浦東空港での検疫と入国手続きを終え上海の隔離ホテルへ入室したのは、
23時(日本時間の24時)頃でした。
入国日を含めた3日間を上海の隔離ホテルで過ごし、
この間に発熱などがなければ、4日目の朝に江蘇省へ移動することになります。
朝夕の1日2回、だいたい食事(弁当)が運ばれてくるタイミングで検温を受けます。
私が幽閉?されたのは嘉定区にある上海嘉定新城智選暇日酒店です。
このホテル名を漢字+カタカナにすると、上海嘉定新城ホリディインエクスプレス。
ホリディインは世界的に有名なホテルチェーンですし、
名前だけ聞くと、あらそれなりのホテルじゃないと思ってしまうかもしれませんが、実際のところは。。
部屋自体はボロい訳ではありませんが浴室は小汚い感じでシャワーのみです。
廊下は工事中なのか取り壊し中なのかという感じで、もしや廃業したホテルを復活させたの?みたいな。
このホテルの値段は1泊380元、食事代は別料金で1日(朝昼晩3食)50元でした。
3泊4日なので、部屋代1140元と食事代(4日目の朝を含む)110元を入室後にすぐ支払います。
Wechatか支付宝があれば支払いがスムーズです。
宿泊費は増値税専用発票(領収書)が発行可能ですので、必要な方は入室時に要求して下さい。
とてもホリディインとは思えないような超安物の歯ブラシやシャンプー、ティッシュ、スリッパなど、
ホテルのアメニティは3日分をまとめてドサッと渡されます。
バスタオルやドライヤーは置いてありましたが、残念ながらリンスはありません。
ペットボトルの水は10本ぐらいあったので、1人ならアメニティも水も不足することはなさそうです。
部屋自体は狭くなく、大きめのベッドが2つあって閉塞感はありません。
ネット環境もごく普通でVPNも繋がりましたので仕事への支障も出ませんでした。
デリバリーや宅配便の対応はホテルによって変わると思いますが、
上海嘉定新城智選暇日酒店では、食料品や嗜好品以外の生活物資なら部屋の前まで届けてもらえます。
蘇州では全面禁止になっていますので、
何か受け取りたいものがあれば、上海隔離中の3日間(実質2日)がチャンスです。
ただし今は中国国内でもオミクロン感染が広がっており、物流にも支障が生じていますので少々難ありです。
その他諸々、中国語で書かれたホテルからの連絡事項や注意書きを渡されます。
その中に上海から江蘇省へ移動するバスの予約というのがありました。
QRコードを読むと入力画面が表示されますので必要事項を入力します。
入力後に予約完了のQRコードが出ますが、QRコードを使用することはありませんでした。
実際、入力内容も間違っていたりしたのですが、特に問題も起こらずで本当に必要なのか不明です。
食事は中華弁当のみで別の選択肢はありません。
食費の内訳は朝10元、昼20元、夜20元で、ごく一般的な庶民の中華弁当価格です。
朝は饅頭とゆで卵、お粥(みたいな)もの。
昼と夜はご飯の容器がひとつと、おかずの容器が2つにデザートの果物など。
味は人それぞれ好みもありますし中華弁当が食べられない人には厳しい内容かもです。
まぁ、さすがにこの値段なので味に期待するのはちょっとですが、量だけは若い人でも問題ないかと思います。
上海での隔離期間中には蘇州だけでなく上海や江蘇省のどこかからも電話かかってきました。
ショートメッセージも複数届きますので内容によっては返信する必要があります。
ありがたいことに蘇州高新区の外国関連防疫専門班からは日本語でショートメッセージが届きました。
中国語でのやりとりが難しい場合には対応可能な連絡先を返信しておくと何かの時に安心です。
ただしこれ以外のショートメッセージや電話はすべて中国語でした。
電話の場合は名乗ってくれないことも多いのでどこからの電話なのか分からないこともありますが、
無視してもいいことは絶対にないと思います。
中国語対応が困難でも最低限どこの誰に連絡して下さいとというフレーズだけは準備しておく方がよいでしょう。
特に過去に複数の地域で部屋を借りるなど(ホテルの短期宿泊は除く)して臨時宿泊登記を出した方には、
各地の社区、街道や公安から連絡が来る可能性がありますので誤解されないようにご注意を。
私の場合は、上海浦東新区からもあなたは隔離後どこへ帰るのかと電話で問い合わせがありました。
上海では入国時に浦東空港でPCR検査を受けた以外、隔離ホテルでの検査はありませんでした。
上海隔離3日目、蘇州へ移動する前の夜に隔離終了の証明書を受け取りました。
今のところこの証明書を提示するように要求されたことはありません。
入国日を含む3日間の隔離は、初日の到着も遅く時間的に短かったせいかさほど苦にはなりませんでした。
4日目の朝、まずは蘇州へ向かうための中継地(江蘇省の受け入れ地点)である昆山へ移動します。
中継地が異なるのか南通など長江北側の地域へ向かう人と南側へ向かう人で乗るバスが違いました。
乗車前に医療用ゴム手袋とN95マスク、行先が書かれた大きな赤いシールを受け取ります。
ちなみに手袋は医療ドラマでよく見るピタッとしたタイプで、着けたままでもスマホ操作ができる優れものです。
この時は長江の北側へ向かう人がほとんどで同じバスには6人しか乗りませんでした。
後で知ったのですが、私と同じ日に日本から上海へ渡航した中国人が新型コロナに感染していました。
この日に上海へ飛ぶ便はHO1334しかないはずなので、もしかしてこの人なのかなぁ。。
実はチェックインの検温を何度も受けても高熱で係員から搭乗を諦めるように言われていた人が、
4人ぐらいのグループでどこかへ消えた後、30分後ぐらいに戻ってきて検温をパスしていたので、
解熱剤を飲んできたのではないかと。。あくまでも想像ですが。
係員が何度も体温計を取り換えたりしながら検温しましたがそれ以上の抵抗はできず。
そのグループの人達が濃厚接触者として病院送りになるのは自業自得ですが、
巻き添えを食らった方がおられたとしたら本当にご愁傷様です。
実際には日本からの入国者で新型コロナに感染していた人というのはとても少なく、
感染者が凄い数で入国を続けているのは香港便です。
香港はPCR検査がザルなのか、別の意図があって感染者を入国させているかのどちらかですが、
同じ日に浦東へ到着するのはちょっと嫌ですね。。
今は中国でも上海を含む各地で(長春市と吉林市では爆発的に)オミクロン感染が増えており、
ついには上海市が入国者対応しきれずに日本から上海へ向かう中華系航空会社の到着地が、
期間限定(3月21日~5月1日まで)で別の場所へ振り分けられました。
私の乗ってきたHO1334だと到着地は大連。。上海しか知らない方にはもう東北三省は異国ですよね。
でも、上海隔離ホテルより大連隔離ホテルの方がグレードもよくて快適という話を聞いたことがあります。
一番やっかいなのは隔離ホテルのある場所が封鎖やリスク地域に指定されて身動き取れなくなったり、
最終目的地に到着後、再び長期隔離になる可能性があることでしょうか。
結局どうなるかは運次第。。
蘇州への移動と隔離編に続きます。