コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

権現岳 ~ トレースなく敗退

2017-02-24 11:23:39 | 登山



今日は八ヶ岳の権現岳へ。

天女山への道は冬季閉鎖ですので、ゲート手前に車を駐車します。(6~7台可)
最初は一台も止まっていませんでしたが、後から山梨ナンバーの車が一台。
私より準備が早く先に出発されました。少し遅れて6時20分出発します。
今日は先に行かれた方と一緒に、この後一日雪と奮闘することになります。










1時間ほどで天の河原に到着。

さほど冷え込みもなく、天気も良い。
























天女山までは凍結した道でしたが、次第に雪深くなってきました。









先に行かれた方の深い足跡だけが、点々と続いています。
先日の南沢のようなパウダースノーではなく重い新雪です。
前三ツ頭へと傾斜が増すにつれて雪も増えていき、深くハマった足を抜いて
一歩一歩登って行くのは、ボディブローのように徐々に体力を奪っていく感じがします。










先に行かれた方に追いつきました。ここで先頭を交代。















何となくトレースの形跡を登っていきますが、途中でわからなくなり
適当に前三ツ頭まで、樹林帯をラッセルして何とかたどり着きました。

・・・・私の付けたトレースは、本来の道を外してします・・・・・











稜線は風が強く、雪も飛ばされています。
今日は南西の風で、午後は徐々に曇ってくる予報です。
少しガスも上がってきますが、今はまだ遠くの山々まで良く見えます。

















富士山は雲に浮かぶという表現がピッタシですね、雲海の下は何も見えません。

中央アルプス、御嶽山もよく見えます。

















ここから見る三ツ頭。

トレースがあれば30分程度で行けますが、ここからが大変でした。












だいたいのルートは尾根の上で、所々に赤いリボンがありますが
以前あったトレースの後はなく、真っさらな雪の斜面が広がっているだけです。











クラストしていて、あまり深く沈まない斜面もありましたが、
股下まで深く沈む場所もあり、2人で三ツ頭まで奮闘します。









・・・・写っている画像をお借りします。 m(_ _)m



深い雪に阻まれながらも、時々振り返って見ると良い景色です。

今日は富士山と南アルプスが印象的でした。







































樹林帯の中ですが風紋が見られます。

そうとう吹き荒れたようです。

これじゃトレースも無くなりますね。













ようやく深雪の森を抜け出しました。甲斐小泉へ下る分岐に到着です。
当然下るトレースなどはありません。











雪も締まってきてアイゼンが効いてきました。三ツ頭までは、もうすぐです。

時計も見ると、もう12時を過ぎていました。

こんなに深い雪をラッセルしながら雪山を登ったのは、いつ以来かな・・・・
たぶん、まだ20代の頃、一人で奥美濃の山々を歩いていた頃以来じゃないかなと思います。






ようやく三ツ頭、到着です。

いつ見ても雄大すぎる!























これから向かう権現岳。










いつもは雪庇の左側にトレースがありますが、見当たりませんです。


ただ上は、程よくクラストしていてアイゼンが効くのではと・・・希望的観測。











ここで、先ほどの男性と別れて、一人権現岳へと行きますが
時間的には厳しい状況です。トレースさえあれば1時間で行けますが
今回は無理かもしれません。2時到着が無理な感じなら引き返そうと思います。


三ツ頭から一度下って登り返します。

三ツ頭を振り返る。









権現岳との鞍部は樹林帯で、距離は少しですが
再び深い雪のラッセルが待ち構えていました。

一度、深く股下までハマり、抜け出すのに四苦八苦しているうち
行くぞという意気込みも少々折れてきました。


ここまでかな・・・・・・・


今回は敗退です。ここで帰路に就くことにしました。

風はありますが、気温はそれほど低い感じではないので
三ツ頭の広い山頂では、しばらく景色を眺めていました。

権現岳まで行けませんでしたが、この景色を見ることができただけでも良かったかな・・・
普段あまり経験がない達成感もチョッピリありますし・・・・・・























奥秩父方面












タイマーで・・・・・また来ます。











帰りの天気は下り気味で冷たいガスが吹き付けて
樹々に霧氷が付き始めていました。



















帰りは早く、4時半に着きました。

今回は春2番が好き荒れた後でしたので、自分でもネットで可能な限り情報を
集めたつもりでした。

前日の調べでは、2イン1スキー場では積雪が20cm。
上でも30cm位だと思っていました。多少は苦労するだろうけど
何とか行けるだろうと、気楽に考えていました。

帰ってきてから、赤岳鉱泉のブログを見ると、行者で50cmの積雪だったようです。
強い風と50cmの積雪ですと、稜線は風である程度は飛ばされてしまいますが、
樹林帯の中ですと、しっかりしたトレースも消えてしまいますね・・・・・・

ワカンを持って行くとか、暗い時間から歩き初めれば何とか行けたかもしれませんが
体力的に厳しかったかもしれません。
毎回、トレースのあるコースばかり歩いているので、なかなか対応できませんでした。

今回はエキスパートオブジャパンの10本アイゼンを使いましたが
つま先と踵の間をつなぐ金属にスノープレートが付いていないので
深い雪にハマると雪が団子状に付いて重くなり、毎回雪を落とさなければ
ならないので、非常に面倒でした。
このアイゼンは深い雪には向いていません・・・・ワカンを付ければ
そんなことには、ならないのでしょうけどね・・・・・

今回は、いろいろ良い経験になりました。

冬の権現岳は何回も登っていますが、平日は今回のように2人だけとか
多くても5~6人、もしくは自分だけ・・・・・なんて事もあります。

車でのアプローチが良く、赤岳周辺と比べると。とても静かで
なによりも展望が素晴らしいので、私はとても好きなコースです。

ただ今後、週末に何人かパワーのある若者達が入山しなければ、
トレースは期待できないのではと思います。




2月22日















コメント (4)
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