアメリカと正式に渡り合わないと、アメリカのAI狩りは繰り返されるんではないだろうか。

アルフィー、5年後っていうのがキーだったから5歳の女の子の姿をしていたシミュラントだったけど、クリエイターがいなくなった今、誰が彼女を大人の体にするんだろうか? 近い将来、彼女はレプリカントやスピルバーグの『A.I.』のデイビッドみたいに、「自分は何者か」と悩むんじゃないか。

マヤ、旦那に気が付かれないで、時間的にも設備的にも、よく創造したもんだな。それが最大の謎かも。

いろいろ書いたけど、良い雰囲気のSF映画だった。

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「ドミノ」

2023-11-19 19:43:03 | 映画

ロバート・ロドリゲスが、原案・製作・監督・脚本・撮影・編集してるんだが・・・。

予告編を観ると、ベン・アフレックス主演で、「インセプション」ぽい映像で、真面目なSF映画だ。全然ロドリゲスっぽくない。

主人公がベン・アフレックスかあ・・・。

原題は「Hypnotic」で、形容詞で“催眠術の”、名詞で“催眠状態にある人“”催眠術にかかりやすい人”。

主人公の刑事が、自分と公園で遊んでた娘が突然姿を消して、職に復帰したら娘の行方不明に関係した事件が起こるという出だし。

銀行強盗のシーンは上手でドキドキ。

で、早々に本編でもネタバレするけど、他人の心を操れる超能力者のグループ(元々は政府に所属だけど、暴走。まあ、するわな。)と敵対しながら、娘を探し出す。

他人の心を操れるから何でもできる。一般人を操っといて、ちょっとでも面倒になると、すぐに自殺させてしまう。

次から次へと、ほほう、そう来るかあ。と、思いながら観れるので、飽きないけど。

んん~、これがロドリゲス? と、常に思ってしまう。普通に、クリストファー・ノーランぽい、SF映画として観ればいいのかな。

悪役のウィリアム・フィクナーが、悪役としてとっても分かり易い存在。

だから、エンドロールの途中のどんでん返しもなんか予想できたし。

ちゃんと教育を受けていない子供の超能力が、百戦錬磨の大人に勝てる訳ないじゃん。

可哀想なジャッキー・アール・ヘイリー。子役の頃の人気を、私はリアルタイムで知っている。

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「ジョン・ウィック:コンセクエンス」

2023-09-25 12:52:43 | 映画

ジョン・ウィックシリーズの新作だあ! 真田広之も出てるぞ! わーい!

と、はしゃいで観に行ったら、長い! 長く感じただけかと思ってたら、実際169分。2時間49分あったのかあ!

しかも原題 “John Wick: Chapter 4”じゃん。そりゃ、ジョンはつぶやいてたけど、分かり難いコンセクエンス(良くない結果)なんて使わなくてもいいのに。

残念ながら、面白かった!とは、手放しで喜べない。

アクションシーンとそのカメラワークは凄い!特に決戦のパリ。アイデアが面白い!

凱旋門のロータリー。襲ってくる“坊やたち”が自動車に跳ね飛ばされてくるくる回る。

修復中の教会の、屋根を取っ払ったセットで、ドローンで俯瞰でジョンが次々と“坊やたち”や公爵の手先をやっつける手順をワンカットっぽく撮ってるシーンにはびっくりした。

サクレクール寺院の階段を上手く使ったシーンも、(間に合うか?)とドキドキ。

ただねえ、なぜか全て2回繰り返す。1回目は感心したけど、えっ、また? くどくないですか? せっかくの取れ高だから、使いますか?

主席連合(ハイ・テーブル)もルールを尊重する伝統あるしっかりした組織なのか、公爵(“IT”でペニー・ワイズを演じた美男)にいいようにされている形骸化している団体なのか良く分からなくなっている。

今までは、ちゃんとした組織だったから、ストーリーに厚みがあって面白かったのに。

なので、NYだけでなく、大阪コンチネンタルホテル(外観は新国立美術館だった)は壊滅させられる。

NYなんて1時間の逃げる猶予があったのに(コンシェルジュのシャロンが冒頭で殺されるのにはびっくりしたわい。しかも俳優さんもこの後、本当に亡くなっているとは。)。大阪は問答無用だあ。変なの。

あとね、ストーリー的にジョンが目立たないんだよ。2名が邪魔なんだよねえ。

まず、ケイン。

全盲なのに強すぎる。不思議だあ。座頭市だって「居合抜きでは強いが長期戦は不得意」という設定だったのに。

厨房では探知ブザーを使って、なるほどと思わせたが、それ以外なぜ交戦できるのかが不思議。全くこの人物の設定が分からない。カッコ良くもないしさ。サクレクール寺院のシーンでも、銃の音がしてないのが分からなかった位、耳が悪いのに。

