晴耕雨読なくらし

じねんじょに夢をかけるおじさんの物語

山の講

2012-12-10 08:07:16 | 地域の文化や出来事
平野部に暮らす人にとっては聞きなれない山の講(神)
山の木を切り出したりキノコなどを採って
生活の生業(なりわい)としていた村人が山への感謝を込めて行う祭礼です
春と秋の農閑期に行われています

今では生活様式が全く変わってしまい、その由来も知らず風習だけが
脈々と現代に引き継がれています

私の集落では12月7日と3月7日がその日とされ
その近くの日曜日に行われます
今年は私も含めて3人が当番にあたり二人づつ出て準備します



山の神のお堂は、そんな立派なものでないが
かって山の仕事の無事と豊作を願った村人の心のよりどころだったのでしょう

今はほとんどお参りに訪れる人もなく落ち葉に埋もれた参道とお堂を掃除し
お神酒を捧げて村人の健康と安心の暮らしを願います



お神酒と一緒に食べてもらう肴はイワシときまっており
炭火で焼き上げます

食事は昔からすき焼き
美味しいものが食べれなかった当時の人たちが
この日ばかりはと口にしたのでしょう

子供の行事も私が小学生の頃まで残っていました
ヨアソビ(夜遊び)といって集会所に集まって食事をつくり
一夜を明かしたものです
もう50年も前のことで、かすかに脳裏に残っています

地域によって様々な風習があり、形骸化され消えているものもあるが
山の講は地域の隣近所の者が一堂に介し
ともに食事をすることで情報交換と懇親をおこない
地域の一体感を作る場となっています


コメント
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