安徽省宣城市の南側、宣州区にある水東鎮は、
隋・唐代には存在していたとされ、1000年以上の歴史がある古鎮です。
長い歴史のある場所なのですが、はっきり言ってマイナーです。
ネットで調べてもあまり詳しい情報はありません。
水東古鎮の中に、水東老街と呼ばれる昔ながらの街並みを残す場所があります。
老街の規模は大きくなく、トータル700mぐらい?のようです。
通りには青石板や玉石が敷かれています。
古鎮の中は、明清代の建築物が多く残っており今でも普通に人々が暮らしています。
観光客の姿もありますがそんなに多くはありません。
今流行の漢服を着てSNS映えする写真を撮る人も見かけません。
上街、正街、横街、当铺街などが老街のメインストリートで、
正街、横街には観光客向けのレストランや小さな商店が並んでいます。
瀋家巷の通りの中央には物を運びやすくするために長い石が敷かれています。
敷石には深い轍の跡が残っていて、長い年月が経っていることを感じさせます。
小さな古鎮の中には大きな井戸がいくつもあります。
一道井~五道井の5つの井戸が川沿いに並んでいて、それぞれ形も違います。
井戸や多くの建物が文化財に指定されているようです。
井戸と言うよりは、泉と言った方が良い感じで川と繋がっています。
大きな古い井戸はいくつか見たことがありますが、これは初めて見る風景です。
ここで暮らす人たちは今でも井戸の水で炊事や洗濯をしています。
レストランの従業員がたくさんの食器を抱えて井戸に向かっていく姿もありました。
遠くからでも見える大きなカトリックな教会、水東天主教堂。
水東聖母堂は、清代の1871年に建てられました。
華東地区最大の上海佘山聖母教会に次ぐ規模なのだそうです。
入り口は閉まっていて中に入ることはできませんでした。
(もしかすると別の入り口があったのかもしれません)
古鎮に入るのは無料です。
入り口には観光用の新しい建物には、小さな博物館や土産物屋さんなどがあります。
観光客はどこから来ている人なのでしょう。
停まっている車のほんとどが地元、安徽省のナンバーでした。
川沿い(井戸が並ぶ通り)には、女性でも安心して使えそうなきれいなトイレがあります。
観光地化するために新しく作ったのだと思います。
水東老街は、蘇州から車で3時間内に行けそうな観光地を地図上で探している時に偶然見つけました。
連休でも駐車場が満車になるかならないかレベルなので、いつ行ってもゆっくり散策できるかと思います。
基本的に車で行くような場所ですが、蘇州や上海からでも宣城駅まで高速鉄道で移動すれば、
そこから水東鎮まで公共バス路線があるようです。
新しい高速鉄道路線もまもなく開通するようなので、おそらく今より時間をかけずに行けるようになるかと。
観光客の少ないマイナー古鎮に興味がある方はどうぞ。
(ただし小さな古鎮です、遠くからわざわざ見に行く価値があるかは自己判断で)