なのでラストは、ざまあみろと思ってしまった。

そして、ミスター・ノーバディ。

実はシャロンの息子だったというオチもなく。「スピンオフのシリーズでは、主役にするつもりなのでよろしくね」って事なのでしょうか?出来る犬も連れてるし。

大阪のシーンはアキラは必要なので回顧シーンで短めに。(ごめんね。真田さん) アクションシーンは一度目だけにして、全部で40分削ってではいかがでしょうか。

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「ミステリと言う勿れ」

2023-09-20 12:14:18 | 映画

広島編の映画化だ。

テレビドラマは全部観た。原作の漫画もepisode5の広島編(狩集家遺産相続問題)まではスマホで無料試し読みで読んだ。映画公開前のSPドラマは、前半の再放送部分はやっぱり面白かったけど、後半は俳優として篠原涼子と塚地が好きではないせいか面白くなかった。

年を取って記憶力が曖昧なので、広島編が犬神家の一族みたいにおどろおどろしいのは覚えてたけど、ストーリーや犯人は忘れたから大丈夫!って思って観たら、最初の遺言書公開の場面で全て思い出してしまった・・・。狩集汐路が後からいろいろ思い出すのと同じだ。年齢は半世紀位違うけどね。

なので(前半と後半の)犯人の動向に注目して観る。整君の魅力で楽しめる映画だった。

まあ、事件を背景にした人間模様に対して発する、整君の言葉を噛みしめる作品だから。

乾いてないコンクリートの話とか、女性に対する決めつけの話とか。原作の田村由美さんが凄いんだろうなあ。偉いなあ。私と同い年位らしいが、人間として大違いだ。

「人間は弱いものだから」、もっと他人を想い合って優しい社会になりますように。

狩集家は、岡山県の旧野崎家住宅で撮影されたそうだ。長屋門や部屋が連なった母屋や石垣や表書院庭園など。見事だ。昔の(江戸や明治)実業家の実業家って、こんな家を建てる事ができたんだあ。だから、狩集家や犬神家もあったんだろうなあ。岡山県に行くことがあったら行ってみよう!

狩集汐路を演じた原菜乃華って、「罪の声」の生島望ちゃんだったのか。そして「すずめの戸締り」の岩戸鈴芽の声の子。整君は準主役で、この子が主役みたいだった。

松下洸平のクズっぷりも良かった。エンドロール、キャスト最後に名前が出たのは柴咲コウだった。良い意味で偉くなったなあ。

私にとって納得いかないのは、宝田がなぜ、一族の秘密を知ったかだ。蔵で巻物を見つけたらしいが、そんな人に絶対に知られてはいけない事を巻物に残すか? そしてあんな恐ろしい内容を知ったら、生かしておいてはもらえないとは思わないのか? 世間に発表したとしても、小さな劇団で世間受けしない内容だぞ。

まあ、いろいろ考えたら、ミステリィとしては???な部分がでてきてしまうので、「言う勿れ」か。

 

 

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「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」

2023-09-17 23:13:10 | 映画

ケネス・ブラナー版エルキュール・ポアロの第3作。

ベネチアの古い館に嵐で閉じ込めらた11名の一夜の物語なので、地味な設定だ。なのにメチャメチャびっくりする。

まず、亡霊の使い方が本当に上手い! 下手なホラー映画より怖い。驚く。

そして、アガサ・クリスティーの「ハロウィン・パーティ」が原作のはずなのだが、まるっきりケネス・ブラナーのオリジナルだ。あのポアロが隠遁生活をベネチアで送る設定がまずおかしい。冒頭にハロウィン・パーティとアップル・ボビングは出てくる。だけど、それだけで全く異なるストーリーにびっくりする。なので、前2作「オリエント急行殺人事件」「ナイル殺人事件」の焼き直し感が全くないので、一緒に謎解きをする楽しさがあった。ただ、犯人は・・・。

ミシェル・ヨーが霊媒師の役だ。ギャラが高いのは彼女だけのような気がする。

時代設定が1947年、第二次世界大戦が終結して2年なので、キャラクターのほぼ全員が戦争に巻き込まれていて、PTSDに悩まされていて普通の生活がおくれていない。そこが哀しい。だからこそ、PTSDに悩まされてない数名が能天気に自分の事しか考えてないのが憎たらしい。

ポアロが終盤、見ていたように事件の核心に迫るご都合主義は否めないが、一人ひとりの事情が暴かれていって、ええっ!そうだったのか!!と、やっぱりびっくり!

