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2020.4.19 『616m峰』(点名:三番川南)  樺戸山地の懐へ!

 日曜の朝は『神居尻山』の麓で目覚めた。

久しぶりに暖かい夜だった。

先日3シーズン用に替えたシュラフを冬用に戻したが、

また3シーズン用に戻そう。

 『神居尻山』の南隣りに標高は低いが、

何とも登行意欲をそそられる、

魅力的な山塊がある。

もう200回近く登った『神居尻山』から、

それをずうっと眺めてきたのに、

何故今まで登らなかったのか?

自分でも不思議な気がする。

この山を地形図で調べてみると、

三角点があり、点名は「三番川南」となっていた。

そしこの朝はそんな一座を目指すことにした。

 道民の森の夏道Bコース登山口に向かう車道は、

奥のヘアピンカーブで残雪のため通行できない。

戻って宿泊棟横の駐車場に車を置かせていただいた。

6時45分、駐車地をスタート。

公園の中をショートカットして林道「牧場南線」にのった。

これは夏道Cコースの登山口への舗装された林道だ。

雪の残っている部分がまだ多い。

Cコースの登山口を過ぎて先に進む。

やがて三番川に架かる「樹輪橋」(じゅりんばし)が現れる。

7時25分、「樹輪橋」。

ここまで駐車地から1.8km。

アーチ形の特徴ある橋を渡った地点で林道を離れた。

『神居尻山』の麓から見た限りでは、

容易に登れる感覚でいたが、

山はどこでもそうだが偉大なもので、

簡単にはそのピークに立たせてくれない。

浅い残雪が腐ってズボズボ足を取られるので、

早々に尾根に取り付き、

残雪が少しでも豊富な部分を歩くことにした。

しかしそんな思いもそうそううまくはいかず、

腐れ雪に苦労しながらの登行となった。

そしてCo.380で尾根の頭に上がった。

すると南側から笹が覆い出し、

藪漕ぎを強いられそうな気配に、

Hiromiが藪漕ぎ用のアウターを着用。

笹の濃い部分は少し高度を落として、

極力北側の残雪の上を歩く。

しかしこの笹はなかなか広く濃い部分があり、

一旦沢まで下山しなければならないかな?

とあきらめかけた地点があった。

それでも笹の中にわずかな雪渓を見つけて、

さらに先の尾根へとつなぐ。

尾根は素直に先へ誘ってくれるので助かる。

そしてCo.450で一旦後方の視界が大きく開けた。

するとどうだろう、純白の増毛山地の美しいこと!

Hiromiが「おおーっ!」と感嘆の声を上げる。

二日続けてこんな素晴らしい晴天の風景を楽しめる幸福感。

本当にありがたい!

このあとはむき出しになった笹を避けながらトラバースし、

最後は斜度のある斜面を登って行く。

ここまで来ると今度は北側の三番川対岸にそびえる、

『神居尻山』の迫力ある南斜面が見事だ。

この斜面の頂点(842m)は、

夏道BコースとCコースの分岐点となる。

最後はその迫力ある風景を背にし、

急登を経て、

9時20分、三等三角点「三番川南」

そこから目にする風景は新鮮だ。

樺戸山地の懐に潜り込んだような思いで、

更なる頂への思いが馳せる。

「今度はあれに登ってみたい」と私が言うと、

「それにはあそこから行った方がいい」とか、

「いや、こっちの方から行った方がいいかな?」などと、

Hiromiが言うようになった。

ただそのルート取りの多くが、

採用できないものではあるけれど、

そういう観点で山に向かえるようになったことは感心だ。

風もなく穏やかで温かいピークを楽しんだ後は、

もう融けはじめて雪がザクザクになった急斜面を、

三番川目指して下って行く。

この下りにHiromiが「面白いわぁ~」

吸い込まれるような急下降を経て三番川に下り立った。

あとは三番川に沿って林道を目指す。

この間二度の渡渉を経たが、

水量が少ないので問題なし。

とにかく温かくて気持ちがいい。

10時30分、「樹輪橋」。

そしてとことこ林道を歩いて、

10時55分、駐車地。

二日間素晴らしい晴天に恵まれたことに感謝!

また、ここ4年間は定年後の新たな職場において、

4月は繁忙期で週に日曜日しか休めなかったので、

こうして続けて登ることができる幸福感を、

改めて実感することとなった。

感謝!

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