「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」もそうだったけど、ベネチアが舞台なのは、コロナ禍で観光客がいなくて、ロケをしやすかったからなのかな?

以下、ネタバレ。

スーシェ版ポアロではそこまで酷くなかった、アリアドニ・オリヴァのキャラ設定が・・・。ムカつく。なんだ!この女は! あんなにいろいろ画策して!

新鮮なストーリーの割には、犯人の設定が原作と同じなので、そこは原作を知っている人は最初からそう観てしまう。ただ、その他の人の抱えている事情の設定は上手い。

二つに引き裂かれた写真をお互いに持っていたのは悲しい。でも、あの時代にスナップがカラー写真? そこは疑問。

ハンガリー(?)から地獄を見て逃げてきた姉弟がアメリカに行ける事になったのは良かったが、レオポルド君の将来は大丈夫なんだろうか? 父の面倒を母のように看て、この夜の事件の発端が自分で・・・。頭が良い分、暗黒面に落ちたら凄い悪い奴になりそうだ。無事に育ちますように。

私は個人的に、アガサ・クリスティ原作の映像化で凄い!と思ったのは「アクロイド殺し」のあのトリックを映像化した、フジテレビの2018年の「黒井戸殺し」なんだが。ポアロの野村萬斎はともかくとして、脚本の三谷幸喜と大泉洋と斉藤由貴がとっても良かったんだ。これはもっと評価されてもいいんじゃないかと思う。

 

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「ブギーマン」

2023-08-27 14:30:49 | 映画

ブギーマン”って、「ハロウィン」シリーズのマイク・マイヤーズなどあのマスクを被っている殺人鬼を指す固有名詞かと思っていたら、西洋では“昔からいる子供をさらう妖怪・バケモノ”を指す一般名詞だったんだねえ。

ゴヤもブギーマンの絵を描いてた。

そして日本ホラー映画の怪作「来る」の原作小説のタイトル「ぼぎわんが、来る」の“ぼぎわん”は、作中では室町時代に宣教師によって『ブギーマン』と名付けられたものが当時の日本人の発音のなまりで「ぼぎわん」と呼ばれるようになったと説明されている、そうだ。

映画自体は真面目だ。おバカホラーではない。母親の事故死で精神的に“防衛力”がなくなっている家族を餌食にしようと、ブギーマンがやってくる。妹を守ると決意した強気の高校生のきれいなお姉さんと、可愛い妹。そして、神経分析医なのに、妻の死で混乱していて父としての役割を果たせないお父さん。その父と子の絆の復活の物語だ。

ちゃんと驚かされるし、子供2人のキャラが良いので、面白く観られた。

ブギーマンは、人間の形をしてなくて、まあ今時のバケモノだ。しかも、物まね能力にたけている。ただ、どうやってあの2軒の家を往来してるのだろうか? あんなもんが夜中に住宅街をウロウロ移動しているのだろうか? だからYoutubeに、シャドーマンとか大型の蜘蛛男として防犯カメラの映像があがっているのだろうか?

そして、日本人として納得できないのは、やはりなぜ、間接照明とかロウソクだけなんだ! ブギーマンは光が苦手と分かっているのに。全体照明を点ければ済んでしまう映画ではないのか? 築年数は浅そうな家なのに、なぜ天井にシーリング照明を点けない。そして、その明るい部屋で皆で寝ればいいじゃないか。なんで、個々に寝る!お姉ちゃん、妹と寝てあげればいいのに。そして、なんであんなに広い一軒家なのだ! 一部屋が軽く10畳以上あって、それぞれの部屋と大きな地下室もある。ブギーマンの隠れ場所がいっぱいある。

日本じゃ、特に都心のマンションでは、ブギーマンの居場所はないよなあ。ブギーマンにとっては気の毒だなあ。

 

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「リボルバー・リリー」

2023-08-18 20:31:02 | 映画

原作は知らない。綾瀬はるか演じる女殺し屋が関東大震災1年後に、少年を守って帝国陸軍と戦う話だ。

綾瀬はるか、綺麗だしカッコいい。着物姿も洋装も素敵だ。もう、それだけの映画だ。男が両手で力の限り殴ってきても、片手で防いじゃう強さだ。

あと、ロケ地の選び方も上手だし、窓ガラスがちゃんと昔のガラスだった。街中のCGもまあまあ。震災1年後であの復興ぶりかあ?復興しすぎだろとは思ったが。

あとなあ、船の爆破シーンはなあ。水しぶき1滴の大きさが、船と比べると50㎝位あるんだよなあ。あのシーンだけでも撮り直しして欲しかったなあ。

また原作はどーなのか知らないが、陸軍との最後の戦いが・・・いきなり日比谷の街なかで濃霧発生。濃霧の中での銃撃戦。街のセットも陸軍軍人も見えなくなる。まさか、途中で予算がなくなった訳ではないだろうに。

キャストは有名どころが大集合!ジャニーズの人も及第点なんだが、エンドロールでカッコでグループ名が出るとなんだかなあ・・・。マイナス効果だなあ。

豊川悦司は素敵なおじ様になったなあ。

佐藤二朗は、ユリ(綾瀬はるか)に何を頼んだのだろうか?で、あの位置から打ったら自殺には見えないだろうに。

清水尋也は雰囲気は良かったんだけど、なぜあそこまでユリを狙うかが分からん。組織の分裂の際にもっといろいろ何かあったのだろーか?

ストーリーは良かったんだが、構成が・・・。ここに過去のシーンを持ってくるのかあ、もうちょっと前の方が良かったのでは?あるいは要らないのでは?

まあ、綾瀬はるかが綺麗だからいいか。

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「バービー」

2023-08-13 22:13:27 | 映画

折角マーゴット・ロビー主演で、ピンク色のポップなファンタジー映画なのに、いろいろケチが付いてしまって・・・。気の毒だ。

「バーベンハイマー」は誰がどう仕掛けたのか?とか、クリストファー・ノーランを巡ってのユニバーサルとワーナーの確執とか、でもSNSに投稿するのは現場の人間だしなあ・・・とか。

純粋に映画「バービー」を楽しもう!

面白かったよ。マーゴット・ロビーは溌剌としてたし(やっぱり年相応に見えるけど)、衣装も素敵だし。バービーランドのセットも可愛らしい。

ただ、バービー人形自体には何の思い入れがないリカちゃん世代の私。とは言え会社員時代に、バービーとマテル社には若干関わっていたので他の日本人観客よりは笑えたかも。でも、外国人の観客はもっと笑ってた。比喩や小ネタが分からん!フェミニズムやらLGBT云々のくだりも正直良く分からない。ただ、ヘンテコバービーを演じてたケイト・マッキノンは確か同性愛者と言ってたから、バービーを演じていた他の役者さんもそうなのかなあ?と。

ナレーションはヘレン・ミレンなので(オープニングにクレジットあり)、最後に出て来るかと思ったら違う小さい女優さん(なんとダニー・デヴィートの奥さん!)だった。バービーが「私は醜い」と言うとナレーションで「マーゴット・ロビーがそんなわけはない」と突っ込んでた。

で、ケン役のライアン・ゴズリング。実年齢42歳だ。最初に配役を聞いた時はミスキャストだと思った。もっと若くて(せめて30代中頃までで)、体が良くて、金髪が似合って、歌って踊れる男優はいっぱいいるだろうに。最初はやっぱり違和感いっぱいで。

でも、だんだん慣れてきたら、この映画に描かれる“女性”よりも、ケンの方に感情移入してしまって。「シャン・チー/テン・リングスの伝説」の主役をしてたシム・リウ(相変わらず地味だ)となかなかのダンスもしてた。

バービーランドでは、完全に女性のための世界。政治も仕事も全て女性が握ってて。遊びも女性中心で、男性は頭がからっぽでただいるだけ。ケンはそれでもバービーを愛してるのに、バービーは何とも思ってない、どころか利用するだけ。そんなケンが人間界(アメリカ)に行って、真逆の世界を知って“男性”社会を作ろうとするんだが・・・。結局、また元の世界に・・・。おまけにバービーは、何もさせてくれず(ツルツルでも1回位してあげればいいのに。せめてキスだけでも)、去っていく。え~、気の毒すぎるじゃん、男(ケン)たち! マテル社の重役たちも気の毒な描き方だし。逆にこれでOKしたマテル社の懐の深さも感じるが。

そして、ラスト、バービーは就職の面接に行ったのかと思ったら、産婦人科を受診する所で終わるのだが・・・。人間になったから、ツルツルではなくなったという事なのか? やっぱり女性としては子供を産まないといけないと言う事なのか? 政治も仕事も頑張って子供も育てて頑張る女性が偉い!という映画なのかなあ。なんか、男性が気の毒だなあ。女だって見てくれで男性を評価するのになあ。

なんか、ラストがなあ。未婚で子なしの生産性のない私としては、ちょっと辛かった。まあ、だから私はこの映画を観て、男性に同情するのかもね。

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